32話『心の空隙』
「よう。理子」
「…………うへぇ」
8月に入ったある日のこと。ふと薬味をぶち込みまくったそうめんを食べたいと思い立ちスーパーに買い物しに行った帰り道、慎也と遭遇した。
自意識過剰だなあって自覚はありつつも、あまり顔を見たくない相手だったからかストーキングでもされてたのかと邪推してしまう。
こっちは散歩も兼ねてたから歩きでスーパーまで来たわけだけど、慎也まで歩きなのは意味分からないもん。家からここまで徒歩15分くらいかかるよ? 自転車使うでしょ普通。
「……なにしてんの。こんなとこで」
「なにって、サッカー部の応援だよ。ツレの付き合いみたいなもん」
「その連れはどこさ。応援って、この辺に学校ないでしょ」
「総体でやってんだよ。てか今日ってバレー部も試合かなんかあるんじゃなかったか? 行かないのかお前、先輩の晴れ姿じゃん」
「興味ない」
「興味ない? ベタベタくっついてた先輩の事はどうでも良くなったのか?」
「……何の話か分かんない。もうバレー部辞めてるようなもんだし、行く意味ない」
「へえ。随分な気の変わりようだな。ここ最近変になった原因ってそれか?」
「変になったって何の話」
「変になった、じゃないな。本性が出てきたって言った方が正しいか」
「……」
うだうだと無駄な会話が続きそうな雰囲気。顔を伏せて横を通ろうとしたら正面に体を動かしてきた。通せんぼだ。チラッと慎也の顔を見上げる。
「なに」
「態度に出しすぎだろ。急にしっかり避けるようになったよな。連絡も全無視するし」
「あんな事されてまともに話そうとか思うわけなくない?」
「キスの事か?」
「だけじゃない。その後もっと……とにかく今は話したくない。そこ退いてよ」
「……」
慎也が押し黙った。話すことはもうないだろう、方向転換して帰ろうと思ったら慎也が俺の名を呼んだ。
「理子」
「なに!」
「怒ってるの珍しいな。お前、怒れるんだ」
「っ、人の神経逆撫でする為に呼び止めたの? まじでどうかしてるよ」
「お前に言われたくないな」
「は?」
聞き捨てならない言葉の返しについ足を止め睨む。慎也はそんな俺の敵意を受けながら怯む様子なく、むしろそんな俺を見て半笑いで口を開いた。
「何がおかしいんだよ。その顔やめてくれない? 苛つくんだけど」
「俺達、付き合ってんだよな?」
「……だから?」
「彼氏と彼女、なんだよな。変な事かな、キスしたりそれ以上の事するの」
何を言い出すかと思えばそんな話かよ。くだらない話題選びに余計苛立ちが強くなる。
「……そんなにキスしたいの? なに、付き合ってたらキスしなきゃならないの? 絶対に? 誰が決めたんだよそんなルール。気持ち悪い性欲ぶつけてこないでくれる?」
「なんだよ気持ち悪い性欲って。性欲がなきゃ人とキス出来ないのか?」
「邪な気持ちがあるからキスしたがってるんでしょ」
「好きな相手とだったら自然にキスしたくなるだろ。少なくとも俺はそうだよ」
「どうだか。キスした後ノータイムで過剰な接触求めてきた奴の言う事だしな」
「お前は違うのか?」
「なにが」
「好きな相手とキスしたくならないのか?」
「……」
「抱きしめたり手を繋いだりしたくならないのか? お前にとっての好きってなんだよ? 教えろ」
「っ、なんでそんなこと教えなきゃならないんだよ」
「彼氏だからだろ」
そこで一度、言葉が止まる。
慎也を睨みつけていた目が無意識に横に流れ、俺の視界はアスファルトを映した。
