↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界の声が鳴る前に、俺たちは十のダンジョンを攻略していた――崩壊した日本で家族を守る高校生たちの拠点防衛記  作者: 竜太郎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
128/396

所有者は王ではない

【本文】

 中央命令の後、地域網の中でも湊を見る目が変わった。

 所有者なら代表として登録を決めるべきだという者と、未成年一人に全員の住所を握らせるなという者が現れた。どちらも、湊が既に名簿を自由に扱えると思っている。

 湊は食堂で、第一迷宮の管理画面を公開した。

 できるのは入口、空気経路、避難通路、設備接続の調整。個人の陣営や過去を読む機能はなく、収容者名簿も真理たちが地上の用紙で管理している。

「所有者は王様じゃない。壊れた時に止める場所を決める担当だ」

 岳が、湊一人を捕まえても地域網は動かせないと補足した。水は奈々、医療は由香と小春、物流は拓郎とオルド、炉は鉄平が手順を持つ。

 代表会議は《所有者》を外部向け文書で《迷宮設備管理担当》と言い換える。権限一覧と、本人だけでは決められない事項も添付する。

 湊の氏名は県庁の相馬一人へ暗号化した紙で預け、中央データベースには仮番号を登録する案がまとまった。

 名前を隠して責任まで消すのではない。責任の範囲を正しく狭め、必要な相手にだけ繋ぐ。

湊は自分が特別だから守られるのではなく、誰の情報にも同じ規則を使うことを条件に、その案へ同意した。

会議後、湊は母の千鶴へ、自分の名が県庁には渡ると伝えた。千鶴は反対しなかったが、家族全員の情報まで付けないことを確認する。所有者の身元確認に、母の職歴や妹の居場所は必要ない。家族だから一組の情報として扱われがちな項目を切り離す。湊自身の同意書にも、用途は本人確認、保管者は相馬と上司、中央転送不可と明記した。

(次話へ)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。