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冒険、始めちゃいました。  作者: カイナベル
第四章 錬鉄の町編
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第六十二話 宴会、大惨事になりました。

「……はい。とりあえず治癒魔法であなたの折れた骨はつなげたから。でもあくまでもつなげただけ。くっついたわけじゃないから三日は絶対安静よ。わかったらさっさと返事をしなさい!」


「はいはい」


「次にまた動いたら残ってるもう二本も折るからね」


 ベットの上に座りながらアルピナの忠告を半分聞き流しながら適当に流すユウキ。右腕と左足には添え木と包帯が巻かれており頭にも包帯がまかれている。肋骨に関しては重点的に治癒魔法が欠けられたため、治療器具がつくということはないが、絶対安静を言い渡されている。この状況で戦いに出て行って怪我の直りを悪くするようなことはしない。よってさすがのユウキが依頼に出ていくことはない。


 治療を受け終わったユウキは力を抜いてベットに倒れこむ。依頼の疲れも大きく今すぐにでも眠りこんでこの後の宴会に備えたい。目をつぶり、ゆっくりと眠りに落ちようとする。が、ベットに座っている彼女のせいで気が散ってしまい、うまく眠ることが出来ない。


「ふう。………………」 


 治療が終わったはずのアルピナはユウキのベットに腰掛けたまま動かない。ため息を吐き、そのままの体勢でじっとしている。さっさと部屋から出ていくと思い込んでいたユウキは意外さを覚えた。寝る気のなくなったユウキは体を起こすと虚空を見つめている彼女の前で手を振って意識を確認する。


「……な、なによ」


「いや、すげえぼーっとしてたから」 


 自身の眼前で振られるユウキの手に気づいた彼女はやっと彼のほうに向き直る。彼と一言交わすといつものような自信満々な立ち振る舞いに戻った。


「だ、大丈夫よ。問題ないわ」


「だったらいいけど。問題ないんだったらわりいけどさっさと出てってくれ。少し寝たいから」


「あ、少しだけ、いいかしら」


 先ほどの自身あり気な態度からどことなくしょぼくれた態度に戻ったアルピナははユウキの了承を得ることな、自身の世界に入る。二、三度深呼吸をすると、彼が耳を傾ける前に話し始める。


「その……、あの時は庇ってくれて本当にありがとう」

 

「はあ?んなこと礼を言われる筋合いなんてねえよ。そもそも囮になるって言ったのにそれすらできなかったのに礼なんてされたらかえって恥ずかしくなるわ」


「本当にありがとう。あれが無かったら殺されるところだったわ」 


「おいやめろって」


「本当に感謝してもしきれないわ」


「テメエわざとやってんだろ!絞め倒すぞ!」


「何よ!普通にお礼言ってるだけじゃないの!」


 本来であればちゃんと感謝の気持ちを伝えるつもりだったのだが、ああ言われて彼女の悪い虫が騒いでしまった。未だに相手にとって都合の悪いところを突っつきたくなるのはお互いに同じなようである。しかし以前とは本質的なところが違う。以前のそれは本当の喧嘩に発展しそうな勢いであったが今はお互いにじゃれ合っている程度でどこかこのやり取りを楽しんでいるようにすら見える(とはいえ本当かどうかは二人のみぞ知るだが)。


 二人がいつもの調子でギャイギャイと言い合いをしていると、二人のいる部屋の扉が開く、カナタが姿を見せる。


「……皆、呼ぶ」


 カナタが二人にその事実を伝えるとすぐに部屋から立ち去り、扉を閉める。扉を閉める際にチラッと見えた口角が上がったカナタの表情。冒険者たちは本当に読んでいるのだろうが、来なければ来ないで先に始めるつもりなのだろう。どうぞ遠慮なく続けてくださいと言わんばかりのカナタの表情が二人の癇に大いに障った。


「にゃろう……。御呼ばれしたから、とっとと行くぞ」


「ええ。あんまり待ってもらうのも悪いわよね」


 イラつきで顔をひきつらせた二人は立ち上がり部屋から出ようと立ち上がる。ユウキがベットから降りて歩き始めようとしたとき、ドラゴン戦の疲れが彼を襲った。膝から力が抜け前のめりに倒れこむ。反射的に左足を出そうとするが反動を与えて折れてしまっては世話ない。出した足を無理やり引き留めるが、それでは倒れこむ体を抑えることが出来ない。予想外のことで左手を出すこともできない。このまま倒れこむことになるかと思ったその時、彼の身体が空中で止まる。ユウキの倒れこんだ身体をアルピナが支えている。得てせずして密着する形になり、無自覚のうちに互いを意識してしまう。しかし、お互いに相手に負けたくない二人がそれを外に出すことはない。