「お前の言うことはもっともだよ。別に付き合ってるからって絶対にそういうことをしなきゃいけないなんてルールは多分ない。聞いた事ないもんな、そんなルール。そんなの設けなくても自然とみんな手を繋いだり抱きしめ合ったりキスしたりしてんだもんな」
「この話、やめよ」
「いつまでお前は俺を拒否るつもりだったんだ? 結構な日数付き合ったよな俺ら」
「やめよって」
「会った日はちゃんと好きだって気持ちを毎回伝えてたし特別扱いもしてた。嫌な事があれば言ってって何度も伝えたよな。不満があったなら言えよ」
「……」
「困ったらだんまりだよな。それか愛想笑いで誤魔化すか。あと周りの女子に話しに言ったりして、会話自体をシャットアウトするよな。しつこくつきまとえば良かったのか? 話の途中で他の所行くなよって素直に指摘すればよかったのか。そうされたら余計困るだろお前」
聞いていられなくなり、「ごめん」とだけ言って帰ろうとしたら腕を掴まれた。
一気に鳥肌が立ち肩がビクッと跳ねる。
「そうやって逃げるだろ。いくら歩み寄ってもさ。それされて相手がどんな気持ちになるか考えないのか?」
「ごめんって。離してよ」
「離したらダッシュで逃げるじゃん」
「痛いから離して!」
「ならこっち向け。お前が逃げようとするから腕がねじれるんだろ」
何度も腕を引っ張って逃げようとするが、慎也の腕力に全然敵わず腕を振り払うことは出来なかった。
男女の圧倒的な力量差。女体になってから初めて自分の肉体で痛感した。こんなに差があるものなんだ。
胸の奥がじわりと痛む。今更になって女になった事への嫌悪感が再燃し目尻が少しだけ熱くなる。
「お互いが好きならプライベートでも一緒に居たいって思えるもんだろ。違うのか? 相手の部屋に入り浸ったり色んな所デートしたりして、二人だけの時間を楽しむのが普通じゃないのかよ」
「他のカップルはそうなんじゃない!? 勝手に当て嵌められても困るんだけど!」
「いくらデートに誘っても全然付き合ってくれないよな。珍しく一緒に出かけてもすぐ帰るし、隣に座ろうとすらしない。話しかけても反応は一辺倒で、上辺だけで楽しそうにしてるように見せかけて内心楽しくないの丸わかりなんだよ」
「そんなこと、ないし」
「じゃあ俺とデートした中で何が楽しかったか言えんのかよ」
「それは……」
「言えないよな。俺が話しかけてた時、お前どこを見てたんだ? ボーッと遠くの方眺めてて、話しかけたら毎回似たような笑顔をこっちに向けて当たり障りない事言ってさ。ペラいんだよ、全部。付き合ってからいつも。ずっとなにか別のことを考えてたってか、こっちの事見てなかった」
「き、決めつけないでよ。そんな事ないって」
「なんで否定するんだよ。これっぽっちも俺の事好きじゃないくせに、好きじゃないんだろって指摘を否定してくるんだお前」
「別に、慎也の事嫌いじゃ、ないし」
「嫌いだろって言ってんじゃなくて。好きじゃないだろっつってんだけど」
鋭い声を向けられて萎縮する。
お父さん以外の男なんでどうでもいいって思おうとしたはずなのに、慎也の声を聞いてると胸が苦しくなって耳を手で覆いたくなる。
気持ち悪いから逃避したいのか。違う。慎也は怒っているんじゃなく、傷ついている。
嘘のメッキが剥がれて"普通の女の子"を保てなくなった俺を見て、今までやってきた恋愛ごっこを思い返し虚しさを抱いて俺に真意を聞こうとしているんだ。
無理矢理キスされた件や体を触られた件を持ち出して、泣き出すなりキレるなりしてこの場を強引に離れる事も出来る。でもそんな事をする気にはなれなかった。
罪悪感じゃない。ただ、『またやってしまった』という念が俺の心臓を鷲掴み鼓動を押さえつけようとする。
