第-2世界の扉
第−1世界「ハジメテ」。
その空に現れた、さらに新しい扉。
『第−2世界』
扉の向こうから――。
コン、コン。
誰かが静かに叩いている。
ノノは悠真の後ろに隠れた。
「誰がいるの……?」
悠真は仲間たちを見る。
「分からない。」
「でも、ここまで来たなら確かめよう。」
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扉の向こう
悠真が扉に手をかける。
ギィィ……。
扉が開いた。
そこにあったのは――。
真っ白な空間。
地面もない。
空もない。
ただ、巨大な時計だけが浮かんでいる。
しかし、その時計の針は――。
逆方向に動いていた。
ミナが驚く。
「時間が逆行しています!」
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逆さまの世界
きずなの船が中へ入る。
すると不思議な現象が起こった。
昨日の出来事が、目の前に映し出される。
一昨日の出来事。
その前の日。
さらにその前の日。
悠真たちが経験してきた出来事が、次々と流れていく。
あかりが驚く。
「私たちの記憶が映ってる……。」
カナタが答える。
「この世界は、時間そのものを記録しているんです。」
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そして見つけたもの
逆向きに流れる時間の中で――。
一つの映像が止まった。
そこには、まだ何もない宇宙が映っていた。
星もない。
世界もない。
生命もない。
そして、その中央に――。
小さな光が浮かんでいる。
ミライが呟く。
「これ……世界が生まれる前?」
カナタは頷いた。
「おそらく。」
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最初の会話
小さな光から声がした。
「誰か、いる?」
悠真が答える。
「いるよ。」
光が少し明るくなる。
「よかった。」
「ずっと誰かと話してみたかった。」
ノノが前へ出る。
「あなたも一人なの?」
「うん。」
「名前は?」
しばらく沈黙。
「まだ、ない。」
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名前のない光
ノノが光に近づく。
「じゃあ、名前をつけよう。」
光が嬉しそうに揺れる。
「どんな名前がいい?」
光は答えた。
「……ソウ。」
「『想う』のソウ。」
「誰かのことを想える存在になりたい。」
悠真が笑った。
「いい名前だね。」
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ソウの力
ソウが光を放つ。
すると、周囲に無数の映像が現れた。
それは――。
まだ存在していない未来。
これから生まれる世界。
これから出会う人々。
そして――。
未来の姉妹レンタル。
レンが驚く。
「未来まで見えるの?」
ソウは答える。
「少しだけ。」
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一つだけ見えない未来
しかし、ソウの映像が突然止まった。
そこだけ真っ黒になっている。
ミナが尋ねる。
「そこには何があるの?」
ソウは答えられない。
「分からない。」
「私にも見えない。」
悠真が考える。
「未来が決まっていないから?」
ソウは静かに頷いた。
「たぶん。」
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大切なこと
悠真は笑った。
「それなら、いいじゃん。」
ソウが驚く。
「いいの?」
「うん。」
「未来が全部見えてたら、自分で選ぶ意味がなくなる。」
ミライも頷く。
「分からないから、楽しみなんだよ。」
ノノが笑う。
「私もそう思う!」
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第−2世界の役割
カナタが気づく。
「この世界は、未来を決める場所じゃない。」
「未来の可能性を保存する場所なんだ。」
ソウが答える。
「だから、誰かが選ぶたびに、新しい可能性が生まれる。」
悠真は周囲を見渡す。
「じゃあ、この世界も仲間にしよう。」
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新しい世界連合
世界橋が再び輝く。
第−2世界も世界連合へ参加することになった。
ハジメ。
トリア。
第零世界。
ハジメテ。
そして――。
第−2世界。
世界同士のつながりは、さらに広がっていく。
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ソウのお願い
帰る前、ソウが悠真に言った。
「お願いがある。」
「何?」
「僕も一緒に行っていい?」
悠真が笑う。
「もちろん。」
ソウは小さな光になって、きずなの船へ乗り込んだ。
ノノも嬉しそうに笑う。
「これで二人じゃなくて、三人だね。」
リナが笑う。
「もっと増えるかもしれないよ。」
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そして、最後に……
きずなの船が第−2世界を出ようとした時。
逆向きに動いていた巨大な時計が突然停止した。
カチッ。
そして時計の針が――。
初めて、正しい方向へ動き始める。
カチ……。
カチ……。
ミカゲが警告する。
『時間軸に重大な変化を確認。』
ミナが画面を見る。
「過去が……変わっている?」
カナタが銀河年代記を開く。
そこには、今まで存在しなかった一行が追加されていた。
『第一世界より前に、もう一つの世界が存在した。』
悠真が驚く。
「第一世界より前……?」
その世界の名前は――。
『第−3世界』
そしてそのページの最後に、赤い文字でこう書かれていた。
『そこには、すべての世界の始まりを知る者がいる。』
悠真は仲間たちを見る。
「……行ってみよう。」
ノノが頷く。
ソウも光を強くする。
そして、まだ誰も知らない第−3世界への扉が――。
ゆっくりと開き始めた。




