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転生したら奴隷になりました[魔力を得て楽しく暮らます]  作者: アル治


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第25話 魔物の肉と葡萄酒

いつも読んでいただきありがとうございます。

「ウマイ!」


「ウマー!」


「はぁ~~」


「美味い!」


4人の肉の感想が、ほぼ同時に発せられた。


ジンは肉を口にしたまま、じっと考え込んでいる。


ジン

【魔物の肉……牛、豚、鶏、馬……違う!】


【味が違う。魔物の味だ】


【だが、美味い!】


【牛に似ているからか、少しだけ牛肉に似ているが……別物だ】


【美味い!!】


ラック

「ジン? どうした?」


ジンは肉を食べてから、しばらく考え込んでしまっていた。


ジン

「……はい、美味しいです!」


「魔物って、こんなに美味しいんですか?」


ラック

「ヴィソーンは俺も初めて食べるんだが……魔物の肉は、やっぱり美味いな!」


レイ

「魔物の肉で手に入りやすいのは、ホイローム、ヴィソーン、ペテノザークかな」


ジン

「……ヴィソーンしか分からないです」


レイ

「そうだよな」


「でも、この中ではヴィソーンが一番美味いかな」


ジンは笑顔で頷いた。


ブライ

「美味い! なにこれ!」


「美味いぞ! 肉! 肉! 肉~~!」


3人

「ブライ! うるさい!」


ブライ

「……はい……すいません……」


はしゃぎ過ぎたブライが、また怒られてしまう。


それでもブライは肉を見つめながら、嬉しそうに呟いた。


ブライ

「肉……美味しい」


ラック

「ブライ、肉美味いな!」


「ジンに感謝だな」


ブライ

「うん!」


「ジン、本当にありがとうな」


ジン

「はい!」


「俺も嬉しいです。こんな肉が食えるなんて」


その後、いつものように4人は夢中になって肉にかぶりついた。


そして――


食事が終わるまで、誰も話さなかった。


やがて、最後の1口を食べ終える。


ラック

「食ったー!」


ブライ

「やっぱり肉最高ー!」


レイ

「奴隷なのに……魔物の肉が食えるなんて……」


3人は、夢心地のような表情を浮かべている。


そんな中、ジンは残った肉を確認する。


ジン

「肉はあと、5食分くらいですかね……」


ラック

「ジン」


「いいんだ」


「肉は食えたんだ。無くなったからって、魔物を倒しに行かなくてもいいんだ」


レイ

「そうですよ!」


「あと5食も肉が食えるなんて、幸せ過ぎます」


ブライ

「肉は欲しいが……ジンに何かあってからでは遅いからな」


ジン

「ラック、レイ、ブライ」


「無くなったら、また狩りに行きます!」


ラック

「ジン!」


「俺達の話、聞いてたか!?」


ジン

「聞いてました」


レイ

「なら、なんでそうなるんですか?」


「命を掛けることじゃない!」


ジン

「他のも食べてみたいです」


ブライ

「そうだよな……」


「他のも食べたいよな……」


ラック、レイ

「ブライ!!」


ブライ

「…………」


ジン

「大丈夫です」


「安全策を考えます」


「使える魔法を増やして、安全に狩りができるようにします」


ラック、レイ

「安全なら……」


ジン

「はい」


「ちゃんと作戦が決まってから狩りに行きます」


「今回みたいなことは、もうしません」


ラック

「作戦内容は俺達にも聞かせてくれよ」


「納得できたら狩りだ」


「納得できなかったら中止だ!」


ジン

「はい。ありがとうございます」


そしてジンは、少し表情を改めた。


ジン

「それより……みんなに伝えることがあります」


ラック

「改まって、なんだ?」


レイ

「新しい魔法か?」


ブライ

「肉ー!?」


ジン

「実は、下流の村のトビーさんに蟹のニンニク炒めの作り方を教えたんですが……」


「今度、街で売ってくれるらしいんです!」


ラック

「蟹、美味いからな」


レイ

「売れますね、あれは!」


ブライ

「蟹もいいな~」


ジン

「それで、売れたお金で果実を頼みました!」


ラック

「…………それって……?」


レイ

「もしかして……」


ブライ

「????」


ジン

「はい!」


「葡萄も頼みました!」


「葡萄が手に入れば、お酒を作れるかもしれません!」


ラック

「マジか!?」


レイ

「……ジン……」


ブライ

「葡萄酒??」


ジン

「はい!」


「作り方、知識ありますか?」


「俺は雰囲気程度なんですが……」


レイ

「俺も、少しだな」


「潰して樽に入れて、しばらくしてから液体だけ取り出して……また寝かせるくらいだ」


ジン

「俺もそんなもんです……」


ラック

「おいおい!」


「それだけ分かってるなら、作ってみればいいじゃないか」


「失敗しても、次に頑張ればいいんじゃないのか?」


ジン

「そうですね!」


「一度、やってみましょう!」


ブライ

「…………」


ジン

「ブライ、どうしたんですか?」


ブライ

「ラックに俺のセリフ取られた!」


「俺もそう思ったのに……」


レイ

「はいはい」


「今回はラックに譲りましょうね」


ブライ

「…………」


4人は一斉に笑い出した。


こうして――


また楽しい1日が、更けていった。

今後もよろしくお願いします。

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