↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界の声が鳴る前に、俺たちは十のダンジョンを攻略していた――崩壊した日本で家族を守る高校生たちの拠点防衛記  作者: 竜太郎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
223/396

M-00を答えない

【本文】

 九州側は三度目の通信で、《M系列保守核を保持しているか》と尋ねた。

 モモのM-00音声と空台座を知る者は地域網でも限られている。湊は即答せず、澪、小春、朔、代表会議へ判断を渡す。

  通信原文、変換文、判断理由は別々に保存し、後から意味を整えない。送らなかった項目も空欄ではなく《非開示》または《未確認》と記した。

 返答は《識別不能の旧管理信号を一度観測。生体・核・所有状況は非開示》とした。代わりに九州側もM系列を尋ねた根拠を開示するよう求める。

 世界の声が即時同盟、陣営登録、所有権共有を勧めても選ばない。保守信号と人間の交渉を同じものとして扱わず、一通ごとに本人性と目的を確認する。

  県庁と各避難所へ共有するのは生活へ影響する結果だけとし、相手の座標や所有者情報を掲示しない。通信担当も二人交代で休息を取る。

協力相手かもしれない者にも、患者であるモモの正体と居場所を交渉材料にはしなかった。

九州から返った根拠は、崩落区画で回収した《M系列移送禁止》という破損銘板だけだった。保守核本体も識別番号も見つかっていないという。群馬側は画像の検算値だけ受け取り、モモの診療記録を通信台帳から分離した。正体の推測より、本人の安全と同意を優先する。

モモには質問が来た事実だけを短く伝え、答えを求めない。縮んだ体を休ませる予定も変えなかった。

面会も増やさない。

 返事の期限を過ぎても敵対判定せず、通信障害、生活作業、再確認の時間を残した。遠距離の相手へ、近くにいる者以上の説明義務を課さない。

(次話へ)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。