「好きじゃないなら初めから告白を受け入れたりするなよ」
反論のしようのない非難が飛んでくる。
「心にもない言葉や態度で人の事煽てるなよ。お前、一体どんな気持ちで他の連中の前で彼女を演じていたんだ? 何を考えて自分から退路を断つような真似してたんだよ。あんな態度取られたらさ、勘違いするに決まってんじゃん。ちゃんと俺の事好きなんだなって思うに決まってんじゃないかよ」
何も言えない。人前で、距離感は保ちつつもそれなりにイチャつこうとしたのは事実だから。それが"普通の女の子"なんだと思って、慎也の事が好きなんだって周りに思われるよう一生懸命努力してきたから。
「そう信じ込ませてきた癖にさ。いざアプローチを仕掛けたら全部躱してきてさ。上っ面の態度で好きアピール向けてくるくせに指が触れ合うのすら敬遠する。なんなんだお前」
「……」
「俺は理子の事好きだよ。本気で好きな相手にそんなどっちつかずな態度取られたらさ、どう思うか考えられないのか」
「……ごめん」
力なく謝る。謝ってしまう。慎也の言葉を肯定してしまった。
「何がしたかったんだお前。好きでもない男に告られて付き合うとか。他の男子に告られた時は普通に断ってたんだろ。なんで俺の時は受け止めたんだよ。意味分かんねぇよ」
「…………慎也だから」
「俺だから何。触れ合うのも嫌なんだろ」
「そんなこと、ないよ」
「……」
慎也が無言で目を見てくる。堪らず目を逸らす。
「わたっ、お、俺と慎也は幼馴染で、大切な友達だから! だから……」
「大切な"友達"、な。告白して付き合っても昔と関係性は1ミリも変わらないんだな。お前にとっては」
「……」
「本気でそう思ってんのか? むしろ悪化してんだろ明らかに。つーかさ、じゃあお前は男だった頃の感覚のまま、俺に告られて付き合うのをOKしたのか? 感覚は男同士ってことか? お前から見た俺はただの男友達、昔仲良くしてた頃の同性の幼馴染って感覚から少しも変化してないんだもんな」
なんて返せばいいのか分からない。唇が針金で縫い付けられたかのように微動だにしない。
「気持ち悪いな。お前」
「えっ」
急に突き放すような事を言われて一瞬時間が止まる。明確な敵意の言葉が刃となって俺の胸を刺し貫いた。
「男の頃の感覚のままなのに女のフリして、可愛子ぶって。幼馴染の男相手に恋愛ごっこして、女の体使ってそういう気にさせるだけさせて近付いたら拒絶して」
「ちがっ」
「他人の気持ちとか全然分かってねえよな。いや、分かっててやってんのか? 楽しんでたのか? 俺がお前の事を好きになって悶々としてる姿見てほくそ笑んでたのかよ」
「楽しんでなんかない! そんな性格の悪い事するわけないだろ!」
「じゃあなんで付き合ったのか言ってみろよ。最初から好きじゃなかった癖に」
「それはっ」
「否定出来ないだろ。異性として好きな瞬間があったって断言出来ないだろ。てかさ、最初から俺に興味なんかなかったよな」
「そんな事ない! 俺はずっと慎也のこと大事な友達だって」
「この会話の中で何回嘘吐くんだよ。言ったよな、俺が女を嫌いだった理由。薄っぺらい笑顔で心にもないやり取りを交わして表面上仲良いフリする性根が気に入らないって言ったよな!? 今のお前そのまんまなんだよ! 本音が見えない、何を考えてるのか分からない。心、あんのか? 俺の話全く真面目に聞いてないし聞くつもりもないんだろ!!」
「ちがっ、に、睨まないでよ慎也! こ、怖いって」
足が震えて立つのが難しくなりその場にへたり込む。慎也に見下ろされる、冷たい目が俺を射抜く。
