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転生したら奴隷になりました[魔力を得て楽しく暮らます]  作者: アル治


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第42話  蒸留酒と葡萄酒の樽

いつも読んでいただきありがとうございます。

ゴクッ!


5人は、初めて蒸留した林檎酒を口にした。


ラック

「うっ!」


オスカー

「……」


レイ

「……ッ!」


ジン

「うわっ!」


ブライ

「……マズッ!」


5人の反応は、見事に揃っていた。


酒として飲めないわけではない。しかし、美味しいとはとても言えなかった。


ジン

「……キツいし、味が……アルコール……」


オスカー

「かなりキツくなったな。飲み続けるものじゃないな……」


レイ

「ジンには悪いが……」


ラック

「匂いはいいんだけどね……」


ブライ

「……キツい、マズい、酒じゃないよ」


ラック

「ブライ、それは言い過ぎだ!」


ブライ

「だって……飲めないよ……。林檎酒のままの方が全然良いよ……」


レイ

「そうだとしても、ジンの前で言わなくても……」


ジン

「大丈夫です。こっちも少し寝かさないとダメみたいですね……」


ラック

「酒は大変なんだな……。林檎酒って凄いな。数日で甘いけど、飲めるようになるなんて」


ジン

「そうですね。作ろうとしてるのが、熟成が必要なものばかり作ってしまいましたからね」


レイ

「手に入るもので作ってるんだから、仕方ない」


オスカー

「そうだな……。しばらくは林檎酒だな」


「でも、これを寝かせておくのは楽しみだな。林檎の匂い、酒の強さ、この口当たりが丸くなれば、かなり美味い酒になる!」


レイ

「そうだな。ガバガバ飲む酒でなく、ゆっくり少しずつ飲む酒。最高だな」


ジン

「石ではなく、木の樽を頼んでみます」


レイ

「トビーさんだな?」


ジン

「はい。手に入るかは分かりませんが、頼んでみます」


こうして、初めての蒸留酒はひとまず寝かせることになった。


すぐに美味しいお酒が出来るわけではない。


それでも、いつか美味しくなるかもしれない。


そんな期待を胸に、5人はその夜を終えた。


---


翌日、午後。


ジンはトビーに会いに行った。


トビー

「よぉ! ジン、久しぶりな気がするな」


ジン

「商売はどうですか?」


トビー

「最高だ!」


「マヨネーズは誰も作れず、俺達の独占だ。他のソースも似たようなものは出てるが、うちのニンニクを使ってなかったりで、味にパンチがないから、うちが独占状態だ!」


ジン

「それは良かったです」


トビー

「金だけはあるからな。最近は危ないから、護衛までつけるようになってる」


「引っ越しも考えたが、ニンニクがバレるからな。ここで作るのが一番安全だ」


「今じゃ息子達が街からこっちに引っ越して来たよ」


ジン

「そうなんですか!」


トビー

「それより、何が欲しいんだ? もう何でも揃えるよ」


ジン

「実は、葡萄酒に使った葡萄酒の樽を、小さいのを五個、大きいのを五個くらいお願いします」


トビー

「樽? 中身入りでいいんだよな?」


ジン

「樽だけでいいんですが……」


トビー

「そんなこと言うなよ。中身入りで買ってくるよ!」


ジン

「ありがとうございます。あと、いつものも貰っても?」


トビー

「おぉ、持っていけ! ミルクも卵も。他には? 肉も買ってあるぞ」


ジン

「いつもので大丈夫ですよ。肉と言えば……」


ジンはアイテムボックスから、ペテノザークのモモ肉を取り出し、トビーに渡した。


トビー

「また魔物の肉か? こんな高級な肉、いつもいいのか?」


ジン

「お世話になってますからね」


トビー

「いっつも何言ってるんだ。ジンのお陰なのに」


「足りないが、持っていけ」


トビーはいつものように、布袋をジンに渡した。


ジン

「もういいですよ。いっぱい貰ってますから」


トビー

「ジン!」


ジン

「はい、すみません。いただきます」


トビー

「いつでも訪ねて来いよ。酒は明日持ってくるから、取りに来てくれ」


ジン

「分かりました」


こうして、トビーとの取り引きを終えたジンは、小屋へ戻った。


---


翌日、午後。


ジンはトビーから、葡萄酒の入った小さな樽と大きな樽を、それぞれ5個ずつ受け取った。


仕事を終えて小屋に戻ると、さっそくアイテムボックスから大小1つずつ取り出した。


ラック

「ジン! もしかして、酒を買って来たのか?」


ジン

「樽だけを頼んだんですが、中身入りになっちゃいました」


ブライ

「よくやった! 早速飲もうぜ!」


レイ

「風呂に入って、料理と一緒だ」


ブライ

「……はーい」


5人は順番に風呂に入り、晩餐の準備を始めた。


ジン

「【アエラス】」


ジンはヴィソーンの肉を細かく刻んだ。


レイ

「せっかくの肉を刻むのか?」


ジン

「ちょっと食べたくなっちゃいました」


ジンは刻んだ肉に卵、パン、ミルクを混ぜ、よくかき混ぜてから丸めて焼き始めた。


オスカー

「珍しい食べ方をしてるが、美味そうだな」


ブライ

「肉が増えた!」


ラック

「味が楽しみだな」


肉に卵やパン、ミルクを混ぜて焼き上げた料理。


5人にとっては、初めて見る料理だった。


やがて、風呂も済み、ハンバーグも焼き上がった。


葡萄酒も用意され、晩餐の準備は整った。


ジン

「食べましょう!」


5人は、それぞれ料理と葡萄酒を手にした。


こうして、今日も楽しい晩餐が始まろうとしていた。

今後もよろしくお願い致します。

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