↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界の声が鳴る前に、俺たちは十のダンジョンを攻略していた――崩壊した日本で家族を守る高校生たちの拠点防衛記  作者: 竜太郎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
224/372

一日一往復

【本文】

 壁信号は一度に百二十文字ほどしか送れず、次の送信まで十一時間必要だった。

 早く質問を重ねれば空調線の電位が上がり、旧小学校の授業を止める。通信は一日一往復、児童下校後の三十分だけと決める。

  通信原文、変換文、判断理由は別々に保存し、後から意味を整えない。送らなかった項目も空欄ではなく《非開示》または《未確認》と記した。

 質問票は水、食料、医療、保守音声、行政の五欄。緊急欄を使う条件も、人命危険と隔離槽破損に限定した。

 世界の声が即時同盟、陣営登録、所有権共有を勧めても選ばない。保守信号と人間の交渉を同じものとして扱わず、一通ごとに本人性と目的を確認する。

  県庁と各避難所へ共有するのは生活へ影響する結果だけとし、相手の座標や所有者情報を掲示しない。通信担当も二人交代で休息を取る。

遅い通信は不便だったが、返事を待つ間に確認し、言い直す余白を双方へ与えた。

送信待ちの質問は優先度順に並べ、同じ催促を重ねない。通信担当は三十分を越えたら交代し、原文の読み上げと送信操作を一人で兼ねない。緊急欄を使っても授業中はまず壁電位を落とし、児童の空調と避難導線を通信より先に守る運用にした。

未送信の文面にも作成者と保留理由を残し、翌日に担当が替わっても勝手に意味を補わない。

九州側にも同じ休止権があり、返答遅延を違反にしない。限られた百二十文字を、相手を急かす言葉で埋めないよう確認した。

 返事の期限を過ぎても敵対判定せず、通信障害、生活作業、再確認の時間を残した。遠距離の相手へ、近くにいる者以上の説明義務を課さない。

(次話へ)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。