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異世界放浪記 狐人の錬金譚  作者: 日比野 麻琴
第1章 迷宮都市細腕繁盛記
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41 佐加里騒乱 4

すみませんが、新型コロナに罹患してしまったので、回復具合にもよりますが、来週お休みいただくかもしれません。

ご了承ください。

 「正面門は既に始まったようですね。」


 「はい。こちらもそろそろ取り掛かりますか。」


 「ですね。」


 光悦と番頭のやり取りを聞いて、実戦部隊の隊長は、配下に命じる。


 「よし、行くぞ野郎ども、光悦さんに世話になった借りを返す時だ。行くぞ。」


 「「応。」」


 光悦の配下の男達はそう答えると、魔道具を何やら操作し、裏門めがけて発動させた。

 火球が、魔道具の目の前に出現し、それが門扉目掛けて飛んでいく。

 物凄い轟音が響き渡り、門が破壊される。


 「ちょっと、派手すぎやしませんか。」


 あまりの騒ぎの大きさに光悦は、思わず苦言を漏らす。


 「すみません。威力を試す訳にも行かなかったもんで、よし、さっさと突入するぞ。」


 実戦部隊の部隊長は、それに素直に謝り、部隊を突入させた。



 部隊が中に突入すると、魔法がいくつか飛んできた。

 光悦の配下の男達も慣れたもので、それを躱して突き進む。


 「おう、こっちも来たかい。するてぇと、遅れて来たこっちが本命かな?」


 『光陰星霜』の二番徒党の党首を務める男がそう言って、前に立ちはだかる。


 「なんだ手前は、そこをどきやがれ。」


 襲ってきた男達は、待ち伏せにも怯まず、次々と雪崩れ込み襲い掛かる。

 それを見て、『光陰星霜』の一門衆と手にした武器で切り込む。

 実力的には遥かに『光陰星霜』の方が勝っていたが、襲撃側は皆、魔法武器を獲物にしていたため、思わぬ苦戦を強いる。

 お互い斬り合いでは、互角に渡り合い、混戦となった。

 『光陰星霜』には魔法が使える者もいたが、混戦になったため、効果的に魔法を放てずにいる。

 逆に襲撃側は、隙あらば、後方にいる魔法使いたちに遠慮なく魔法を発動させて撃ち込んで行った。


 「魔法使いはいったん奥に下がれ、いい的になっちまう。」


 それを見た二番徒党の党首は、そう指示をして魔法使いを下がらせる。


 


 混戦の隙に光悦達は中庭の方に回り込もうとする。


 「おっと、こっちには行かせないぜ。」


 そこに中庭への道筋に控えていた竜馬さん達が立ち塞がる。


 「お、居やがったな薬師野郎!」


 竜馬さんの声と姿に反応する男の声が聞こえる。抜け荷を運び込もうとして邪魔された男だ。


 「なんだ、竜馬殿?知り合いか?」


 九重さんが、竜馬さんにそう尋ねる。

 竜馬さんも、相手を見据えたまま、それに応える。


 「残念ながらね。街の外での騒動の時に逃がしてしまった野郎だよ。」


 「なら、そいつは任せるぞ。」


 九重さんはそう言って、実戦部隊の隊長に斬りかかる。


 「え、こいつ、結構強かったんだよ。仕方ない。」


 竜馬さんもそう言いつつ、杖から剣を引き抜く。


 「手前らだけは、俺の手でやりたいと思ってたんだ。薬売り、お前をさっさと打ちのめして、女狐共も血祭りにあげてやるよ。」


 「おいおい、勝手なことを言いやがるね。」


 竜馬さんは、様子見で一当てする。

 刀は男に届くことなく、軽く弾き返される。

 こいつも魔剣を装備してやがる。

 いまいち能力はわからないが、厄介なこって。


 「なに、気の抜けた攻撃をしてるんだ。こっちから行くぞ。」


 そう言うと男は、竜馬に斬撃を浴びせかけてくる。

 竜馬も、それを辛うじて弾き返しているが、幾分押され気味になっている。

 やっぱつえーよな。

 だが、こんな奴に負けるわけには行かないぜ。


 竜馬は、『身体強化』の魔力を強化して、男に斬りかかる。

 男も、竜馬の強化された力を事も無げに受け止め、反撃を行う。

 竜馬も、防戦一方にならないよう、押し込まれながらも反撃の機会を見つけては、一当て行う。


 「太刀筋は甘いが、なかなかやるな。薬売り。」


 「おうよ。元々薬売りだ。剣技はオマケみたいなもんだからね。そんなのに苦戦してるあんたもたかが知れてる訳だ。」


 「黙れ。」


 男の言葉に売り言葉とばかり、竜馬は言葉を返して、相手の感情を激昂させる。

 これで少しは、隙が出来ればいいが……。

 だが、男の動きには迷いなく、次々と一撃を繰り出される。


 なら、竜馬は大きくよろける様にして飛び退くと、男に皮袋を投げつける。

 男はそれを咄嗟に刀で叩く。

 すると皮袋が切り裂かれ、中から粉が舞う。


 「どうよ。」


 「クソが。」


 男は視界が、舞い散った粉に塞がれてしまい、視界が確保できない。

 そのため、必死に刀を振り回し、竜馬を近づけまいとする。


 「ああ、そんな大振りじゃ、だめだよ。」


 竜馬はそう言うと、男に体を寄せて、刀を突きさす。


 「この卑怯者が……。」


 そう言って男は倒れ込んだ。


 「いや、一介の薬売りに何を期待してんだか。」


 竜馬はそう言うと剣に着いた血を払った。

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