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異世界放浪記 狐人の錬金譚  作者: 日比野 麻琴
第1章 迷宮都市細腕繁盛記
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64 老亀堂にて 15

 夢占さん達の評価はどうでしょうか?

 私は気になり、少し足早にみんなのところに戻ります。


 「私的には、かなり魔力消費を抑えられたと思うのですがどうでしょう?」


 自分の感覚と実際が違ったりすることもあるので、気になりそう聞いてみた。


 「うん、大丈夫でないですか。少し話を聞いて私が再現してみましょう。」


 夢占さんはそう言ってきました。

 なので、今回の魔法の発動方法を説明します。

 私の拙い説明で理解してくれたか心配で聞いていましたが、夢占さんは私の説明だけではなく魔力の動きやそれ以前の話など考慮して行うから、そこまで心配はいりませんよと言われた。

 そして、その後いくつか会話をやり取りししてから、新しい魔法についてだいたい把握できたようで、試して見ようとする。


 だが、魔法を試そうとして、歩み始めたのですが、少しして戻ってきました。


 「あ、茜さんの使っている空間は今、私では把握できませんね。どうしましょうか?」


 そうでした。甚兵衛さんの魔道具で私しか把握できなくなっていたのでした。

 というか、私の魔法以外は受け付けなくなっているから、夢占さんがあのまま以前の座標で行使しても、失敗してましたね。


 「あ、すぐに甚兵衛さんの魔道具を取りだしますね。」


 そう言って、私は急いでみんなから離れて、魔法を使い甚兵衛さんの魔道具を異空間から取り出します。

 これでよし。

 私が戻ろうとすると今度は夢占さんが入れ替わりでやってきます。


 そして、いろいろ異空間を探したり、下準備をします。

 準備が整うとこちらにこれから魔法を行使しますと合図をして来ました。

 私達は甚兵衛さんが構えている魔道具を覗き込みます。

 魔力が綺麗に集まって行きます。

 そして魔法が発動されます。


 そして、夢占さんの目の前に光が現れました。

 夢占さんはそこに何やらを出し入れします。

 どうやら、成功したようです。

 夢占さんは嬉しそうに戻ってきました。


 「うん、成功です。消費魔力も私基準で一割ほどで済んでますし、問題ないでしょう。」


 私ににっこり微笑むと、そう言ってきました。

 それを聞いて、奏さんやお涼さんは喜んで抱き着いて来ました。

 うん、うん、よきかな。

 それを見いた夢占さんは表情を戻して、話を続けます。


 「魔法登録はさせていただきます。おめでとう。ただ、この魔法対象となる空間が少なすぎますので、公にはできませんね。」


 あ、確かに最初の条件検索で三つしか該当しなかったよね。

 でも、私が使えれば問題ないのでそこはどうでもいいかな。

 私がそう思っていると、奏さんは残念そうにこう言ってきました。


 「えー、新しい魔法、せっかくできたのに公開されないの?せっかく魔法で名を残せる機会なのに残念だね。」


 「で、でも、いろいろと新しい魔法は作られたんだから、名前こそ売れませんが充分凄いですよ。」


 甚兵衛さんもそう言って私の魔法創出の功績が残せないけど凄いことだと励ましてくれる。  


 いえ、別に有名になろうではなく、あったらいいなで作っただけなので、別にそんな残念でないですよ。

 そう言えば甚兵衛さんが来てくれてる理由は魔道具をつくってもらうためでした。


 「そんな残念でないですけど。作りたくて魔法を作っただけですしね。それでですね。この魔法を魔道具化できますか?」


 「それはもちろん頑張ってみます。ただ夢占さんの魔力量で十回分なのでどこまで省力化できる術式を作れるかです。任せて下さい。」


 甚兵衛さんは私の問いにそう言ってくれました。

 はっきりとした口調で答えてくれたので、それなりに算段があるようです。

