表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界の声が鳴る前に、俺たちは十のダンジョンを攻略していた――崩壊した日本で家族を守る高校生たちの拠点防衛記  作者: 竜太郎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
165/360

残る十人

【本文】

 川端集会所には十人が残っていた。

 岩田を失った橋を渡りたくない者が三人、家族が捜索から戻るまで動けない者が二人いる。避難を急がせれば、途中で動けなくなる。

 奈々は別経路として、農業用水路を二百メートル上流で一時的にせき止める案を出した。水位を下げ、川底へ仮設板を渡す。ただし下流の田と沈殿槽へ影響する。

 川端住民と体育館代表を交え、二時間だけ止めることに合意した。開始と終了を無線で共有し、下流側にも見張りを置く。

 低姿勢ゴーレム二体が板を支え、十人は一人ずつ渡った。岩田の妻は最後まで川を見ていたが、捜索継続を条件に歩き出した。

渡河後、五人は体育館、三人は旧小学校、骨折者と体調不良者は病院へ移す。地域網には入れない。

到着者へ岩田の件を入口で一斉説明せず、家族ごとに知っている範囲を確かめて話した。噂が先に広がらないよう、確認済みの事実だけを両避難所へ掲示する。

川端二十三人の避難は完了した。生存者は二十二人、岩田は行方不明。

全員の現在地も確認した。

水路を元へ戻し、下流の流量と黒粒子を確認する。避難できた人数だけで成功とせず、使った経路を次の暮らしへ返す。

仮設板は撤去せず、高い場所へ番号付きで保管した。再避難や物資回収に使う可能性があるが、常設橋と誤認されないよう入口を封鎖する。水路停止で沈殿槽の粒子量が一時増えたため、奈々は体育館井戸の飲用を六時間止めた。川端から来た者へも、避難のせいで水を止めたと責任を負わせない。経路を選んだのは代表会議であり、影響も共同で引き受けると掲示した。

(次話へ)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