↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したら奴隷になりました[魔力を得て楽しく暮らます]  作者: アル治


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

8/51

第7話  食事革命

いつも読んでいただきありがとうございます。

ジンは、手が消えたことに驚きながらも、意外なほど冷静だった。

ジン

「……何かあります」

「取り出しますね」

ジンが消えた右手をゆっくり引く。

すると――。

手の中に、赤い木の実と黒い木の実が現れた。

ラック

「やっぱり……!」

レイ

「アイテムボックス持ちだ!」

「ジン、お前凄いぞ!」

「魔力だけじゃなくて、アイテムボックスまで持ってるなんて!」

ラック

「間違いなく国の重要な地位に行けるぞ!」

ジン

「その話はしましたよね?」

「俺はここで、みんなと楽しく暮らしたいんです」

ラック

「……そうだったな」

ブライ

「でも、凄いぞ!」

「今なら何でも出来るんじゃないか?」

ジンは少し考える。

ジン

【魔法はイメージ……】

【だったら、色々試してみる価値はある】

ジン

「ラックさん」

「他に魔法って何があるんですか?」

「調べる魔法とかもあるんですか?」

ラック

「あるはずだけど……俺には分からないな」

「ヒール、フローガ、ネロー、アエラスくらいなら聞いたことがある」

「でも、実際に使えるわけじゃないからな」

ジン

「分かりました」

「とりあえず、色々試してみます」

ジンは台の上に木の実を置く。

赤い実。

黒い実。

ジンはじっと見つめた。

ジン

【これが食べられるのか……】

【それを調べる】

【食べられるものと、食べられないものを判別する】

頭の中に、何かが浮かんだ。

知らない言葉。

けれど――なぜか意味だけは分かる。

ジン

「……ギノースコー」

両手が淡く光る。

そして、すぐに消えた。

ジンは木の実を見る。

ジン

「赤い実は捨てましょう」

「黒い実は食べられます」

ラック

「えっ!?」

レイ

「今の言葉、何なんだ?」

ブライ

「…………スゲェ」

ジン

「頭に浮かんだんです」

「赤い実には×、黒い実には○が付いています」

ラック

「本当に……?」

ジン

「とはいえ、これが本当に正しいのかは分かりません」

「食べてみるしかないですね」

ラック

「俺が食べる」

「ジン、もしもの時はヒール頼むな」

ジン

「分かりました」

ジンがラックに手を向ける。

ラックは黒い木の実を手に取り、恐る恐る口へ運ぶ。

ガリッ。

ラック

「うっ!」

ジン

「!」

ジンがすぐにヒールを使おうとする。

しかし――。

ラック

「……美味い!」

「甘くて美味いぞ!」

ジン

「…………」

レイ

「…………」

ブライ

「…………」

3人がラックを見る。

ラックは木の実を見つめる。

そして――。

ラック

「……1個しかない」

ジン

「はい」

ラック

「……俺だけ食べちゃったな」

レイ

「何言ってるんだよ」

「これで黒い実だけ持ってくればいいって分かったんだ」

「明日は大量に取ろうぜ!」

ブライ

「実を見つけたら、ジンに渡せばいいんだな?」

ジン

「はい!」

「すぐにアイテムボックスへ入れます!」

レイ

「じゃあ、アイテムボックスに入れる練習もしておけよ」

ジン

「はい!」

4人の顔に笑みが浮かんだ。

奴隷生活は変わらない。

明日も仕事はある。

ノルマもある。

それでも――。

食事だけは、変えられるかもしれない。

ブライ

「そうだ、ジン」

「ピンク色の石があったんだけど、これどうするんだ?」

ブライがポケットから小さな石を取り出す。

ジン

「ちょっと見せてください」

ジンは石を手に取る。

念のため、もう1度魔法を使う。

ジン

「ギノースコー」

淡い光が石を包む。

ジン

「……やっぱりだ!」

ブライ

「何だ?」

ジンは石を別の石で少し削る。

粉状になったものを指先に取る。

ブライ

「おい、何して――」

ジンはその粉を少量、口に入れる。

ジン

「…………」

「やっぱり!」

ブライ

「お前、何してるんだよ!」

ジン

「塩です」

ブライ

「……塩?」

ジン

「はい」

ブライも少しだけ舐めてみる。

ブライ

「…………しょっぱい」

「これ……塩なのか?」

ジン

「岩塩って言います」

「たぶん、この辺りは昔、海だったんじゃないかな」

ラック

「…………凄いな」

レイ

「塩に木の実……」

「ジン、お前何者だよ?」

ジンは少し笑った。

ジン

「ただの奴隷ですよ」

3人

「…………」

ラック

「いや、絶対違うだろ」

翌日。

4人の仕事は少し変わった。

今までなら、仕事が終われば帰るだけ。

しかし――。

木の実。

食べられる植物。

キノコ。

岩塩。

使えそうなものを見つければ、ジンのところへ持ってくる。

ジンが判別する。

そしてアイテムボックスへ収納する。

4人はいつしか、仕事をしながら採取するようになっていた。

そして――。

奴隷たちの食事革命が、静かに始まった。

今後もよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。