表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
忘れられた神様  作者: ニスコー
第一章
17/266

トンカツ食べたい

 野生のイノシシが現れた。


 ついに、このときが来てしまったか……

 今まで俺が遭遇した動物だかモンスターだかは狼、野鼠、野兎、蛇、カエルetc

 食べようと思えば食べれるが、あまり一般人が食するものとは言えない。

 だが、今目の前にいるイノシシはどうだ。イノシシそのものはあまりなじみのない食材かもしれないが豚といいかえれば一般人でもなじみの食材となる。

 なじみの食材を前に俺は現代人の生命の尊厳を順守することができるのだろうか……ガス!


 ハチが颯爽とかけだしイノシシをしとめた。そしてその流れでがつがつと食べ始める。


 おお、ハチさん。最近行動がフリーダムすぎるよ。

 この手慣れた感じからいってイノシシを仕留めたのは今日が初めてではあるまい。

 前は野鼠やら野兎やら仕留めたら必ず俺のところに持ってきたのに、今じゃそんな配慮は全く見られない。

 まぁ、そんなことすんなと言ったのは俺なんだけど。


 だって、朝起きたら枕元に野鼠や野兎の死体があるんだもの。

 やめてよってハチをしかったよ。当たり前だよ。


 人として、犬の食い残しを食べることはためらわれたので今回はあきらめるが、今度イノシシを仕留めたら俺のところに持ってくるように言い聞かす。

 あれだよね。不思議な鍋の中に入れればトンカツがでてくるかもしれない食材を前に意地をはる気が亡くなっちゃったよ。

 たぶん殺した肉をさばかなくていいというのが大きいと思う。

 不思議な鍋がなくて自分でさばかないといけないとなったらイノシシを食べるのはあきらめていたかもしれない。


 魚だと比較的罪悪感感じないんだけど、そこらへんのさじ加減は微妙なところだ。

 そんなこと考えつつ、自生のピングオを捥いで投げる。小腹がすいたしひさしぶりにリンゴでも食べよう。

 軽く上空に投げてキャッチ。身分証明書で何に変わったかをチェックする。「知恵の実」と表記されていた。

 あれ?最初に変わったアイテムはもうでてこないんじゃなかったのか?ものすごい低い確率でまたでるとか?一定の数をこなせばまた出てくるとか?

 思わぬ出来事に困惑する。ピングオを神様パワーそつかったのは何度目なのか覚えていない。

 ただ回数自体は石とか草とかより少ないはずだ。石とか草は最初に出たアイテムがまたでることはなかった。あるいは物によっても確率がかわってくるのかもしれないが・・・

 考えてもわかんね。

 俺はあっさりと考えることをやめた。

 知恵の実が2つになったということをとりあえず喜んでおくことにする。今のとこ使い道がないけどな。


 喉が渇いたので川によることにする。

 水の携帯についてはまた考えないといけないところだ。祭壇の器があればいつでも川で水を調達できるのだが、できれば水稲のようなものがあればより便利だ。

 廃村でそれらしいものを探しているのだが今のところ見つかってはいない。ないはずはないと思うのだが。


 考え事をしながらなんとなしに前方を見ると釣りをしている人影があった。

 ただし人影であって人影ではない。

 カラスの顔に山伏の格好……今回は日本の妖怪ですか。カラス天狗というやつだ。

 日本昔話でいうとカラス天狗っていい奴だったっけ悪い奴だったっけと思いをはせる。

 有名なのは源義経の師匠だったとかいう話だ。よさそうな奴に思えるけど、それならそれでいい奴だっていうイメージがもっと先行してないとおかしい。

 天狗だけで考えてみると必ずしもいいイメージだけでもないし、よし。ここは関わり合いにならないようにしよう。

 気づかれないようにこっそりこの場から離れることにする。


「おいお前! 」


 だが一瞬で見つかった。


「この間虹蛇の連中とやりやった奴だろう? 」


 虹蛇の意味は分からないがたぶんユルルングルらのことを言ってるんだろうと想像はできた。


「無視すんなよ。これでも俺はここらへんの空を縄張りにしてんだぞ。お前のねぐらもわかってんだ。舐めた真似してるといてこましたるぞコラ」


 しかもなんだかガラが悪い。俺は無視して、一目散に逃げた。


「おっ、おいこら! 」


 後ろで慌てたような声が聞こえるが無視だ。

 家に帰って予言の岩に相談しよう。一人で対処する自身がない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