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異世界放浪記 狐人の錬金譚  作者: 日比野 麻琴
第1章 迷宮都市細腕繁盛記
43/77

43 佐加里騒乱顛末記

明けましておめでとうございます。

今年一年またよろしくお願いします。

 一連の騒動については、後日、佐加里探題府で聞き取りがなされました。

 私は、たまたま『光陰星霜』にいたおまけみたいな存在だったので、あまり詳しく聞かれませんでしたが、それでも三時間くらいいろいろと質問に答えました。

 もっとも、その前から護衛としてお役人さんが私達の護衛として街中にいる時についていたので、騒動の中の話を中心に聞かれただけですけど。

 それだって、主に戦闘していたのは一門衆の人なので、本当に確認程度の内容をしつこく聞かれただけです。

 九重さんの話では、あれは視点を変えて同じような質問をして、答えに齟齬が無いか確認したりするものなので、粘り強く同じような答えをするしかないとの話でした。

 ちなみに九重さんや竜馬さんは、一日近くあの質問に付き合わされたそうです。

 私達は被害者なのでそれでも簡単に終わっているとのことでした。


 ただ、被害者ではあるけど、お政さんと向こうのお爺さんの話を聞いた限り、私のお願いが騒動の発端だったようですので、お役人さんにはそのことを聞かれなかったので話しませんでした。

 お政さんにも、もし聞かれたら仕方がないが、面倒になるのでそのことは伏せておくように言われていたのです。

 だけど、お政さんにも了解を貰って、聞き取りが一段落してから、『光陰星霜』の筆頭仁藤さんにはことの顛末を話をして謝っておきました。

 それとお政さんとも相談して、お見舞金も包んで渡しました。


 私の話を聞いても仁藤さんは笑いながら、「一般の商家が標的にならないで良かったな。」と言ってくれました。

 それから、お詫びとしてお見舞金を渡しましたが、最初は困った顔でそれを見てました。

 でも、すぐに私の気持ちを察してかそれを受け取って、「一門衆の寝るとこもさっさと直さないとだし、一門衆の怪我人も養わないとだしな。ありがたく受け取らせてもうぜ。」と言ってくださいました。


 一門衆の屋敷の敷地内で魔法飛び交う乱戦が行われたのです。

 屋敷もかなり壊されて、酷い惨状でしたし、一門衆の方は傷を負ったらすぐ下がり、他の者が替わりに剣を交える。また、危険そうならすぐ逃げるを徹底していたので、怪我人はいた者の、幸い死者は出なかったそうです。

 怪我人も屋敷奥で治療班がすぐ対処したこともあり、すぐに回復した人も多かったですが、それでも広範囲の火傷や深い切り傷を負った者もいて、そういった人達は薬でもすぐに完治とは行かなかったそうです。

 あんな大きな騒ぎになったのに一門の方に死者が出ないで良かったです。

 それと、すぐ傷口が塞がるような私からしたら信じられない効果の回復薬でも、決して万能ではないのだと思い知りました。

 そんな訳で、後方にいた奏さんやも、奥に下がったお妙ちゃんやお藤ちゃんも、そんな慌ただしい後方で薬を塗ったり、飲ませたりと治療を行っなったりして大忙しだったようです。


 それとお藤ちゃんについても、やはり聞き取りをするとのことですぐ帰れず、私達も同じく聞き取りがあるため、すぐに帰れないことをお藤ちゃんの両親に伝えるのも苦労しました。

 結局、探題府のお役人が見廻りついでに手紙を届けることになり、その手紙を見たご両親が無事は伝えたのですが、心配して迎えに来てくれたけど、聞き取りが終わるまで私達に会えないとのことで、かなり気をもんだりしたようです。