「ああ、すまん」


「気を付けてよね。変に力加えるとまた折れちゃうかもしれないんだから」


 お互いに平静を装った二人は部屋を後にする。二人は並んで部屋のあるギルドの集会場から、提携した酒場に向かう。そしてその道中。


「ねえ、さっきはうやむやになっちゃったけどあの時、本当に感謝してたのよ。私は怖くて全く動けなかったもの」 


「はいはい、わかったわかった」


「んもう……」


 彼女は本心から感謝を伝えているのだが、先の出来事でユウキは自分を小馬鹿にしているのだと考える。そのせいで適当に流されてしまいむくれる彼女であったがこの状況では何を言ってもこの後に響きかねない。今回は彼女が大人になって引き下がることにした。そのまま二人は無言のまま酒場に向かって歩き続けた。


















 しばらく歩いて酒場の前に到着すると中からは冒険者たちの騒ぐ声が聞こえてくる。辺りでも群を抜いた騒がしさ。中の人間の何人かはすでに出来上がっていることが容易に想像つく。扉を開け中に入ると赤ら顔の冒険者たちが彼らを出迎える。


「おっとぉ!ようやく今回の立役者のがご到着だぁ!」 


 一人の冒険者が二人のことを迎えると他の冒険者も声を上げながら続々と二人のことを迎える。その歓声を受けながら二人は先に到着していたカナタのもとへ向かう。

 

「……大丈夫?」


「激しい動きはできないけど、この祝勝会くらいは大丈夫だ」 


 話もほどほどに二人もジョッキを持たされる。全員がジョッキを持ったことを確認し、リーダー格の冒険者が音頭を取り始める。


「負傷者は全員無事に帰ってきて、ドラゴンも討伐することが出来た!これ以上の成果はないだろう!」


 しかし、今回ドラゴンの戦闘で二名死者が出ている。それはここにいる全員が知っている。リーダー格の男はあえてそこには触れていない。どうせならいい気分で酒を飲もうという気配りである。それにしんみり送り出すよりもバカ騒ぎして送り出されたほうが冒険者らしい。


「その中でもドラゴン討伐の功労者であるあの三人に圧倒的な感謝を!」


 その言葉で三人のほうに視線が向き、彼らの功績を称える賛美の声がかけられる。それを受けて三者三様の反応を見せる。その中でもスーパースターのように彼らの歓声を大手を振って受け入れたユウキが一番目立っていた。


「さて、まずは今回の依頼を達成できたことを喜ぼう!皆の者、ジョッキを持てぃ!」


 彼の最後の言葉に冒険者たちは待ってましたとジョッキを掲げる。中身がこぼれても気にしない。彼らの胸中にあるのは早く喜びを共有して酒を胃袋に流し込みたいという気持ちだった。


「そんじゃあ今日は無礼講!呑んで食って騒ぎ倒せ!」


「「「カンパーイ!!!!!」」」






















 酒場は二十分も経たないうちに魔境と化した。文字通り無礼講でランクの差を気にせずに騒ぎ倒し、酒を呑みテーブルに乗せられた料理を頬張っている。その中でユウキは端のほうで酒を呑みながらそれを見つめていた。


 やはり、依頼の後に行う宴会は何とも言えない楽しさがある。依頼でどんなに辛い大怪我を負ったとしてもこの宴会だけですべてが洗い流されるような気がする。楽しそうに飲み食いしている冒険者たちを見ているのも楽しいし、自分が中心になってバカ騒ぎをするのも楽しい。どう転んでも楽しい宴会に参加できていることをうれしく思いながらジョッキに残った酒を一気に流し込む。


