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二十七人の子ども
青瓶薬房へ戻ったリオルは、二十七人の名を机へ並べた。
最年少は六歳、最年長でも十四歳。全員が親の借財、逃亡、死亡を理由に鉱山の担保とされている。王国法では十五歳以下を労働担保にできない。
単なる改竄ではなく、最初から無効と知って作られた契約だった。
ノルは怒りで紙を握りかけ、手を開いた。証拠を傷つけないよう、呼吸を整える。
ミアは名前の横へ健康状態の欄を作った。すでに地下へ送られた者、家族と暮らす者、所在不明の者を分ける必要がある。
リオルはニコの写しへ血を一滴落とした。原本の形と血印、正当な権利者の証言が揃い、《誓約簒奪》の文字が浮かぶ。
力を使えば、ニコ一人の拘束権は今すぐ消せる。
だが残る二十六人は原本との照合が足りない。敵は一人の解除を異常として察知するだろう。
リオルは発動を止めた。
「全員を同時に戻す」
ニコは自分だけ先に助けてほしいとは言わなかった。代わりに、同じ荷車で連れていかれた少年の名を一つ教えた。
個人の復讐と同じく、救済にも順番と準備がいる。急げば、見えない者を置き去りにする。
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