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私とレオンの二人乗り。もちろんノーヘル。まあだれも注意する人はいないわけで。
レオン「これはすごい。これなら大都市までそう時間はかかりませんな。」
「ええ。大都市ではたくさんの魔物を倒してもらうわよ?レオン。」
レオン「仰せのままに。」
一方、紅と青スケは。
紅「こりゃあ最高だぜ!おっと!それでも狙いは外さねぇ。スケルトン二匹、同時に撃破!このスピード感、たまらないねぇ。」
青スケ「紅さん、相変わらずですねぇ。それにしても、このバイクとやらを運転するアヤさん。かっこいいですなぁ。」
紅「アヤはおれのだぞ。それと青スケ、その喋り方とかいろいろ、多分性格も、お前とレオンのキャラ被ってるよ?」
青スケ「、、、気にしていました。」
紅「お前かわいいな。」
青スケ「ほっといて下さい。」
私はほっこりしながら会話を聞いていた。まあ、似てるのはしょうがない。
だって私が仲間にするのは、頭がよく、考えることや知識を取り入れることが好きな、柔軟な思考の出来る者たちだけだから。
同類が集まるのは当然のこと。
バイクでぐんぐん進んでいたその時、おもしろいものを目にした。見間違いかとも思ったが、それなりにレベルを上げた【観察】を信用し、バイクをUターンさせて戻ってきた。
おもしろいもの、それは、二人の精霊である。その精霊のサイズは手のひらより少し小さい程度。
片方は男、片方は女。どう見ても、キスをしている。いや、それ以上のことも。そして場所もおもしろい。折れ曲がった道路標識の上だ。
個性の強い精霊であることは間違い無い。邪魔をするのは悪いので、二人の精霊が満足するまで、ご飯を食べたり魔物狩りをしたりして待っていた。
タイミングを見計らって、ついに声をかける。
「ねぇお二人さん、随分と仲がいいのね。」
黄色い精霊「きゃっ!びっくりした。なんで人間が私たちの言葉を話してるの!?てかなんで見えてるの!?もしかしてさっきまでのも、、、。」
緑の精霊「しかも、ぼくたちよりも高位の精霊を二人も連れているね。驚いたよ。はじめまして、珍しい人間さん。」
「ふふ、はじめまして。私はアヤっていうのよ。こっちのオークがレオン、赤い精霊は紅、青いのは青スケよ。よろしく。」
緑の精霊「うん、よろしく。アヤさんさ、僕たちに声をかけるのを待ってくれていたよね。空気の読める女の子は好きだよ。それで、なんの用かな?」
黄色い精霊「えぇ、気づいていたの?早く言ってよ、恥ずかしい〜♪」
緑の精霊「なにも恥ずかしがることは無いさ。今だって、ほら。」
そう言って、手慣れた手つきで黄色い精霊を抱き寄せる。
この状況で濃厚なキスを見せられてもねぇ。でもこの自由な感じ、女慣れしてる感じ、余裕ある感じ、嫌いじゃない。
「私たちの仲間にならない?食べ物もたくさんあげる。変な人間や魔物にコキ使われたくないでしょ?私たちのところにおいでよ。」
緑の精霊「うーん。たしかに魅力的な提案だね。でもさ、僕たちは今の生活に困っていないよ?ゴブリンがわずかに持っている食べ物を掠め取ったり、生き物の気配が少ない場所に移動したり。今のままで充分。むしろ、恋人同士二人きりになれる時間が大切なんだ。」
「もちろん、そこらへんのことも分かってる。だから、あなた達二人には、私が呼んだ時だけ来てくれればいいの。それ以外の時は、私が所有しているダンジョンで過ごすといいわ。1フロア全部あなたたちにあげる。」
緑の精霊「そんな好条件でいいの?何か裏があったりするのかなぁ?美しい人間さん。聞いてみちゃおうかな。〈本当の望みはなんだい?〉」
その瞬間、私は急に頭の回転が悪くなって、視界がぼんやりとした。そして勝手に口が開いた。
「私は、あなたたちを仲間にしたい。強敵と戦うときだけでもいいから、一緒に戦ってほしい。少しでも勝率を高めるために。」
言い終わった私は、軽く息切れしていた。今のは、、、なに?




