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君は、風に還る。  作者: 矢崎 那央
第二部
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24/58

とろける夜のおさわり女子会 〜君風番外編、金色姫の屋敷での夜〜

挿絵(By みてみん)


——————


「ほら、続きは美味しいお菓子と可愛い女の子たちに囲まれた、“女子会”と参りましょ〜う」


金色姫の声が、とろけるような艶を帯びて続く。


「女の子同士でしか話せないこと、いっぱいありますものねぇ……

うふふ、どこから参りましょうかぁ?」


——————


季節は春先。

陽が傾き始めた草原には、まだ冬の名残りの風が吹く。


金色姫(こんじきひめ)の家の暖炉の前。少女たちは夕食代わりのオードブルと焼き菓子を囲んでいた。


ロメラが一番に口火を切る。


「でさ!Shiny Belle(きらきら姫)。

What the hell’s with that damn sultry dress?!

(なんだよ、そのぶっ飛んだデザイン!)

堂々とおっぴろげで……

そんなん着たら、ハッチーならIn a secondで服ズレ落ちっぞ」


「……あんたもやろ?」と九重(ここのえ)が苦笑まじりにかぶせる。


「うるせー、黙れ。You too!(てめーもだ!)」とロメラが即反応。


金色姫は、涼しげに微笑んで、胸元にそっと手を添える。


「うふふ……おほめにあずかりましてぇ。

女の子の身体は“隠しても、隠しきれません”ものねぇ?」


ロメラはわざとらしく唇を尖らせる。


「そりゃアンタだから言える台詞だぜ、Pervy pillows.(ドすけべクッション)

ハッチー、お手本だぞお手本!」


ヴェルの小さな手が、音もなく金色姫のおっぱいに忍び寄る。

そして、ぷに、とそれを押し込んだ。


「っ……すごい、やわらか……」


金色姫は慣れた様子で微笑みながら、

「どうぞ」とでも言う様に、肩を寄せる。


ロメラも参戦、両手でパフパフと大胆に。


「やっべ...この質感...

永遠に触ってられるわ...これは」


ウェーリーが静かに忍び寄り、そのスラリと長い腕で、

右手を金色姫(こんじきひめ)のたわわ。

左手を飛鳥(あすか)のちっぱいに同時に伸ばす。


「ちょ、やっ……やめてっ……!」


飛鳥が真っ赤になってのけぞる。


ヴェルも、すかさず飛鳥の胸をソフトタッチ


「……飛鳥ちゃんも、ふわふわ……」


「ハッチーはSleeper baby boobs(将来化けるおっぱい)だぜ?」


ロメラが勝手に太鼓判を押す。


金色姫は微笑んで。


「飛鳥ちゃんの細い体のラインや、長い足だって、とっても女の子らしくて、素敵ですねぇ。

きっと、これからもどんどん、素敵に成長なさいますよぅ」


部屋はパイタッチと下ネタ誉め合戦で大盛り上がりだ。



***



「おい!てめーも気取ってないで、こっち来い!」


ロメラが指差したのは、ソファの端で一人くつろいで居た九重。


「……フフフ、みんなめんこいなぁ。

まあ、ウチは遠慮させてもらいますえ」


九重が、いつもの様に微笑みながら、口元を扇子で隠して涼しい顔で言う。


ロメラが体ごと九重に向かって振り返り、ニヤニヤと笑う。


「はあ?Don't give a fuck with me!(それで逃げられるとおもうなよ?)

おめーら!コイツを囲め!!」


ヴェルは「うふふ、九重も、きっと……ふわふわしてる……」と小さな手で巫女服の袖を掴む。

ウェーリーが尾鰭で九重の退路を塞ぎ、三人がかりで九重を囲む。


九重は、彼女らしからぬ狼狽えた表情で後退る。


「ちょっ!待ちいや、あんたら!?こういうのは飛鳥の役目やろ!?」


「ええっ!?...こ、九重!それはちょっとひどいっ!」


飛鳥が抗議する。


「あ、あっちに、もっと触り心地ええのがあるやろ!?」


今度は、金色姫を生贄に差し出そうとする。


「"アレ"は、さっき散々揉んだから、もう良いんだよ!」


「……あらぁ、これは逃げられませんねぇ、ココ?」


金色姫がいつもの大人びた微笑みではなく、少女らしい、あからさまな笑顔を浮かべた。


ロメラのツギハギの腕が、九重の腰をがっちりキャッチ。

ヴェルの蜘蛛脚が、スルスルと首筋、お腹、太腿へ。

ウェーリーは、尾鰭を巻きつけて肩をホールド。


「Velvixen(お上品狐)め、いっつも涼しい顔でわちゃわちゃを回避しやがって。今日は覚悟を決めな?」


九重が青ざめる。


「よし!いくぞオラァ!!」


三人がかりで、九重の綺麗に整えられた巫女服を、容赦なく引っ張り、全身を弄りはじめる。


「よ、よしてっ!」


九重が、いつもと違う、少女らしさのこもった声を上げる。


飛鳥は、両の翼で顔を覆いながら。しかし、羽根の間からバッチリ覗きながら言う。


「ええ!?そ、それって...いいの!?」


「そ、それは...ほんとにマズいんじゃ...」


「えっ……そっちまで!?ちょ、誰か止めないと……!こ、九重がお嫁にいけなくなっちゃう!!」


顔を真っ赤にしながら、しかし一切、目を逸らす気の無い、飛鳥の声が重なる中——


「ぎにゃゃあああ——!!」


草原の夜に、普段の彼女からは想像も付かない、

上品な巫女のあられもない悲鳴が響き渡った——


──完

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