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だから警告だけはしてやるのだ。本当なら何も言わずに囮として使うことも出来るのに。
松本「おいみんな!!!聞け!!細かいことを言ってる時間は無い。大型のやばい魔物がこちらに来る。早く逃げろ。俺たちでも敵わない。本拠点に戻ってそう伝えろ。俺たちはとにかく逃げる。幸運を祈る!」
笠松「今はとにかく信じろ、時間がないぞ、すぐにあいつはここまで来る。じゃあな!」
おじさんA「松本!笠松!!今までどこにいたんだ!いいから止まりなさい。」
おじさんB「我らのところに戻って来たかったんだろう?また仲間にしてやってもいい。だが、そのかわり今の状況を報告しなさい。」
おじさんC「そして、敵が来るならなぜ逃げる。みんなで力を合わせれば倒せない敵は無いのだ。そもそも、今逃げたら逃げ遅れた人たちはどうなる?それにそんな危険な奴ならなおさら倒さないと、この市内の人たちが危ない。」
後ろでウダウダと言ってるおじさんたちには、もう相手をしていられない。みんなで戦えばどうにかなるだ?そもそも、この世界になってもまだジョブすら選んでねぇ奴らだぞ?
それでも見捨てるのは可哀想だと思って、俺らは講義を開いたんだ。2週間ほど前かな。
レベルの仕組みや、オススメなスキルなどについて、徹底的に教えた。それなのに、信じたのはたったの一割。魔物だらけの世界になってるのに、まだ信じてくれないならもうどうしようもない。
そんな奴らがだ。どんだけ束になってもあいつに敵うわけないだろうが。
と、言い返してやりたいが、そんなことをしているよりも逃げることが先決だ。そう判断して、二人は走り続けた。
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あの二人、いいじゃない。
ちゃんと、感情と理性を両方持っている。
感情面は、嫌な奴らなのにそれでも警告して、一人でも逃がそうとしたこと。
理性面は、それでもお互いのことや、自分の命の方が重いと判断し、しっかりと取捨選択が出来ていること。
「これなら信用出来るかもね。少なくとも、その場限りのパーティーを組むのは悪くないわ。」
青スケ「アヤさんの判断基準はとてもユニークだ。ですが、私はアヤさんの判断基準は正しいと思っています。もし万が一のことがあっても、私がお守りいたしますゆえ。」
「分かったわ。じゃあ話しかけてみる。自転車で先回りしましょう。おそらくこのマップなら、北東へ向かうでしょうから。」
紅「隠れる場所が多いからか。」
「その通りよ。」
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「キャァァァァァァァァ。」
「この世の終わりだ!助けて!だれか助けて!!」
「あぁ神さま、、、。どうか天国へ、、、。」
「みんな早く逃げろ!ここは俺が、、、うお、うわぁぁぁぁやめてくれぇーーー!」
阿鼻叫喚。
地獄絵図。
ジェイル「餌ダァぁぁ。人間、この人間、美味しくなぃぃ。でもたくさーーーーん。」
部下A「すみませんジェイル様、例の二人組は見失いました。」
ジェイル「人間、もっと、食ぅぅぅーー。」
部下A「弱い人間でよろしければ、おそらくこの建物の中に大量にいるかと。」
ジェイル「ここかぁぁぁ。」
バリバリガシャガシャガチャガチャメキメキ。
ビルがあっけなく引きちぎられていく。
中にはさっきまでいばり散らしていたおじさんたち、老若男女多くの人が集まっていた。
それを見てジェイルは、気味悪い笑い声を上げた。
こうして、見たらトラウマになること間違いなしのグロテスクシーンが長いこと続いたのであった。
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