 しかし、酔っ払いたちがドラゴン討伐の功労者であるユウキを長々と一人にするだろうか。そんなことはあり得ない。


「おーい、龍殺しのあんちゃん!こっちに鬼のあんちゃんもいるから一緒に飲もうぜ~!」


 二人の冒険者はユウキの肩に手を回すと、カナタの混じっている集団に引きずり込んでいく。酒でほんのり酔っているユウキは混ざって飲むのも楽しいかと思い、抵抗することなくその集団に混ざりこんだ。カナタは既にまあまあの量を飲まされているのか、酔っぱらいの顔をしており顔は真っ赤で眼は座っている。それでも飲むことは止めず、ジョッキの中の液体をちびちびと口に入れている。


「なあなあ、ドラゴン討伐の時の状況を詳しく教えてくれよ。この兄ちゃんにも聞いてはいたんだが、酔っぱらって何言ってんのかわかんなくなっちまってよ」


「おっし、じゃあ俺が骨バキバキに折られたところから詳しく丁寧に教えてやろう」 


 酒でテンションが高くなっているユウキはその乗りでドラゴン討伐の際の状況を詳しく説明していく。真剣に聞いてくれる冒険者たちに気分を良くしたユウキは別に聞いていないところも話し始めた。さらには同じ話を繰り返しするなどの酔っ払い特有の行動すら見せ始め、無駄に話が間延びしていく。三十分ほど話したところでようやく満足し、冒険者たちを解放した。 


 話し終わって満足そうに酒を流し込むユウキ。その背後に忍び寄る魔の手。ゆっくりと伸びてきた手はユウキの肩を叩くと同時に彼の首に回った。肩を叩くに反応して無警戒のまま振り返ったユウキは首に手が回ったのと同時に眼前に広がった人の顔に驚きを隠せない。


「おい、貴様何をしていやがる」


 しかし、持ち前の反射神経で顔が触れる直前で押し留めると、奇行に出たアルピナにその真意を問い詰める。しかし、彼女も完全に出来上がっている。まともな返答など一切返ってこない。


「え~?いいじゃないのよ。キス、しましょ?」


「ざけんなアホンダラ。誰が貴様となんかするか。一昨日きやがれってんだ」


 いつもより少し声色を凶暴にして彼女を振り払おうとするユウキ。しかしそれにめげずに首に手を回したまま、なおキスを迫るアルピナ。どうやら彼女の酒に酔った時の特性はキス魔のようだ。二人の状況を見つけた周りの冒険者たちは酒の勢いに任せ二人を煽り始める。ここで煽らなければ面白くないといわんばかりに口笛などで大いに煽る冒険者たちであったが、彼らの煽りは二人に届いていない。


 しかし、首に手を回しもたれかかるようにしてキスを迫る彼女の額に手を当て押し留めているユウキの耳に他の冒険者の煽りなど全く聞こえていない。客観的に見ても美少女である彼女に密着されてもたれかかられるなど一般的な男子であれば、逆に引き寄せる場面かもしれないがこの男にそんなことは通じない。今の彼には暑苦しいから離れてほしいという感情しかない。鬱陶しさと酒の効果でだんだんとイライラし始め、今にも乱暴な手段に出かねなかった。が、彼の持つ最後の紳士的な部分が働き、顔面パンチなどの暴力的な手段に出ることは避けられた。


 額に手を当て押し留めたままもう片方の手で首に回された手を外すと、力づくで彼女を立たせ軽く押し飛ばす。その効果は十分に発揮され、彼女は一メートルほど後退しテーブルにぶつかることで停止する。押し飛ばされた彼女は不満そうな視線でユウキを見るが、視線をいなす彼に業を煮やしふらついた足で別の人物に向かって歩き始める。何も起こらず終わってしまった二人の絡みに冒険者たちは不満そうにブーイングを上げる。そこだけしか聞こえていないユウキは勢いに任せて今にも暴れだしそうであったが、冒険者たちの注意が別の場所に向きブーイングが収まったことで一応彼の怒りは収められる。


「え~んカナタ。あの男が構ってあげたのにすんごくそっけないのよ~」


「んう?……よしよし」


 アルピナはテーブルに頬杖をついてうとうとと舟を漕いでいたカナタのところに向かうと、クイクイと服を引っ張り子猫のようなアピールをする。寂しそうな表情で構って欲しがる彼女に気づいたカナタは、数秒ほどで状況を理解すると両手を広げると彼女の頭を包み込む。そして慈愛のままにやさしく頭を撫で始める。それを受けてアルピナは嬉しそうに目を細めて、なされるがままに撫でられ続けている。ほのぼのとした光景であるが、無粋な冒険者たちは今度はこの二人に煽りを飛ばし始める。


