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転生したら奴隷になりました[魔力を得て楽しく暮らます]  作者: アル治


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第3話  初めての仕事

いつも読んでいただきありがとうございます。

馬車から降ろされると、ジンはすぐに開拓現場へ連れて行かれた。


看守

「新人か……」


「若いな」


「とりあえず、これを向こうに運べ」


「ここにある分が今日のノルマだ」


ジン

「はい、分かりました」


ジンが視線を向ける。


そこには――


自分の身長よりも高い、土の山があった。


その横には、スコップと一輪車が置かれている。


ジン

【……これ全部?】


看守はそれ以上何も言わない。


ジンはスコップを手に取った。


土を一輪車に乗せ、運ぶ。


戻ってくる。


また土を乗せる。


また運ぶ。


看守は手伝わない。


周りの奴隷たちも、誰も手伝ってくれない。


それが、この場所の当たり前だった。


ジン

【意外と……いけるな】


【1日でこれがノルマなら、終わった後は自由なのか?】


そんなことを考えながら、黙々と土を運んでいく。


そして――


気付けば昼になっていた。


看守

「新人!」


「飯だ! 休憩しろ!」


ジン

「はい!」


ジンが看守のところへ行くと、食事を受け取る場所を教えられた。


そこへ向かうと、奴隷たちが綺麗に並んでいる。


ジン

【なんか……奴隷っていうより、ドラマで見る囚人みたいだな……】


順番が来る。


渡されたのは、パン。


具のないスープ。


そして、簡単なサラダ。


ジン

【食事は粗末だけど……】


【食べられないほどじゃない】


【何より、ちゃんと食事がもらえる】


ジンはパンにかじりついた。


ジン

「硬った!」


近くにいた奴隷が笑う。


奴隷

「初めてか?」


「スープに浸けて食え」


「少しは柔らかくなる」


「味は求めるなよ」


ジン

「ありがとうございます」


言われた通り、パンをスープに浸ける。


少し柔らかくなった。


ジン

【……食べられる】


味も、そこまで酷くない。


もちろん、母親の料理と比べれば――


不味い。


だが、ここで暮らすのなら仕方がない。


ジン

【母さんの料理……美味かったな】


食事を終えると、短い休憩時間が与えられた。


ジンは看守のところへ向かう。


ジン

「すみません」


「水はもらえますか?」


看守

「ん?」


「ああ、新人か」


「水なら、そこの樽だ」


「全員の分だから、考えて飲めよ」


ジン

「分かりました」


ジンは水を1杯だけ飲む。


そして日陰に座った。


身体を休める。


しかし――


思った以上に疲れていた。


ジン

【……身体が重い】


【10歳の身体って、こんなに体力がないのか】


休憩が終わる。


再び土を運ぶ。


何度も何度も繰り返す。


太陽が少しずつ傾いていく。


そして、日が沈み始めた頃。


ジンのノルマは、あと3回ほど残っていた。


看守

「そろそろ終わりだぞ!」


「……まだ終わってないのか」


「居残りだな」


ジン

「はい……すみません」


周りの奴隷たちは、次々と馬車の檻へ乗り込んでいく。


そして――


ジンを残して、馬車は出発した。


ジン

【……置いていかれた】


それでも、やるしかない。


ジンは残った力を振り絞り、土を運ぶ。


1回。


2回。


そして――


最後の1回。


ジン

「……終わった」


看守

「ノルマはノルマだからな」


「終わらなければ、自分の時間がなくなるだけだ」


「覚えておけ」


ジン

「はい……」


自分では余裕だと思っていた。


だが――


思っていた以上に疲れている。


手は痛い。


腰も重い。


足も疲れている。


看守

「俺たちは馬車で帰る」


「お前は歩きだ」


「居残りだからな」


ジン

「……はい」


ジンは手と腰に縄を掛けられ、歩き始める。


もちろん、馬車の速度はジンに合わせて落とされていた。


ジン

【やっぱり……そこまで酷い環境ではないのかな】


そう思いながら、歩き続ける。


30分ほど歩いたところで、たくさんの簡易的な小屋が見えてきた。


看守

「お前は8号だ」


「この列の1番奥」


「飯はもう運んであるから、勝手に食え」


ジン

「分かりました」


ジンは小屋を見つめる。


そして――


嫌な予感がした。


ジン

【……俺、遅れて帰ってきたんだよな】


【飯は小屋の中って言ってたけど……】


【もしかして、他の奴隷に食べられてるんじゃ……?】


ジンは走り出した。


疲れている身体を無理やり動かす。


8号。


8号。


番号を確認しながら、1番奥へ。


そして――


「8号」と書かれた小屋の前で立ち止まる。


ジンはゆっくりと扉に手を掛けた。


ジン

【……頼む】


【飯、残っててくれ……!】


扉を開ける。


そこには――

今後もよろしくお願いします。

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