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木村「川谷さん、報告です。例の三体の強敵が、一瞬にして消え去りました。」
川谷「あ?おまえ何言ってるの?そんなわけないじゃん。」
木村「いえ、本当です、この目で見ました。」
川谷「いくらなんでも倒されたとは思えないな。俺たちでさえ、敵わないと断言出来るレベルの強さだ。なんとかして、あいつらのうちの一匹だけを連れ出したとして、そいつに対して全員で挑んで、やっと倒せるかどうかといったところだ。」
木村「ええ、その通りです。そして、俺たちは今まで、ほかの人間の監視も怠らないようにしてきた。俺たちより強い人間は、少なくともこの周辺にはいないはず。」
川谷「わかってんじゃねぇか。つまり、なんらかの原因で魔物が離れていった。他の魔物の影響なのか、単なる気まぐれなのかはわからねぇが、ダンジョンに入ろうと思ったら、今が最大のチャンスって可能性が高い。」
木村「ええ、、、。わたしもそう思ったのですが、、、。」
川谷「なんだよ?」
木村「例の三体が倒された直後に、ひとりの女の子と、魔物が一緒にダンジョンに入っていったんですよ。偶然にしては出来すぎていませんか?その女の子がダンジョンに入るために、邪魔な三びきを殺したとしか、、、。」
川谷「はっはっはっ!おまえもユーモアのセンスが出てきたな!いいぞ。」
木村「ですが、ちょうど三びきの魔物が倒された後にダンジョンに入っていったのはどう考えるのですか?」
川谷「ま、偶然だろうな。ていうかさ、おまえならあの距離でも相手のレベルが見えるだろ?どうだったんだよ?」
木村「、、、。レベル1でした。」
川谷「ぶわっはっはっは。おいおい、吹いちまったぞ。そんなの、この大都会で生きていられるのが不思議なくらいじゃねーか。」
木村「ええ、だからこそなおさら不気味ではありませんか?その女の子と魔物は、なんの迷いもなくダンジョンに入っていきました。つまりダンジョン攻略が目的なはず。レベル1の女の子がそんなことを考えますかね?」
川谷「何が言いたい?」
木村「あの女の子には、俺たちの知らないような秘密の力がある、または限定的な状況でのみ発動するような【幻影】系のスキルで自分のレベルを誤認させた、、、。とか。」
川谷「どっちも現実的じゃねぇなぁ。そんな馬鹿げたことを考えるくらいなら、全てが偶然と片付けた方が納得がいくぜ。そんでもって、そろそろその女の子とやらもくたばってる頃だ。俺たちもダンジョンに乗り込むべきだな。」
木村「、、、そうですね、、、。」
川谷「よし、精鋭部隊を集めろ。ダンジョン探索に向いているスキルを持った奴も全員だ。またとないチャンスだ。はやくしろ、命令だ。」
木村「、、、了解しました。」
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