 その煽りが今度はアルピナに届き、それに乗るように密着した状態から見上げる形で唇を尖らせカナタに向ける。しかし、カナタはカナタで彼女を撫でることのみに意識を割いているため、彼女の変化に気付かない。痺れを切らしたアルピナはカナタの胴体に回していた腕を首に回し、無理やりに顔を近づけていく。だが、撫でられた影響で目標に対しズレが生じ、残念ながら目的の場所には到達しなかった。唇から僅かにずれた口づけに彼女は不満そうに唇を尖らせる。しかし、見ているほうからすると面白い光景だったのか、口笛などを駆使し冷やかすような歓声を上げる。


「ヒューッ!いいぞお二人さん!」


「今度はこっちに頼むぜ、お嬢ちゃん!」


 下品な声が飛び交う中、今まで酒を呑むだけで関心を見せていなかったユウキが口をおもむろに開く。疲れやら何やらでもう既に眠たくなっているのか、頬杖を突き虚ろな目をしている。


「そ~うだよ。俺じゃなくてカナタのほうに行って、女(・)同(・)士(・)で面白おかしく乳繰り合ってなさいな」


 その瞬間、酒場の時間が停止する。唖然とし硬直する冒険者たち。驚きで先ほど以上にカナタのことをじっと見つめ続けているアルピナ。混沌とした状況の中でも変わらずアルピナの頭を撫で続けているカナタ。ユウキが投げつけた爆弾で一部を除いたその場の全員が困惑して動けなくなってしまった。


 ユウキがジョッキを置いた時のコトリという音で正気に戻った一部の者たちが口を開いた。口火を切ったのはキャリィ。彼の発言を笑って流そうとする。そもそも彼の意識も虚ろな状態で話した時の発言であるため、大方の冒険者が冗談であると考えている。


「ずいぶんと面白い冗談だなぁ?カナタのやつが女なはずがねえだろ?」


 それに同調するようにして冒険者たちは首を縦に振り、やいのやいのと言い始める。やはりほとんどの冒険者が酒に勢いで発した冗談と考えている。しかし、ユウキも引かない。彼らの発言に真っ向から反論する。


「あぁ?もしかしてお前ら気づいてなかったのか?あいつ女だぞ」


 真剣そのものの表情で語るユウキに冒険者たちは彼の表情を見て自分の考えが揺らぎ始める。「もしかして本当に女なのか?」と思いながら一斉にカナタのほうを向く。


「……本当だわ。ちゃんと胸もあるし下にもついてないみたいね……。それにしてもおっきい……」


「んぁ……。揉まないで……」


「マジかよ……」


 カナタの胸部を服の下から揉みしだきながら男どもに真実を告げるアルピナ。色っぽい声を上げながらアルピナを振り払おうとするカナタを他所に彼女は胸を揉み続ける。告げられた真実に男たちは驚愕を隠せない。今まで男だと思っていた人間がまさかの女であると告げられた、その驚きは如何ばかりか。何人かの冒険者はがっくりと肩を落とす。男だと思って何とか認めることの出来ていた、彼女の低ランクに見合わない圧倒的な戦闘力。ドラゴンの膂力にも負けないほどの圧倒的なパワー。それが女の身体から発揮されていたと知れば力自慢を売りにしていた男たちは自信を無くしてしまうだろう。


「てかなんで隠してたんだよ!?ユウキのやつはそもそもどのタイミングでわかったんだ、って寝てやがる!」

 

 混乱の極みにある冒険者たちが二人にいろいろと問い掛けようとするが、少なくとも今日中に返答が返ってくることはない。ユウキは頬杖をついた状態で爆睡しており、カナタはアルピナを抱き枕にして静かに眠っている。抱き着かれているアルピナはどこか楽しそうに彼女の顔を指でなぞっており抱き着かれていること自体満足そうだ。


