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一瞬、時が止まったかと思った。
兄妹があっけなく死んだ事による衝撃から立ち直ると、私たちは満身創痍の身体に鞭打って、全力で逃げ出した。
止まっていた時が動き出す。
後ろからまた、骨が砕かれる音が聞こえる。また一匹、兄妹が減った。
私は振り返らない。後ろ髪を引かれる思いをしつつも、前へ進み続ける。
生き残るために。
木の根を避け、茂みを飛び越え、とにかく無心で走り続ける。どれくらい走り続けただろうか。
気がつくと、周りの景色がかなり変わっていた。いつの間にか、雑草や細い木が所々に生えている、荒地に来ていた。
もう気力も体力も限界だ。
しかし困った。
こんな所では身を隠す場所がない。
あてもなく彷徨っていると、地面が他と少し様子が違うところがあった。
気になって足で掘ってみると、土がばらばらと崩れ、それなりに深そうな穴を見つけた。
今まで散々な目にあって来たが、今回は運が味方してくれたようだ。
穴の入り口は私でもやっと通れるかどうかという大きさだ。これなら見つかりにくいし、入られにくい。
最後の力を振り絞って穴に入る。
やっと休める……。
私は泥のように眠った。




