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空の仲間たち

ハジメの空に現れた、無数の銀色の影。


きずなの船のレーダーには、数十――いや、数百もの飛行生物が映っていた。


ソラが空を見上げる。


「すごい……!」


ルカは嬉しそうに鳴いた。


「キュルルルー!」


すると、空の群れから返事が返ってくる。


「キュルー!」



---


銀翼の群れ


群れがハジメの上空を旋回する。


大きな翼。


小さな翼。


丸い翼。


細長い翼。


姿はみんな違っている。


ミナが分析する。


「同じ種ではありません。」


悠真が驚く。


「じゃあ、どうして一緒にいるの?」


ミナが答える。


「おそらく――。」


「渡りの途中で集まった群れです。」



---


ルカの歓迎


ルカは群れの中へ飛び込んだ。


ヒュンッ!


大きな鳥の間をくぐり抜ける。


上へ。


下へ。


くるりと回転。


そして、ハジメの海へ急降下する。


ソラが叫ぶ。


「ルカ、すごい!」


最後に海面すれすれで急上昇。


バサァッ!


水しぶきが空へ舞い上がった。



---


空の家


その日の午後。


新・姉妹レンタル本部の建設チームが、雲の上に浮かぶ家を完成させた。


屋根は透明。


床は軽くて丈夫。


周囲には広い飛行スペース。


ルカが中へ入る。


「キュ?」


ソラが笑う。


「ルカの家だよ。」


ルカは大喜び。


家の中を走り回り――。


そのまま窓から飛び出した。


「キュルル!」



---


空の祭り


飛行生物たちは、その家を気に入ったらしい。


次々に集まってくる。


そして、空を飛びながら不思議な模様を描き始めた。


円。


星。


大きなハート……ではなく、羽の形。


あかりが感動する。


「空に絵を描いてる!」


悠真が笑う。


「ハジメにもお祭りができたね。」


ソラが言った。


「じゃあ、名前をつけよう!」


みんなで考える。


そして――。


『空の祭り』


と決まった。



---


姉妹レンタルの依頼


祭りの翌日。


本部に新しい依頼が届いた。


依頼者は――。


ハジメの空に住む飛行生物たち。


内容は、


『仲間同士で、もっと一緒に暮らしたい。』


というものだった。


あかりが言う。


「じゃあ、空の町を作ろう!」


ミナが設計図を開く。


「浮遊島を複数作れば可能です。」


悠真が笑う。


「決まりだね。」



---


空の町


数週間後。


ハジメの空には、いくつもの浮遊島が完成した。


島と島の間には、飛行生物が通れる空の道。


中央には大きな広場。


そして一番高い場所には――。


『空の姉妹レンタル受付所』


という小さな建物が建った。


ソラが驚く。


「空にも受付所ができた!」


悠真が笑う。


「これで、飛行生物同士の姉妹レンタルもできるね。」



---


最初のお客さん


受付所に、二羽の小さな鳥がやってきた。


一羽は青い羽。


もう一羽は白い羽。


二羽とも緊張している。


青い鳥が言う。


「僕、友達がほしい。」


白い鳥も言う。


「私も。」


受付係のソラが笑う。


「じゃあ、今日から一緒に遊んでみよう!」


二羽は顔を見合わせ――。


「うん!」


空へ飛び立った。



---


ハジメが成長する


その夜。


悠真たちは海岸から空を見上げていた。


星。


月。


浮遊島。


飛行生物たち。


そして、遠くに見える森。


ミナが言う。


「ハジメの環境が急速に安定しています。」


悠真が笑う。


「最初は海すらうまく作れなかったのにね。」


あかりが言った。


「今は、空の町までできた。」


ソラが胸を張る。


「ハジメはどんどん大きくなるよ!」



---


突然の異変


その瞬間――。


空の星が一つ消えた。


スッ……。


あかりが空を指す。


「今、星が消えなかった?」


ミナがレーダーを見る。


「……はい。」


もう一つ。


スッ……。


また一つ。


星が消えていく。


悠真が立ち上がる。


「何が起きてる?」


ミナが答える。


「星が消えているのではありません。」


「こちらから見えなくなっています。」



---


見えない何か


レーダーに巨大な影が現れた。


しかし、目では何も見えない。


ミナが解析する。


「光を完全に曲げています。」


悠真が尋ねる。


「つまり?」


「何か巨大なものが、ハジメの近くにいます。」


その時。


空から声が響いた。


『ここに、世界が生まれたのか。』


全員が空を見上げる。


見えない何かが、ハジメを覆っている。


そして――。


巨大な二つの目だけが、突然現れた。


「……小さな世界だ。」


ソラがルカを抱きしめる。


悠真が前へ出る。


「君は誰?」


巨大な声が答えた。


「私は、世界を観測する者。」


「そして、君たちの世界が成長しすぎないように見張っている。」


ミナが驚く。


「観測者……?」


巨大な存在は続けた。


「この世界には、すでに規定値を超える生命と文明が存在する。」


「したがって――。」


空が暗くなる。


「成長を停止させる。」


悠真たちは息をのんだ。


ハジメの未来を守るため――。


今度は、**「世界の成長を止めようとする存在」**と向き合わなければならない。

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