表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
十二年地下牢に捨てられた俺は《誓約簒奪》に目覚めた――王国を支えた裏切り者たちへ、死より長い贖罪を  作者: 竜太郎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
19/72

追跡命令の顔

昼を過ぎると、王都の掲示板へ脱走者の人相書きが貼られた。

 リオルの顔は十二年前のまま、十六歳の少年として描かれている。罪状は反逆、殺人、王家への呪詛。今回の脱走については一行もない。

「生存を公にできないんです」

 ノルが紙を見上げた。死刑執行済みの人間が地下牢から逃げたと認めれば、王国自身が十二年間の違法拘禁を告白することになる。

 その代わり、オルドたちには新しい似顔絵が使われていた。追跡の中心はリオルではなく、証拠を持ち出した囚人たちへ向けられている。

 ガレスは詰所から戻らなかった。勤務中の衛兵として情報を集めているが、地下牢との関係が露見すれば捕まる。

 薬房の外を巡回する兵が二倍になり、ミアは表の診療を止めずに患者を迎え続けた。急に閉めれば、かえって疑われる。

 リオルは床下で人相書きを裏返した。紙の裏に、白い蝋を扱う印刷所の透かしがある。

 追跡命令そのものも、北方鉱山とつながった紙で作られていた。

 敵は彼の生存を隠したい。しかし証人は消したい。その矛盾は、動くたびに新しい痕跡を残す。

 リオルは追われる側でありながら、初めて相手の足跡を見つけ始めていた。

(次話へ)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