 酒場の空気が混乱の絶頂に達し冒険者が宴会の気分で無くなりかかったとき、それにとどめを刺す事態が起こった。


「い゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」


 集会場に女の悲鳴が響き渡る。宴会らしい楽しい雰囲気とも、突如告げられた事実に呆然としている雰囲気でもない、悲痛な叫びに何事かとそちらを向くと、アルピナが悲鳴を上げながらカナタから逃亡を図っていた。離れた時に床に倒れこんだカナタの口からは吐瀉物が漏れ出しており、それと同じものが彼女の頭頂部にもかけられていた。カナタの寝ゲロの被害者第二号が生まれた瞬間だった。彼女の赤くなっていた顔が、酔いが醒めたように一気に青ざめる。すぐにゲロを流そうと外へ駆け出していくアルピナ。そして洗い流すために井戸に向かうのではなく、詠唱を刻み始める。


「水の力よ。我が魔力を糧としてその力を発揮したまえ!」


 詠唱が終わると同時に光の粒子が彼女の頭上に集まり、直後彼女の頭上から大量の水が降り注いだ。これを酒場の近くでやってしまったため、その余波は酒場の冒険者たちにも襲い掛かる。彼女を包み込み終わった水は想定以上に広がっていき、路上どころか店の仲間で満たしていく。それでも彼女は魔法の発動を止めることなく轟々と水を生み出していく。本来であればなかなかお目にかかれない魔法を見れたことで喜ぶはずの冒険者たちもそれどころではない。


 これ以上の浸水を防ぐために冒険者たちが悪戦苦闘していると、騒がしさを聞きつけ寝ていたはずのユウキが起きてきてしまう。


「喉乾いたから水くれ~、ッとこんなところに大量にあるじゃんか」


 そういうとユウキは店の外へふらふらと出ていき、染み込むことなく地面にたまっている水を手ですくって飲み始める。十秒ほど飲み続け満足したユウキは今度は服を濡れるのを気にすることなく仰向けにその場に倒れこむ。


「あぁ~!気持ちいい!最高だぁ~!」


 滝のような水を浴びている少女と、その足元で大の字で水に浸かりながら馬鹿笑いを上げている少年。店内ではうつぶせに寝ながら未だに嘔吐し続けているカナタ。もはや地獄絵図である。もう普通の冒険者たちにはどうしようもない。彼らを除いたものの事態の収拾を図るのが賢い。それが彼らの共通認識となった。


 アルピナの出す水がやっと止まったところで冒険者たちは動き始める。もう宴会どころではない。辺りの処理をほどほどにした後、解散となった。三人はキャリィの店に持ち帰られ、そのまま店の床で寝させられた。


 そして翌日、自分たちのしたことを聞かされた三人は謝罪に奔走することになり、討伐の報酬金も後処理の費用として全額消え去ることとなってしまったのだった。


 皆さんお久しぶり。今回は後書き書きますよ。

まあ書きたいのはカナタの性別の話なんですが、まあやっすい叙述トリックみたいなものですよ。物語の登場人物が男として呼んだりしたことはあったけど、自の分では一回も彼女だのという女性を指す代名詞で読んでいないというだけの話で。でもぶっちゃけ地の分で一回も代名詞使わなかった時点で気づいている方も多いはず。それでも一種のチャレンジとしてかけて私は満足です。

 続いてストーリーの話。この章でやっとこさ魔法関連の話が出せました。こっからは魔法関連話していきたいと思います。魔龍云々の話も同様にここから広げていきます。ちなみになんですが魔龍は既に作中に二体登場しています。一体目はともかく二体目は皆さん分かるかな?ヒントだけ出すとその魔龍は植物を操ります。これで八割がたわかるでしょう。

 三つ目に登場人物。メイン二人はこの後も登場してきます。そのうちカナタに関しては作中最強の一人になる予定です。まあ、ぶっちゃけこの章のバランスブレイカーみたいな存在だったので薄々察せるでしょう。本編終わり次第、彼女を主人公とした番外編も書くつもりですしね。もう話も大体まとまっていますし。サブのキャリィもまた今度出る予定ですんで忘れないで上げて下さい。

 さて大体満足したのでこの章の話は終わりにしましょう。(後書きめっちゃ楽しかったw)

 ここからは次の章の話します。 

 次の章からはいよいよ帝国編です。多分前の章の三~四倍くらい長く書くことになると思います。その分登場人物もいっぱい増えます。魔法もいっぱい出ます。怖いですね。話をまとめて書いていくことが出来るか心配ではありますが、頑張っていくので応援をよろしくお願いします。

 それではまた次回、帝国編で終わりましょう。

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