世界と外側をつなぐ橋
世界の外側に走った巨大な亀裂。
その向こうには、星も太陽もない空間で暮らす人々がいた。
彼らは自分たちの住む場所を――**「ソト」**と呼んでいた。
ソトの代表が悠真たちに告げる。
「新しい世界が増えるたび、私たちの住める場所が狭くなっていく。」
「だから、これ以上世界を作らせるわけにはいかない。」
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アオとヒナの提案
しかし、はじまり町から来たアオとヒナが前へ出た。
アオが言う。
「だったら、世界を増やす場所を作るんじゃなくて――。」
ヒナが続ける。
「世界とソトをつなげたらいいんじゃない?」
ソトの代表は驚いた。
「つなぐ?」
ヒナは頷く。
「世界の中にも、広い場所がある。」
「ソトにも、広い場所がある。」
「だったら、行ったり来たりできる道を作ればいい。」
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姉妹レンタルの大仕事
ミナがすぐに計算を始める。
「理論上は可能です。」
悠真が笑う。
「じゃあ、やろう。」
あかりが目を輝かせる。
「今までで一番大きな建物になりそう!」
カナタも銀河図書館から駆けつけた。
「世界と外側をつなぐなら、記録の道も必要ですね。」
さらにミカゲが協力する。
『安全な航路を計算します。』
こうして、銀河中から仲間が集まった。
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世界橋
計画の名前は――。
『世界橋』
世界の卵とソトの間に、巨大な光の橋を作る。
橋には三つの役割がある。
一つ目。
世界からソトへ行ける。
二つ目。
ソトから世界へ行ける。
三つ目。
新しい世界が生まれたとき、余ったエネルギーをソトへ送れる。
これなら、どちらかが消える必要はない。
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建設開始
作業が始まった。
トリアから三つの太陽の光。
ハジメから大地のエネルギー。
銀河図書館から記録の光。
そしてソトから、特殊な暗闇のエネルギー。
それぞれが一本の巨大な柱になっていく。
ゴゴゴゴ……。
橋の形が少しずつ完成していく。
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しかし、問題発生
ミナが叫ぶ。
「エネルギーが足りません!」
悠真が振り返る。
「あとどれくらい?」
「最後の一部分だけ、どうしても埋まりません。」
そこは橋の中央。
世界とソトをつなぐ、一番重要な場所だった。
ソトの代表が言う。
「やはり無理なのか……。」
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小さな光
その時――。
アオが手を上げた。
「これ、使える?」
アオの手には、小さな光の粒。
ヒナも同じ光を持っている。
ミナが調べる。
「これは……。」
「二人が生まれたときに発生した、最初の世界の光です。」
悠真が笑う。
「だったら、それを使おう。」
アオとヒナは光を橋へ向ける。
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最後の一歩
キィィィン……!
小さな光が橋へ吸い込まれる。
すると――。
巨大な橋全体が輝き始めた。
ドォォォォン!
世界橋が完成した。
ソトの代表は、しばらく言葉を失っていた。
そして、初めて笑った。
「……世界が、こちらへ続いている。」
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最初の訪問者
完成した橋を、最初に渡ったのは――。
ソトから来た小さな女の子だった。
彼女は世界へ足を踏み入れる。
目の前には青い空。
緑の草原。
風に揺れる木々。
女の子は驚いた。
「空って……こんなに青いんだ。」
そこへアオとヒナがやってくる。
「ようこそ!」
女の子は笑った。
「ありがとう。」
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姉妹レンタル、世界を越える
その日から、世界橋にはたくさんの人が行き来するようになった。
ソトから世界へ。
世界からソトへ。
そして、姉妹レンタルの受付所も橋の中央に作られた。
看板には――。
『世界と世界をつなぐ姉妹レンタル』
と書かれている。
あかりが看板を見て笑う。
「とうとう世界の外側まで姉妹レンタルになったね。」
悠真も笑った。
「最初は小さなレンタルだったのにね。」
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新しい問題
ところが、その夜。
ミカゲが緊急通信を入れた。
『問題が発生しました。』
悠真が振り返る。
「今度は何?」
『世界橋を通過したエネルギーの一部が、未知の場所へ流れています。』
ミナが画面を見る。
「この座標……。」
そこには、世界の外側よりさらに外。
完全な無の空間が表示されていた。
あかりが驚く。
「外側のさらに外……?」
カナタが呟く。
「銀河図書館にも、そんな場所の記録はありません。」
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「ここはどこ?」
世界橋の向こう。
誰も存在しないはずの空間から――。
一つの声が聞こえた。
『ありがとう。』
悠真たちは固まった。
『あなたたちが橋を作ってくれたおかげで――。』
『私たちも、こちら側へ出られます。』
巨大な扉が、ゆっくり開く。
その向こうには――。
無数の光る目。
一つ。
十。
百。
数え切れないほどの存在が、こちらを見つめていた。
そして、その中央にいた人物が言う。
「初めまして。」
「私たちは――『世界が生まれる前の住人』です。」
悠真は思わず息をのんだ。
世界の外側よりさらに外。
そこには、さらに古い文明が存在していた。




