星より古い扉
ハジメの海底に現れた巨大な扉。
ソラとナギは、じっと扉を見つめていた。
銀色の鍵は、ナギの手の中で淡く光っている。
ソラが言った。
「ハジメは生まれたばかりなのに……。」
「どうして、こんな古い扉があるんだろう?」
ナギは首をかしげる。
「開けてみる?」
ソラは少し考えた。
「……うん。」
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海底の鍵
ナギが鍵穴に銀色の鍵を差し込む。
カチッ。
すると――。
海底全体が淡く光った。
ゴゴゴゴゴ……。
巨大な扉がゆっくり開いていく。
その向こうには、水が流れ込んでこない不思議な空間が広がっていた。
ソラが目を丸くする。
「海の中なのに、濡れてない!」
ナギも驚く。
「変なの!」
二人は慎重に中へ入った。
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地下の星空
扉の向こうにあったのは、巨大な空間だった。
天井には星が浮かんでいる。
しかし、その星々は――。
ハジメの空から見える星ではなかった。
ミナならすぐに気づいただろう。
それは、銀河が生まれる前の宇宙を描いた星空だった。
ソラが呟く。
「ここ、宇宙みたい。」
すると、部屋の中央に光が集まった。
『ようこそ。』
ソラとナギは驚いて振り返る。
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古代の記録
光から、巨大な映像が現れる。
そこには、まだ何もない宇宙が映っていた。
星もない。
惑星もない。
生命もない。
そして、映像の中に一つの小さな光が生まれる。
『これは、最初の世界です。』
ソラが尋ねる。
「ハジメのこと?」
『いいえ。』
「では、何?」
光は答えた。
『すべての世界が生まれる前に存在した、最初の種です。』
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世界の種
映像の中で、小さな光がいくつもの方向へ飛んでいく。
一つは地球へ。
一つはフェリスへ。
一つはセレニアへ。
そして――。
一つは、ハジメへ。
ナギが驚く。
「ハジメにも来たんだ!」
『はい。』
『しかし、この星はまだ若すぎます。』
『そのため、世界の種は眠ったままになっていました。』
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悠真たちへのメッセージ
突然、映像が切り替わった。
そこに現れたのは――。
悠真たち。
今までの旅の記録だった。
フェリス。
二つの地球。
第四地球。
アースリア。
そしてハジメ。
ソラが驚く。
「どうして、悠真たちのことを知ってるの?」
光が答える。
『彼らが世界と世界をつないだからです。』
『その結果、眠っていた世界の種が目覚めました。』
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もう一つの鍵
部屋の奥に、小さな台座が現れた。
その上には――。
金色の鍵。
銀色の鍵とは違い、こちらは温かい光を放っている。
ソラが近づく。
「これも鍵?」
『はい。』
「何を開けるの?」
しばらく沈黙したあと、光は答えた。
『未来です。』
ソラとナギは顔を見合わせる。
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きずなの船へ
そのころ。
ハジメを離れていた悠真たちの船に、緊急通信が入った。
『ハジメから未知のエネルギー反応。』
悠真が振り返る。
「ハジメに何か起きた?」
ミナが画面を確認する。
「はい。」
「非常に古いエネルギーです。」
あかりが心配そうに言う。
「ソラたちは大丈夫かな?」
悠真はすぐに船を反転させた。
「戻ろう!」
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再会
きずなの船がハジメへ戻ると、ソラとナギが海岸で待っていた。
悠真が駆け寄る。
「大丈夫?」
ソラが元気に答える。
「うん!」
ナギが銀色の鍵を見せる。
「これを見つけたんだ。」
そして二人は、海底の扉について話した。
ミナは驚いた。
「星より古い施設……。」
「信じられません。」
悠真が金色の鍵を見る。
「それで、この鍵は?」
ソラが答える。
「『未来を開く鍵』だって。」
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新しい扉
その瞬間。
金色の鍵が宙に浮かぶ。
キィィィン……。
ハジメの空に巨大な扉が出現した。
しかし、それは普通の扉ではない。
扉の向こうには――。
無数の世界が見えている。
まだ生まれていない世界。
これから生まれる世界。
そして、その中に一つだけ――。
真っ暗な世界があった。
ミナが震える声で言う。
「この世界……。」
悠真が尋ねる。
「知ってるの?」
「はい。」
「ここは、以前無記録領域に飲み込まれた世界です。」
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失われた世界からの声
突然、扉の向こうから声が聞こえた。
「……まだ、終わっていません。」
悠真が目を見開く。
「誰?」
「私たちは、まだここにいます。」
あかりが言う。
「生きてるの?」
「はい。」
「でも、世界の外へ出られません。」
悠真は金色の鍵を見る。
そして笑った。
「だったら――。」
鍵を握る。
「扉を開けよう。」
ミナが驚く。
「でも、何が待っているか分かりません。」
悠真は頷く。
「それでも、誰かが助けを求めてるなら行こう。」
あかりも笑った。
「うん。」
ソラとナギも頷く。
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きずなの船が、巨大な金色の扉へ向かう。
ハジメの空に、光の道が伸びていく。
その先にあるのは――。
一度は消えたはずの、失われた世界。
そしてその世界には、まだ誰も知らない**「最後の姉妹レンタル」**が存在していた。




