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けむり
僕はアヤの白い指先に不自然に挟まっている物を警戒していた。
「アヤは未成年だよね?」
「そうだよ。」
僕の知っている法律が変わっていなければ未成年には禁止されているはずだった。それをアヤは手慣れた様子で口元に連れて行く。
「だめだよ。悪いことしちゃ。」
「味が好きなんだから仕方ない。」
ゆっくりと空気を濁らせていくそれは健康に悪い。百害あって一理なし。
「けむたいよ。」
「氷室君は、ブラックコーヒーとカフェオレどっちが好き?」
「僕は甘い方が好きだよ。」
「それと一緒だよ。苦い味が好きなだけ」
何も言い返せない僕は、濁った空気がアヤの中に戻って行かないように換気扇のスイッチをしっぽの先で押した。