「……どうやったらお前と心の距離を縮められるの? どう親密になれる? なあ。教えてくれよ」
慎也が震える声でそう繰り返す。
「嫌いだったよ、お前みたいな奴。同じ人間とは思えない、全部薄っぺらい嘘つきの塊。……なのに、なんで俺はまだお前の事好きなんだよ。意味分かんねぇ」
「しん、や……っ」
「なんで受け入れたんだよ。なんでもっとちゃんと拒絶してくれないんだよ。まじで、お前は何がしたいの。……なんでそんな残酷なことができるんだよ」
「そんなつもり、本当に……」
「人の恋心踏みにじりやがって。お前、他人を好きになったことなんて一度もないだろ」
「っ」
慎也がぶつけてきた"他人を好きになったことなんて一度もない"という指摘に、よく分からない感情を抱く。慎也の顔を見上げていたら勝手に涙が流れ始めた。
「なんでそんな事言うの」
下顎から喉奥が震えて変な声が出る。
自分でどんな顔をしているのかは想像がつかない。けれど、俺を見下ろす慎也の表情がどんどん苦しそうになっているのを見るに酷い顔をしているのは間違いなかった。
「おれだって、人を好きになることくらいあるよ? なのに、なんでそんな酷いこと言うの……?」
「……あんのか。じゃあ、酷いこと言ってるのはお前の方だろ」
「なんで、なにが」
「フリだろ、それも。お前そこまで馬鹿じゃないじゃん」
「分かんない。なんで、だって、おかしいのはそっちじゃん。そもそも、慎也が変な事するから、こっちは無視するしかなくなって。なのになんで、わたしが怒られないといけないの」
「……それは、本当にごめん。でも今してるの、それ以前の話なんだけど」
「わたし、慎也のこと嫌いじゃないもん。嫌いじゃないから、傷つけたくないから、頑張ったのに」
「……もう別れよう。限界だわ、俺もお前も。これ以上付き合っても何にもならないし、辛いだけだわ」
別れよう、そう言った慎也の表情はどう見ても無理をしていた。本当は言いたくない一言を絞り出したようにしか見えなかった。
また俺のせいで、俺が傷つけたせいで誰かが近くから居なくなってしまう。今回もまた、俺が我慢できず不快を表にしてしまったのが原因。
慎也とお母さんの姿がダブる。
俺の腕を離し立ち去ろうとする慎也の腕を逆に掴む。慎也は驚いた顔をして振り返る。
「ま、待ってよ! こんな形で別れたら、また……っ! もう話せなくなる、居なくならないで! ごめん、次からはもっと上手くやるから! もっとちゃんと慎也の彼女がんば」
「気持ち悪い」
バッと力強く慎也が俺の腕を振り払い、辛そうな表情から一変して強い嫌悪感を顕にした顔をこちらに向ける。
「もう黙ってくれ。なんだ、頑張るって。もっと上手くやるから? 人の調子に合わせて恋愛ごっこしてたって自分で答え合わせしてんじゃねえかよ」
「まってごめんなさっ」
「本当にキモい。今更縋りついてるくるなよ、どんな思考回路してんの。全員が全員お前みたいに心が無いわけじゃねえから。頼むからもう近付くな」
慎也の言葉を無視して手を伸ばしたら背中に鞄をぶつけられた。力なく項垂れていたら頭上から最後の言葉を投げつけられる。
「お前、恋愛するの向いてないよ。自分も他人も不幸にするだけだろ。もう他人を誑かすのやめたら? 見てて痛々しいんだよ、お前」
大泣きするかと思いきやそんなこともなく、フラフラと脱力した幽霊のような足取りで家に帰ってきたあとても洗わずに自室に入りベッドに潜り込む。そのままご飯の呼び掛けにも応えず、夜までただただぼーっとしていた。
嘘つき。
気持ち悪い。
心がない。
他人を不幸にする。