 まぁ、魔道具化できなくても、最悪私が魔法で取りだせるようになるわけだしね。

 こうして長々とかかった魔法創出については完成し、後は魔道具化を待つことになったのでした。


 「でも、これで私達のお仕事は終わりになったのかな?」


 お涼さんはそうぽつりとつぶやきます。

 そうですね。魔法が出来てしまったら、もう終わりですね。

 私は何か申し訳なくなり、こう言います


 「本当にありがとうございます。仕事自体は今日で終わりになりますが、今月の打ち合わせで取り決めた担当回までは支払わせていただきます」


 「それは悪いよ。実際に働いてない訳だしさ。」


 「そーだよ。お金は大事にに使わないと。」


 「いえ、でも予定を空けて貰っていますから、払いますよ。私がここに来るのがなくなった分、働けばこれくらいちょちょいのちょいと稼げますから。」


 「さすが錬金術士だね。でも本当にいいの?」


 「ここは有難く受け取るべきだよ。ね。」


 「そうだよ。ここは私に任せなさい。」


 「わかりました。ありがとう。」


 「うん、ありがとう。」

 

 魔法も完成したので、私は佐加里の街に今回作った魔法の手続きを行うことになった。

 なので、いつもより少し早いけど戻ることになり、奏さんとお涼さんとは迷宮の採集場所で別れました。

 甚兵衛さんとも店の前で別れ、その別れ際にお房さんにお料理のことを忘れず伝えて下さいねと念を押しておく。

 魔道具の研究を優先して、お房さんに伝え忘れそうだからね。

 それを聞いて、本当に忘れていたようで、苦笑いを浮かべて頷いてくれました。

 大丈夫かな。


 そうして、私と夢占さんで魔法司で今回作った魔法の手続きを行います。

 『異空間探知』と『異空間転送』この二つの魔法の登録を行うことになりました。

 『異空間接続は魔力量が大きすぎるとの、その上位互換の『異空間転送』ができたので、登録は見送り、『異空間転送』のところに参考記載となりました。

 でも、公開されないのに魔法を登録する必要ってあるのかな。

 そう思っていると、夢占さんが登録の意味と今後の活用について説明してくれました。


 これらは錬金術の錬金書庫のようなものに登録されて、世界中から閲覧できるようになるそうです。

 この技術って、便利過ぎるよね。この辺の技術を通信みたいなのに使えるようにならないのかな?

 それで、登録しておけば今後この魔法について挑戦する際、事前にこう言った魔法は公開できないが存在すると知ることができるようになる。

 そうして、新しい魔法研究の際に既存の魔法に取りかかるような無駄なことをせずに済むらしい。


 で、肝心の登録についてなのだが、結構細かく記載しなくてはならないようで、登録用紙を見てもよく分からなかった。

 私が困り果てていると、夢占さんが話しかけてきた。


 「これ分かりづらいですよね。」


 「ええ、正直言って、これって記述式過ぎてどこまで書けばいいかわからないです。」


 「では、私が記述しておきましょう。後で内容を確認いただいて、署名だけお願いします。」  


 「いいんですか?ぜひ、お願いします。」


 「はい、承りました。」


 あれ、なら私がここに来る必要なかったんじゃ?


 「でも、それなら、ここに私今日くる必要なかったのでは?」


 「ああ、そこに気付きましたか。今日はちょっと上司に会って頂きたくて来ていただきました。素直にお願いすると断られちゃうかなと思いましてね。もともと今日はここに来て貰うつもりでしたから、どう誘おうか迷っていたのですよ。魔法の成功をこれ幸いに来ていただいちゃいました。」


 「はぁ、わかりました。ここまで来たのですし、魔法が完成して気分がいいから会いましょう。」


 「おや、ここまで来ても気分が乗らなければ断るつもりですか?」


 「当然です。で、誰に会うのでしょう?」


 私は毅然とそう答えて、夢占さんにそう問いかけます。

 上司と言ってたけど、ここ魔法司の偉い人?誰かな?


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