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願4
「で、どうしたらこの状況を打破できるか、だが」
「さっき試したけど、短冊は破いたり出来なかったよ」
「もしかして、今日が終われば普通に元の世界に戻るんじゃないか?」
「かも知れない。
でも、実際どうなるか分からないし、このままじゃ恥ずかしいわよ……」
俺的にはこのままでもいいんだがな。
「だいたい、何で『神になりたい』なんて書いたのよ」
「……高校生には色々あるんだ」
「はあ……」
「そう言えば名前聞いてなかったな。
俺は、結城勝也。君の名前は?」
「……取手皐月」
「そうか、皐月。よろしくな」
手を差し出す。
おずおずと握り返される。
あっ……胸見えちまった。