三つの太陽
ハジメから遠く離れた宇宙。
そこに――三つの太陽を持つ巨大な惑星があった。
赤い太陽。
青い太陽。
そして、白い太陽。
三つの太陽が同時に昇ると、惑星全体がまばゆい光に包まれた。
その瞬間――。
ゴォォォン……。
惑星そのものが、大きく揺れた。
---
目覚めた世界
ミカゲから通信が入る。
『未知の惑星が活動を開始しました。』
ミナがデータを確認する。
「惑星内部の生命反応……急激に増加しています。」
悠真が尋ねる。
「どんな生き物がいる?」
ミナは首をかしげる。
「まだ分かりません。」
「ただ――。」
「この惑星には、すでに巨大な都市が存在します。」
あかりが驚く。
「生まれたばかりなのに?」
ミカゲが答えた。
『正確には――「目覚めた」のです。』
---
三つの太陽の世界
きずなの船は、新しい惑星へ向かった。
近づくにつれ、巨大な都市が見えてくる。
空には浮遊する道路。
地上には巨大な森。
海の上には都市そのものが浮かんでいる。
そして、空を飛ぶ無数の乗り物。
あかりが目を丸くする。
「すごい……!」
悠真も驚く。
「ハジメより、ずっと文明が進んでる。」
---
出迎え
船が着陸すると、すぐに大勢の人々が集まってきた。
その中央に、一人の少女が立っている。
長い銀色の髪。
三つの太陽の光を受けて、髪が淡く輝いている。
少女は悠真たちを見る。
「あなたたちが、別の世界から来た人?」
悠真が答える。
「そうだよ。」
少女は笑った。
「私はセラ。」
「この世界の案内役です。」
---
世界の名前
セラが空を指差す。
「この世界は、トリアと呼ばれています。」
「三つの太陽があるから?」
あかりが尋ねる。
セラは頷く。
「それもあります。」
「でも、本当の意味は――。」
三つの太陽が重なる。
赤。
青。
白。
その光が一つになった瞬間、巨大な虹が空に現れた。
「三つの異なるものが、一つの世界を作っている。」
「それがトリアです。」
---
不思議な姉妹
セラは二人の少女を紹介した。
「そして、この二人が私の大切な仲間です。」
一人は赤い服。
もう一人は青い服。
赤い服の少女が言う。
「私はアカネ。」
青い服の少女が続ける。
「私はスイ。」
二人は姉妹だった。
しかし――。
あかりが首をかしげる。
「姉妹なのに、顔も性格も全然違うね。」
セラが笑う。
「それが、この世界では普通なんです。」
---
三つの太陽と三つの性格
トリアでは、三つの太陽によって文化も少しずつ違う。
赤い太陽を好む人々。
青い太陽を好む人々。
白い太陽を好む人々。
そして、アカネとスイも正反対。
アカネは行動派。
「考えるより先に行こう!」
スイは慎重派。
「まず計画を立てよう。」
二人はしょっちゅう意見がぶつかる。
---
姉妹レンタルの依頼
セラが悠真に言った。
「実は、あなたたちを呼んだ理由があります。」
悠真が尋ねる。
「何?」
セラはアカネとスイを見る。
「この二人は姉妹ですが――。」
「最近、ほとんど話さなくなりました。」
あかりが驚く。
「どうして?」
セラは答えた。
「二人とも、自分の考えが正しいと思っているからです。」
---
最初の依頼
アカネが言う。
「私が正しい!」
スイも負けない。
「いいえ、私のほうが正しい!」
悠真は二人を見る。
そして笑った。
「じゃあ、姉妹レンタルをやってみよう。」
アカネとスイが同時に振り返る。
「姉妹なのに?」
「うん。」
「だからこそ、もう一度『相手を知る時間』を作るんだ。」
---
三つの太陽を見る旅
二人は悠真たちと一緒に旅をすることになった。
まず赤い太陽の地域。
アカネは大喜び。
「ここが私の大好きな場所!」
次に青い太陽の地域。
スイが笑う。
「ここなら落ち着いて考えられる。」
そして最後に――。
三つの太陽がすべて見える場所。
そこでは、二人とも黙って空を見上げた。
---
姉妹の本音
アカネが言った。
「私、スイが慎重すぎると思ってた。」
スイも答える。
「私も、アカネは無鉄砲だと思ってた。」
少し沈黙。
アカネが笑う。
「でも……。」
「スイがいるから、私は安心して動けるんだよね。」
スイも笑った。
「私も。」
「アカネがいるから、考えているだけで終わらずに済む。」
---
三つの光
その瞬間。
三つの太陽が一直線に並んだ。
キィィィン……。
三つの光が一つになる。
トリア全体に巨大な光が広がった。
セラが驚く。
「これは……。」
ミナが分析する。
「三つの太陽が同時に最大出力になっています。」
悠真が笑う。
「二人が仲直りしたからかな?」
---
新しい姉妹レンタル
アカネとスイは、もう一度手をつないだ。
「これからもよろしく。」
「うん。」
そしてセラが言った。
「トリアにも、姉妹レンタルの受付所を作りましょう。」
悠真が頷く。
「もちろん。」
こうして、新しい世界にも姉妹レンタルが誕生した。
---
しかし――
夜。
きずなの船に戻った悠真たち。
ミカゲから通信が入った。
『重大な情報があります。』
悠真が振り返る。
「何?」
ミカゲは答えた。
『トリアの三つの太陽は、自然に存在しているものではありません。』
ミナが驚く。
「人工物……?」
『はい。』
さらに画面に巨大な設計図が表示された。
三つの太陽をつなぐ巨大な構造物。
そして、その中心に――。
一つの文字。
『門』
悠真が息をのむ。
「太陽そのものが……。」
ミカゲが続ける。
『世界と世界をつなぐ巨大な門の一部です。』
その瞬間、三つの太陽が同時に輝いた。
そして宇宙の彼方に――。
新しい光の道が開いた。
その先に待っているのは、
「太陽を作った文明」
だった。