慎也の言葉が頭の中で何度もリピートされる。途中からその声に女の声が混じり、目を閉じたら脳裏に首を吊ったお母さんの薄ら笑いが浮かんできた。
俺の我慢が足りないから、お母さんは死んだ。
その事実と今回の件が自分の中で結びつき心臓が止まりそうになるくらい胸が苦しくなる。
息がしづらくなって犬のような小刻みな呼吸をする。
苦しい。苦しい。苦しい。
喉にロープが巻きついているかのような錯覚を覚える。頭が重くなって、重力が傾いて、宙吊りにされるかのような気持ち悪さに苛まれる。
「…………っ!」
予兆なく胃液が逆流しそうになり慌てて口を手で押えて喉に力を入れる。なんとか自分の部屋をゲロで汚すのは回避できたが、涙がボロボロとこぼれて指先が痙攣する。
「慎也、ごめん。ごめんなさい、お母さんごめんなさい、ごめんなさい……っ」
涙をぼろぼろ零しながら耳を塞いで何度も謝罪をリピートする。
俺は立ち上がり、部屋を出て暗い廊下を歩く。
お父さんの寝室のドアの前で立ち止まる。
心臓が激しく鳴っていた。嫌な事があればあるほど、お父さんに対しての執着が強くなる。つまり今の俺は、理性が飛んでいる状態に近いんだと思う。
静かにドアを開けて部屋の中に入る。
寝息の立っているベッドの傍に立ち、お父さんの寝顔を覗き見る。
……駄目だ。見てるだけじゃ全然心が晴れない。
意を決してそっと布団の中に滑り込み、お父さんに体を寄せる。
反応はない。足を絡めて、腰を押しつけて、腕を股に挟んで強く抱きつく。
「お父さん」
小さく呼びながら唇を首筋に近づける。荒くなる息を抑えずに目を閉じてお父さんを五感で感じる。
「……理子?」
お父さんが目を覚ました。密着している俺を見つけてギョッとした顔で体を動かし離れようとする。
さらに強くしがみつく。身体を抱き込み、お父さんの腰に自分の腰を押し付けてさらに強くお父さんの腕を股に擦り付ける。ていうかもう、普通にお父さんの首筋に唇を当てる。
「……あかんて。ほんまに」
「実の親子じゃない」
「理子。洒落にならん、やめとき」
「血は繋がって」
「そういう問題ちゃうやろ!」
強い言葉でお父さんが俺の行為を拒む。初めて聞く声音にビクッと体が凍りつく。その間にお父さんが離れる。
「なに考えてんねん理子。頭おかしいんか!?」
「……」
「り、理子!?」
Tシャツを脱いでブラも雑にずり下げ、短パンもパンツも指に引っ掛けて脱ぎ捨てようとしたら腕を掴まれ止められた。
お父さんの目は少しの間、俺の乳房に留まっていた。だからそのまま胸を押し付けようとしたら「ええ加減にせえ」と怒鳴られた。
「私、人を好きになれるもん。心、あるもん。嘘つきなんかじゃない、わたしは」
「理子……? どないした、様子がおかしいぞ。大丈夫、ではないわな……」
お父さんの冷静な分析が胸中に沈み込む。
他の男は馬鹿みたいに俺の胸を凝視してくるのに。お父さんには剥き出しになった胸をそのまま見せているのに、ちっとも手を出してくる気配がない。
拒絶された。
お父さんに拒絶された。
異常だって言われた。
頭が真っ白になる。拒絶された事実を理解した瞬間に何重もの責める声が頭の中に響き俺という存在を否定してくる。
普通の女になんかなれない。もう男には戻れない。
「今度はどないしたん。何を見つめてるんや、理子。服着ろ、っておい!」
お父さんの寝室から逃げるように飛び出し、また自分の部屋に戻って布団を被り小さく丸くなる。
……普通じゃないんだ、俺。気持ち悪いんだ、頭がおかしいんだ、異常なんだ。
じゃあもう、それでいいや。




