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恐るべし、超絶イケメン!



……肩書きがいっぱいです。


神様のオプションも盛りすぎみたいです。



「……うぅん」

はっ!

寝てしまいました!


窓の外に月が見えます、そんなに時間は経っていないようです。


(神様聞こえますか?)

(ええ、よく聞こえますよ)


聞こえたと同時に清涼な空気が部屋を包み、ふわりと神様があらわれます。


「こんばんは、神様」

「こんばんは、リフレシア。……今日は休んでは…」

「聞きたい事が!ありますから……」


微かに揺れる透き通った碧い宝石。

胸は痛むけれど、とうとうやって来た邂逅はこれからの私を大きく変えてしまいます。

だからこそ立ち向かう剣は多い方がいい。

今度こそ必ずこの呪いのような因縁を絶ちきりたい。

……もうただ消えるのは嫌だから……


「とりあえずはこの世界での私を知ってもらおうかな?」


ポアロ・ベルフォード公爵。

22歳(若っ!)で独身(……この情報必要ですか?)

現グラナード国王の弟(殿下の叔父)で臣籍降下して公爵位を賜わり、魔導庁で魔導師長を務めている……らしい。


「う〜ん、肩書きが凄いですね」

「そうだね、でもそれくらいでないと動きにくいんだ」

なるほど。……というかこれからもこの世界で何かするのでしょうか?昼間も殿下と私を育てるとか言ってました。


「実はもうひとつ役職があるんだ」

「もうひとつ?」

「うん、私はフロライト学園の学園長でもあるんだ」

「えっ?」


フロライト学園は13歳から16歳までの男女が通う学校です。

私も13歳になったら通う予定の学校です。

整った設備、優秀な指導者、卒業した人達の活躍も目覚ましく、その上人材育成の為と国が学費などを負担してくれるのでとても人気のある学園です。

難しい試験ですが合格さえすれば身分に関係なく入学出来ます。卒業するとその上の専門科に進む事もでき、騎士団や魔導庁、王宮などに勤められるので平民の入学希望者も多いのです。

ですが貴族子女の箔付けにと親がこぞって入れたがるので、まだ平民は少ないと聞いています。

といった学園ですが、神様は何故学園長になったのでしょう?


「昼間の殿下との会話を覚えている?」

「私と殿下を育てる、という話ですか?」

「そう。リフレシア、君独りでは駄目なんだ。どうしても殿下が必要になる」

「……神様が封印する寸前に一瞬ですがアレは殿下へと向かいました。しかも、その時アレには殺意がありませんでした。その事と関係があるのですか?」

「ごめんね、私に言えるのは殿下が不可欠だという事だけなんだ」


……また神様の瞳が揺れています……

神様は言えない事を聞かれた後必ずこうやって瞳を揺らします。

だから出来るだけ聞く内容は選んでいるのですが……


「でも入学は13歳ですよね?それまではどうするのですか?」

「ふふっ、だからこその学園長なんだよ」

「?」

「それについては明日此処に来た時サマーセット家の皆に話すつもりだから。リフレシアにもその時まで内緒」


っっっ!!

超絶イケメンの小首傾げ、破壊力がありすぎます!

格好良いと可愛いのコンビ技……アリでした!

可愛いは女子供の特権では無かったみたいです。


恐るべし、超絶イケメン!






アリアside


天使たちが仕える神様方は総じて見目麗しい。

神様には劣るが天使たちもまた美しい。

だからアリアにとって『美しい』は見慣れたものだった。


「いやあああ〜!!!」

リフレシア様の叫び声に慌てて駆けつけた時にはその状態だった。


屋敷の塀を越えて入ったらしい犬くらいの魔物。

大人からすれば小型の魔物で容易く討伐出来るもの。

でも10歳にも満たない子供達にとっては恐怖でしかない。

大きく裂けた口から尖った歯を剥き出して低く唸る様はどれだけ恐ろしいだろう。

なのに泣いて蹲る弟妹を守ろうと震える足を踏ん張り魔物と対峙するユリウス。

その顔は青白く、瞳は涙に濡れている。

口を引き結ぶ事でかろうじて叫ぶのを堪えているのが見てとれた。


だけど……そのサファイアの大きな瞳は強い決意をのせ眩しい程に輝いていた。


……美しい


神様方とも天使たちとも違う。

生命の輝き。

人の持つ尊き想いは今まで目にした何よりも美しかった。


……ついでですから、貴方達も守ってあげますよ。

などと胸の内で嘯きアリアは子供達を抱きしめた。




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