 そんな多方向にいろいろ迷惑をかけた今回の騒動ですが、結局、光悦さんの後ろにいる組織は結局わからずじまいだそうです。

 するとまた、

 今回、騒動に加担して生き残った人達は、ほとんど光悦さんの指示を受けて動いていただけだったそうで、彼らからは、事件の背後関係は追えないようです。

 光悦さんのお店の蓬莱屋の方も、残っていた人たちは悪事に加担していなかった人達で、今回の騒動さえも、信じられないといった感じだったそうです。

 お店の蓬莱屋は座仲間の人がお金を出して買い取って、運営をしていくそうです。


 それと竜馬さんと一緒にさらわれた綾ちゃんを追って行った時に遭遇した男もあの場にいたらしいのですが、あの男は過去に他の迷宮がある探題府で罪人として手配が掛かっていた男だったそうです。

 竜馬さんは、そんな男を倒したことで報奨金が貰えて、苦労して倒したかいがあったと喜んでいたそうです。

 そんな人まで魔剣類を違法にこの佐加里に持ち込むため雇われていたのですね。

 その魔剣類も今回の騒動に使われた分はすべて回収したそうですが、かなりの量になったなったそうです。

 ただ、武器としては強力だが何かしら使用者に悪影響を及ぼす物が多かったらしく、殆どが破棄されてしまうそうです。

 でも、その中で問題のない武器もいくつかあったみたいで、その一部を今回の報酬として『光陰星霜』が貰い受けたみたいです。

 しかし、そんな物騒な物を大量に集めて持ち込めるとか、怖いですね。


 こんな物騒なことをする組織が今後も無事に残って行くことになろうというのは気味が悪いですね。

 でも、お役人さんでも足を掴めなかったのなら仕方がありません。

 どうやら、こう言ったことも考え、私のことが今回の騒動に大きくかかわっているというのが役所も記録に残らないように考えて。お政さんは、仁藤さんや九重さんと相談してくれていたようです。

 ですので、事前に私のことが原因で一門が襲われることになったのを、仁藤さんは私が勇気を出して、謝ったのに、話に行く前から知っていたそうです。

 でも、それは探題府があるこの街にこうも簡単に魔剣類を持ち込むことが出来るのは、探題府内にも組織に関わる人がいる可能性があったので、向こうの組織に私が大きく今回の件に大きく関わったことを知れないようにするための処置だったと知ったのは大分後のことでした。

 皆さんそんなに心配をしていただき、仁藤さんには今回の一件の一切について、すべて引き受けてくれてありがとうございました。

 

 それと光悦さんのところに迷宮内で取れる香露玉を違法な薬物を使っって集めていた二つの一門ですが、最初にサキちゃんのお母さん達を使っていた一門は別の迷宮都市に入ったのは確認されましたが、その後その町の探題府に登録されることなく、姿をくらましてしまったそうです。

 その後に来た一門も今回の騒動の三日前には全員がこの佐加里を既に引き払って行ったそうです。

 お役人さん話では魔剣類を持ち込んだ男のように今回の件を受けて、組織の裏方で活動するようになるのではないかと話していました。

 それと集めた香露玉は蓬莱屋には卸された記録はなく、どこで捌かれたのかもわからないとのことでした。

 あれって、回復薬の材料ですよね。

 あんな物をわざわざ闇に流して何をしていたのでしょうね。


 ともかく、サキちゃんが錬金屋を訪れてから始まった一連の騒動は繋がっていたことがわかり、すべてまるッと解決とまではいきませんでしたが無事に終わりを迎えたのでした。

 ただ、お役所の聞き取りの間、錬金屋の仕事は見事にできませんでしたので、座の他の仲間が仕事自体は回してくれましたが、その間の収入がなくなったのと、座の仲間に借りが出来てしまったのにその辺の保証が探題府からなされなかったとのことで、お政さんは機嫌が悪かったです。

 私は金剛石を作ってくれる錬金術師から上がりを跳ねているし、お政さんのところは給料制なので、機嫌の悪いお政さんを相手にする以外影響はありませんでした。  

よろしければブックマーク、評価、ご意見、感想などよろしくお願いします。

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