23 燃え盛る復讐の炎
グリーンが地下牢屋でリアを虐待している中、裕福層が住む地域では火災が起きていた。
蟻に脳を支配された蟻人間達が白目を向いて燃え盛る木材を手にして建物を次々と放火していた
「もやせ、もやせ…腐ったゴミや貴族を灰にしてしまえ」
次々と屋敷に松明を投げ入れて中にあった豪華な装飾品や衣類が灰になっていく。
「貴様ら!! ワシの屋敷に何てことを!! やめろ!! あそこにはワシの財産があるんだぞ!!」
屋敷や財産を燃やされた中年男が吠えるが蟻人間達は無視して放火の手をやめない。
無視された中年男は怒りで顔を真っ赤にして腰から銃を出し蟻人間に向け単発銃を発砲した。足を撃たれた蟻人間は地面に倒れるが痛みの声を上げることなく、撃った男に向かって這いずって近づく。
「ひぃ!? く、くるなぁ!! 」
撃たれても悲鳴の一つもあげない不気味な蟻人間に対して中年男は急いで撃ち終えた単発銃を捨てて新しい単発銃を取り出そうとしたが背後から近づいてきた蟻人間達に捕まってしまった。
「ひぃ!! ? な、何をする!? は、はなせぇ!!」
蟻人間達に取り押さえられた中年の男は必死に暴れるが、蟻人間達は自分の指を男の口や鼻に指を詰め込む。
「ぐげぇ、ぐぼぉ!!」
鼻や口に指を詰め込まれ呼吸ができなくなり息苦しい声を上げるが、蟻人間達の指先から皮膚を食い破り黒蟻が中年男の体内に入り込む。骨や皮膚を食らい頭の中へ駆けあがり脳を支配すると中年の男も白目を向いて自分の焼けた屋敷に向かって歩む。
「だ、だんな様?」
中年男から常に暴力を受けていた女性の使用人は心配して声をかけるが蟻人間となった中年男は女の使用人を無視して燃えている木材を拾い他の屋敷を燃やしに行く。
「もやせ、もやせ…くさった人間もこの国も全てもやしてしまえ」
知恵をつけた蟻達はグリーンへの復讐のためにこの国を支配し始めた。自分たちは寒さに弱いと学習したため人間の体に寄生して温度を確保しながら権力者や貴族など国にとって重要な者を蟻人間にして戦力を増強していた。
さらに、国の貧民たちも松明や刃物など武器になる物を手にして蟻人間達の邪魔をする者たちを攻撃していた。
「進めぇ!! 俺たちには地の神様がついている!! この腐った国を俺たちが変えるんだ!!」
蟻達は貧民たちを救い彼らを味方にしていた。飢えている者がいれば自ら彼らの栄養となり、元人間だった蟻人間達の持っていた食料や着る物を全て分け与えて飢えや寒さから救われたため蟻と蟻人間達を神として崇めていた。
「権力者どもを倒せぇ!! 蟻様の手助けをしろぉ!!」
これまで家族や友人たちの人生を奪ってきた権力者や貴族たちへの怒りと憎しみを原動力にして税金で作られた無駄な油絵に火をつけていく。
復讐の炎が国を包み国銃で警鐘の鐘がやかましく鳴る中、ライフル銃を装備した一団が現れた。




