表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界放浪記 狐人の錬金譚  作者: 日比野 麻琴
第1章 迷宮都市細腕繁盛記
73/77

73 茜の迷宮攻略記 1

 しばらくして、迷宮攻略のための打ち合わせに私達は『光陰星霜』の筆頭の仁藤さんに呼ばれました。

 正確には全体打ち合わせの前の私達の割り振りの相談のためですが、関わる人数が多いのでそれぞれ個別にある程度の調整が必要なようです。

 九重さんは別の役割が降られたので、今回の打ち合わせには私とお妙ちゃんだけで伺うことになりました。

 ちなみに九重さんは最深部に向かう徒党の補助で同行するようです。


 屋敷に向かうと仁藤さんのいる居間に通されます。


 「よう。よく来てくれた。それと今回は口添えありがとな。お陰で忙しいがな。」


 私達が顔を出すと、そう仁藤さんが挨拶して、笑ってきました。


 「お役に立てたようで、私のご褒美が無駄にならずによかったです。」


 私もそう挨拶を返します。

 お妙ちゃんや筆頭補佐の佐助さんも挨拶を済ませます。

 今回もソファに案内されましたが、相変わらずお妙ちゃんは座り慣れないようで、落ち着くお尻の位置を確認しています。

 私達が席に着くと、佐助さんが迷宮での役割を話をして来ました。


 「錬金術師は貴重なので、いろいろな薬を前線で用意するためにかなり深層まで潜っていただきたいのですがよろしいでしょうか?」


 「えーっと、私達第十層の階層主しか倒していませんがどこまで潜るのかわかりませんが、平気でしょうか?」」


 私は心配なのでそう尋ねます。

 隣のお妙ちゃんもしきりに私の言葉に頷いています。


 「大丈夫なんじゃねぇか。九重や奏達の話だとかなりの威力で魔法が放てるらしいじゃねぇか。なぁ、佐助。」


 仁藤さんはそう言って、佐助さんに同意を求めます。


 「はい、若手の経験を積むために九重殿が同行して階層主を倒させる予定が若手だけで倒す羽目になりましたからね。」


 「あれはちょっとした打ち合わせでの齟齬がありまして……。」


 「いや、普通にお前さんの魔法が強力なだけだろ。」


 仁藤さんはそう言って、呆れた顔をしてこっちを見てきます。

 うう、確かに言われたとおり魔法を撃ったら終わっちゃたけど、そんな威力がすごくなると思わなかったんだもの。

 

 「まぁ、筆頭の言うとおり強力な魔法を放てるから大丈夫ですよ。」


 「あ、あのー、茜さんは恐らく大丈夫でしょうけど、私もそんな奥に行って大丈夫でしょうか?」


 お妙ちゃんが不安そうにそう聞いてきました。 

 そんな、お妙ちゃん私は平気だと思っているんですか。

 

 「まぁ、妙さんには茜さんの護衛を任せるので、茜さんが無茶しなきゃ平気だと思いますよ。」


 私だって無茶なんかする気ないですよ。


 「なら、安心だね。お妙ちゃん。」


 私の言葉をを聞いた一同はしばらく黙り込んでいました。

 なんで、黙り込むのです?

 だが、佐助さんは気を取り直して、話を続けます。


 「あと、それに途中の階層主攻略には単独踏破している九重さんがつきますからね。」


 「えっ、そうなのですか?九重さんからは聞いてませんでしたが。」


 私はそんなこと聞いていなかったので、そう驚きました。


 「まぁ、あいつも結構茶目っ気がある奴だから、驚かせたかったんじゃねぇか?」


 私の驚いた表情を見て、仁藤さんはそう言う。

 でも、九重さんって、そんなこと考えるんだ。

 真面目で面白いことも言うけど、そんな事をまで考えているなんて、ちょっと意外です。


 「そうなんですかね。でも、それなら安心ですね。」


 「ええ、そうでしょう。それと今回も薬師とその護衛としてお涼と奏もご一緒しますよ。」


 「え?そうなの。じゃぁ、あの時の男の子達もですか?」


 佐助さんの言葉を聞いて、私は最初に迷宮攻略した時のことを思い出し、そう聞いてみました。

 だけど、それはなかったようです。

 私の言葉を聞いて佐助さんは笑いながら、こう否定してきました。 


 「ははは、残念ながら彼らは途中までの荷物運びですよ。」


 「あいつらに奥の階層への許可証なんか持たせて、あいつらだけでそこまで潜られたら大変だから、今回はそういうこった。」


 あー、そういえば彼らだけで迷宮で潜ったりしているって言ってたものね。

 仁藤さん達にしたら、勝手に彼らだけで奥に行かれたらと心配しちゃうか。


 「なるほど。」


 私は仁藤さん達の言葉に納得して、そう言います。


 「そう言うこった。それで今回の話は了承して貰えるかな?」


 「はい、わかりました。」


 「頑張って茜さんについて行きます。」


 「おう、ありがとな。あと、道中はうちの第二徒党の連中も目的地までは同行するから、よほどのことがなければ危険はねぇようにしてやるつもりだ。」


 仁藤さんは私達の同意を聞いて、そう付け加えてくれました。

 すると、階層主の攻略以外はかなり戦闘を避けることができそうですね。

 あ、なら、待てよ。

 今回魔道具化する予定の魔法を魔法として活用できるんじゃないでしょうか。

 

 「あ、あの、それなら。実はですね。魔法を作ったと聞きいてましたよね?」


 そこで、私は仁藤さん達に魔法のことをどこまで知っているのか聞いてみます。


 「ああ、前にも言ったと思うが聞いている。」


 「はい。奏達から聞きましたよ。」


 「魔法の中身についても知っています?」


 「いや、さすがにそこまでは聞いちゃいないが。」


 「ええ、私も聞いていません。」


 「その魔法、今回の攻略に役立てられると思います。」


 私は魔法の中身を知らないなら、私がそれについて提案してみよう思いそう言いました。


 「ほう?どんな魔法なんだ?」


 「どのような魔法なのです?」


 私の言葉に二人ともそう興味深そうに反応します。

 ならば、私の話を聞いて貰いましょう。  

よろしければブックマーク、評価、ご意見、感想などよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