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転生したら奴隷になりました[魔力を得て楽しく暮らます]  作者: アル治


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第6話  魔法の使い道

いつも読んでいただきありがとうございます。

ラック

「俺達にも掛けてくれ!」

ジン

「えっ?」

「怪我してないけど……」

ラック

「大丈夫だ!」

「元気になるイメージでいけるから!」

ジン

「……分かりました」

ジンは2人に手を向ける。

ジン

「ヒール」

2人の身体が淡い光に包まれた。

数秒後――。

ラック

「……凄い」

「何だこれ……疲れが吹っ飛んだ!」

レイ

「これが……ヒールなのか」

ラック

「ジン、自分にも掛けてみろ」

「自分で分かるから」

ジン

「はい」

ジンは自分の身体に手を向ける。

「ヒール」

再び光が身体を包む。

ジン

「…………」

「疲労感がない」

「今からでも仕事が出来る」

ラック

「だろう?」

「ジン、お前凄いな!」

レイ

「……看守に伝えようか?」

ラック

「レイ!」

レイ

「何だよ」

ラック

「何でだよ!」

ブライ

「……でも、レイの言うことも分かる」

「魔力持ちなら、こんな場所で働かなくてもいい」

「ジンの人生は、ジン自身が決めることだ」

ラック

「……そうだな」

「国に雇ってもらえるかもしれない」

「そうなったら……家族のところにも帰れるかもしれないな」

ジンは少し黙った。

ジン

【また、良いように使われる人生は嫌だな……】

前世で嫌というほど働いた。

働くことが嫌なのではない。

自分の人生まで、誰かに決められるのが嫌だった。

ジン

「俺は、ここに残るよ」

3人

「えっ?」

ジン

「ここで楽しく暮らす」

「もう、良いように使われるのは嫌だ」

「仕事はヒールで何とかなる」

そして――。

ジン

「今は食事だ!」

3人

「…………」

ジン

「倒木の仕事なら、木の実とか手に入らない?」

ラック

「手には出来るけど……」

「食べられるか分からないぞ」

「食べて確かめるのはリスクが高すぎる」

ジン

「調べる方法……」

「持ち帰る方法……」

レイ

「とりあえず、持って帰れそうな物があったら持ってくるよ」

ジン

「お願いします!」

ブライ

「俺は石担当だからな……」

ジン

「じゃあ、赤い石とか白い石があったら持ってきてもらえますか?」

ブライ

「それは構わないけど……何かあるのか?」

ジン

「可能性の話です」

「ダメかもしれませんけど……お願いします」

ブライ

「分かった」

こうして――。

4人の食料調達作戦が始まった。

翌日。

現場に到着すると、4人はいつも以上に必死に働いた。

ヒールがある。

疲れても回復できる。

だからこそ、ノルマを早く終わらせることが出来る。

昼を過ぎる頃には、4人ともそれぞれの仕事をほぼ終わらせていた。

ラックとレイは倒木。

ブライは石。

そしてジンは――。

ジン

【探すぞ……】

周囲を歩きながら、木の実を探していた。

看守

「おい、ジン!」

ジン

「はい!」

看守

「仕事は終わったのか?」

ジン

「はい、終わってます!」

看守

「ならいいが、足元には気を付けろよ」

ジン

「ありがとうございます!」

看守はそれ以上何も言わなかった。

ジンは少し離れた場所で、赤い木の実を見つけた。

ジン

【これ……食べられるのかな】

さらに黒い木の実も見つける。

ジンは2つとも手に取った。

そして戻ろうとした、その時――。

看守

「ちょっと待て!」

ジン

【マズい……】

【どこかにしまわないと……】

【でも今捨てたら、それも怪しい】

看守

「手を見せろ!」

ジン

【やっぱり、拾ったところを見られてた……】

ジンは俯いたまま、ゆっくり両手を開いた。

看守

「…………」

「気のせいか」

「もういい。行っていいぞ」

ジン

「……はい」

看守が離れていく。

ジンは恐る恐る自分の手を見る。

何もない。

木の実が潰れた跡もない。

地面にも落ちていない。

ジン

【……え?】

【どこに行った?】

ジンは首を傾げながら、もう一度木の実を探し始めた。

その日の仕事を終え、小屋へ戻る。

食事を終えると、ジンは3人にヒールを掛けた。

そして昼間の出来事を話す。

ラック

「木の実が無くなった?」

レイ

「無くなる……?」

ブライ

「とっさに捨てたんじゃないのか?」

ジン

「違います」

「確かに手に持ってました」

レイ

「その時……どう思った?」

ジン

「どこかにしまわなきゃって……焦ってました」

レイは少し考える。

そして――。

レイ

「ジン」

「試してみよう」

「『取り出し』って言って、右手を前に伸ばしてみろ」

ジン

「取り出し……?」

「分かりました」

ジンは右手を前に伸ばした。

ジン

「取り出し」

――瞬間。

ジンの手首から先が消えた。

ジン

「…………」

ラック

「…………」

ブライ

「…⋯⋯⋯」

4人とも固まる。

ジン

「…………」

「何これ?」

ラック

「俺に聞くなよ!!」

今後もよろしくお願い致します。

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