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転生したら奴隷になりました[魔力を得て楽しく暮らます]  作者: アル治


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第44話   狩りで狩られるのは⋯

いつも読んでいただきありがとうございます。

風呂から上がると、ジンがシチューを取り分けてあった。


ブライ

(待ちに待ったよ! これは絶対美味い!)


ラック

(まだ食べてもないのに)


レイ

(ジンの料理、ハズレないからな。蟹ですら食べられたからな)


オスカー

(ジンはここを出たら店を出せ。毎日食いに行くよ)


ジン

(ここがちょうど良いですよ。食べましょう)


5人はシチューを口に運んだ。


ラック

(うん!)


レイ

(良いな)


ジン

(うん。ちょっと葡萄酒、多かったかな……)


オスカー

(おー! 温まるし、いいな)


ブライ

(美味い……。肉が香ばしいのに柔らかい……噛めば汁も出る)


ジン

(気に入ってもらえて良かった。葡萄酒も使えたし)


オスカー

(そうだった。ありがとうな。看守達も喜んでたよ。ちゃんと樽は持って返ってきたよ)


ジン

(ありがとうございます。食べましょう。葡萄酒も林檎酒もありますよ)


今日は、みんな葡萄酒を選んだ。


シチューには葡萄酒の方が合うと判断したのだ。


そして今日も、黙食になってしまうほど集中して食べてしまった。


ブライ

(美味しかった……。野菜も美味しかった……)


ジン

(明日も食べられますよ。ちょっと多めに作りましたからね。アイテムボックスに入れれば悪くならないし)


ブライ

(明日も食べられるのか……腹が減りそうだ)


レイ

(ブライは飲むより食いだもんな)


ブライ

(毎日腹が減ってるからな)


ラック

(子供だな)


オスカー

(いやいや、ラックも酒より料理のおかわりが多かっただろ?)


ラック

(……美味かったから)


ジン

(それなら良かったです。明日も食べられますから)


ラック

(楽しみにしてる)


ジン

(ちょっと明日、肉を取りに行きますね。在庫が減ってきちゃって)


レイ

(ジン、分かってる?)


ジン

(はい。肉より命です。もう無理はしません)


ブライ

(レイもしつこいよ。あの後、ジンはいっぱい肉を取りに行ってるよ)


レイ

(だから余計にだ! 気が抜けてくる頃だ!)


ジン

(レイ、信じてください。無理もしないし、命も掛けない!)


レイ

(分かった)


ジンとレイは約束を交わし、日が暮れていった。


翌日の午後。


ジン

(行ってきます)


オスカー

(無理するなよ)


ジン

(はい)


ジンは現場から、滝の上でペテノザークと戦った、少し開けた場所へ移動した。


ジン

【ペテノザークかヴィソーンが近くに居ると助かるんだけど……】


ジンが身を屈めていると、


ガサッ!


ドスッ!


草むらを、重い何かが進んでくる。


ジン

【ヴィソーンか?】


ジンが様子をうかがっていると、草むらから毛皮が見えた。


ジン

【ヴィソーンはそんなに毛は長くない……見たことない……】


草むらから現れたのは、猪が2本足で歩いている姿だった。


ジン

【この魔物は完全に猪だな……手には大きな木。道具を使えるのか】


ジンが観察していると、こちらには気付いていない様子だった。


ジン

【これは簡単だな】


ジンは猪に手をかざし、麻痺の魔法を唱えた。


【パレステジア】


猪は硬直し、痙攣しながらそのまま地面に倒れた。


ジン

(よしっ! 今回も安全にできた)


ジンが猪に近付こうとすると、


ドスッ!

ドスッ!

ドスッ!

ドスッ!


凄い勢いで足音が近付いてくる。


ジン

(ッ! しまった、1頭じゃなかった……)


ジンの前には麻痺した猪。


そして左右には、2頭の木の棒を持った猪。


逃げ場はない。


帰還が最も安全だったジンは、移動魔法を唱えようと思った。


だが、その前に猪たちを観察する。


ジン

【この2頭、動かない……。3頭で行動してるから、1頭が動けないから攻めに出られないのか?】


ジンはゆっくりと手を1頭の猪に向けた。


手を向けられた猪は、棒をジンの方に向ける。


……が、動かない。


ジン

【パレステジア】


麻痺の魔法を掛けると、1頭目と同じように地面に倒れる。


その瞬間、もう1頭が棒を振り上げながらジンに向かって走ってきた。


ジン

【そうなるよな!】


走ってくる猪の方へ手を向ける。


【ヴラホス】


猪の前に岩を地面からせり上げ、視界を奪った。


猪は岩にぶつかることなく、岩を避けてジンの右側から姿を現した。


ジン

【掛かった!】


【パレステジア】


ジンの麻痺が掛かり、3頭共麻痺に掛かって地面に倒れた。


ジン

(連携されるのは怖かったけど、そこまで頭は良くなかったな……)


ジンは1頭目から腕、2頭目から足、3頭目からも腕を【シエラ】で切り取り、アイテムボックスに入れた。


ジン

(よし! すまない、今治すな)


ジンは3頭に【メガロス・ヒール】を掛け、欠損した部分を修復した。


ジンは3頭から離れる。


ジン

(今、麻痺も解くからな)


【シネルホ……】


ジンは最後まで唱えることなく、地面に横たわる猪の先を見て固まってしまった。


ジン

【……し……ぬ…………】

今後もよろしくお願い致します。

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