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299 参加者リスト

 エドワード王子はそれからクリフトンを呼び出し、ブライアンと三人で交流会の招待状を送る貴族子女のリスト作りに取り掛かった。


「クリフトンはわかりますが、どうして婚約者がいる私までリスト作りを手伝わなければならないんですか?」


 既に隣国の王女との婚約が決まっているブライアンがボヤくが、エドワード王子の側近である以上、逃れられるはずがない。


「側近という立場にいながらよく言うよ。それで、リストの範囲は二歳差まででいいんですね?」


 クリフトンが貴族名簿からリストアップしながらエドワード王子に尋ねた。


「ああ。あまり年が離れていては会話が続かないかもしれないからな。年上でも年下でも二歳差くらいが妥当だろう」


 ブライアンはクリフトンがピックアップした名前を見ながら指摘する。


「この人は先日婚約者が決まったと噂で聞いたと思うんだが…」


「噂だろ? とりあえず招待状を出して、『婚約者が決まっている場合は欠席をお願いします』と付け加えればいいんじゃないかな?」


「ふむ、それもそうだな。これから招待状を作成して届くまでに婚約者が決まるとも限らないからな」


 エドワード王子はピックアップされた名簿に目を通していたが、やがて一人の名前に目を留めた。


「ブリジット・テューダー侯爵令嬢? 確か一つ上だったと思うが、彼女は冒険者になったんじゃなかったかな?」


 エドワード王子の呟きにブライアンが書類を覗き込んだ。


「ああ。騎士団長のところのご令嬢ですね。あの家の者は女性でも騎士か冒険者になる確率が高いですからね。ブリジット嬢もそのうちの一人と思われます」


 エドワード王子はブライアンの返事を聞き、ブリジットに少なからず興味を覚えた。


 冒険者であちこちの街を巡っているのなら、どこかでエドアルドに会ったことがあるのではないかと…。


 学院を卒業してからエドアルドは冒険者になったと聞いた。


 だが、一緒にパーティーを組んだはずのアーサーとは何故かパーティーを解消したという噂を聞いた。


 エドアルドとアーサーにも招待状を送る予定だが、二人が参加するかどうかは微妙なところだ。


 勿論、ブリジットも参加が確実とは言えないが、会えればいいなとエドワード王子は思った。


(父上には申し訳ないが、とてもこの交流会で婚約者が決まるとは思えない。けれど、前向きに検討しているという姿勢を見せるのは大事だろう)


 エドワード王子は出来上がった参加者リストを見ながら、こっそりとため息をつくのだった。



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