表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
120/140

世界と外側をつなぐ橋

世界の外側に走った巨大な亀裂。


その向こうには、星も太陽もない空間で暮らす人々がいた。


彼らは自分たちの住む場所を――**「ソト」**と呼んでいた。


ソトの代表が悠真たちに告げる。


「新しい世界が増えるたび、私たちの住める場所が狭くなっていく。」


「だから、これ以上世界を作らせるわけにはいかない。」



---


アオとヒナの提案


しかし、はじまり町から来たアオとヒナが前へ出た。


アオが言う。


「だったら、世界を増やす場所を作るんじゃなくて――。」


ヒナが続ける。


「世界とソトをつなげたらいいんじゃない?」


ソトの代表は驚いた。


「つなぐ?」


ヒナは頷く。


「世界の中にも、広い場所がある。」


「ソトにも、広い場所がある。」


「だったら、行ったり来たりできる道を作ればいい。」



---


姉妹レンタルの大仕事


ミナがすぐに計算を始める。


「理論上は可能です。」


悠真が笑う。


「じゃあ、やろう。」


あかりが目を輝かせる。


「今までで一番大きな建物になりそう!」


カナタも銀河図書館から駆けつけた。


「世界と外側をつなぐなら、記録の道も必要ですね。」


さらにミカゲが協力する。


『安全な航路を計算します。』


こうして、銀河中から仲間が集まった。



---


世界橋


計画の名前は――。


『世界橋』


世界の卵とソトの間に、巨大な光の橋を作る。


橋には三つの役割がある。


一つ目。


世界からソトへ行ける。


二つ目。


ソトから世界へ行ける。


三つ目。


新しい世界が生まれたとき、余ったエネルギーをソトへ送れる。


これなら、どちらかが消える必要はない。



---


建設開始


作業が始まった。


トリアから三つの太陽の光。


ハジメから大地のエネルギー。


銀河図書館から記録の光。


そしてソトから、特殊な暗闇のエネルギー。


それぞれが一本の巨大な柱になっていく。


ゴゴゴゴ……。


橋の形が少しずつ完成していく。



---


しかし、問題発生


ミナが叫ぶ。


「エネルギーが足りません!」


悠真が振り返る。


「あとどれくらい?」


「最後の一部分だけ、どうしても埋まりません。」


そこは橋の中央。


世界とソトをつなぐ、一番重要な場所だった。


ソトの代表が言う。


「やはり無理なのか……。」



---


小さな光


その時――。


アオが手を上げた。


「これ、使える?」


アオの手には、小さな光の粒。


ヒナも同じ光を持っている。


ミナが調べる。


「これは……。」


「二人が生まれたときに発生した、最初の世界の光です。」


悠真が笑う。


「だったら、それを使おう。」


アオとヒナは光を橋へ向ける。



---


最後の一歩


キィィィン……!


小さな光が橋へ吸い込まれる。


すると――。


巨大な橋全体が輝き始めた。


ドォォォォン!


世界橋が完成した。


ソトの代表は、しばらく言葉を失っていた。


そして、初めて笑った。


「……世界が、こちらへ続いている。」



---


最初の訪問者


完成した橋を、最初に渡ったのは――。


ソトから来た小さな女の子だった。


彼女は世界へ足を踏み入れる。


目の前には青い空。


緑の草原。


風に揺れる木々。


女の子は驚いた。


「空って……こんなに青いんだ。」


そこへアオとヒナがやってくる。


「ようこそ!」


女の子は笑った。


「ありがとう。」



---


姉妹レンタル、世界を越える


その日から、世界橋にはたくさんの人が行き来するようになった。


ソトから世界へ。


世界からソトへ。


そして、姉妹レンタルの受付所も橋の中央に作られた。


看板には――。


『世界と世界をつなぐ姉妹レンタル』


と書かれている。


あかりが看板を見て笑う。


「とうとう世界の外側まで姉妹レンタルになったね。」


悠真も笑った。


「最初は小さなレンタルだったのにね。」



---


新しい問題


ところが、その夜。


ミカゲが緊急通信を入れた。


『問題が発生しました。』


悠真が振り返る。


「今度は何?」


『世界橋を通過したエネルギーの一部が、未知の場所へ流れています。』


ミナが画面を見る。


「この座標……。」


そこには、世界の外側よりさらに外。


完全な無の空間が表示されていた。


あかりが驚く。


「外側のさらに外……?」


カナタが呟く。


「銀河図書館にも、そんな場所の記録はありません。」



---


「ここはどこ?」


世界橋の向こう。


誰も存在しないはずの空間から――。


一つの声が聞こえた。


『ありがとう。』


悠真たちは固まった。


『あなたたちが橋を作ってくれたおかげで――。』


『私たちも、こちら側へ出られます。』


巨大な扉が、ゆっくり開く。


その向こうには――。


無数の光る目。


一つ。


十。


百。


数え切れないほどの存在が、こちらを見つめていた。


そして、その中央にいた人物が言う。


「初めまして。」


「私たちは――『世界が生まれる前の住人』です。」


悠真は思わず息をのんだ。


世界の外側よりさらに外。


そこには、さらに古い文明が存在していた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