そういう事にしておきましょう……
天使様は私が怒ると思ってるみたいだけど、今の話で怒るところが見当たらりません。
それどころかとても嬉しかった。
だって天使様は、私と私の家族のために怒ってくれたのですから。
だから天使様の手を握り瞳を見つめ、気持ちが伝わる様に願いながら告げます。
「天使様、怒ってくれてありがとうございます」
「っ!リフレシアちゃん……」
綺麗な瞳がうるうるして宝石みたいです。
イケメン神様や天使様は、私の性格を勘違いしてるようです。
決してやられて黙ってるような、大人しいタイプではありません。
やられたらやり返します。
特に家族が絡むと激しかった気がします。
子供同士でもケンカはあります。
5歳にもなれば女の子は、母親の受け売りで大人顔負けの口論をするのです。
言われっぱなしにすると、ずっと言ってきます。
……それに言われっぱなしは腹がたつので。
大人になった事がないのでわからないですが、もしかしたら好戦的な性格なのかもしれないですね。
「でも〜リフレシアちゃんが〜高飛車令嬢って〜」
「高飛車令嬢上等です!どんと来いですよ!」
……高飛車令嬢ってどんなのかわかりませんが。
とりあえず天使様かやらかした件については解決です。では本題の質問ですね。
神様。
(ん?)
この世界でもまた出会うのでしょうか?
(……っっ)
……沈黙は肯定ですよね。
やっぱり神様は、教えられないみたいです。
ではもう一つの質問をしましょう。
何故今回は前世の記憶があるのですか?
(……この世界は一葉の時代の『乙女ゲーム』が元になっています)
……ママがたまにスマホで遊んでたやつですか?
(そう。でもゲームだから本当の人が生きるために足らない事が沢山あります。例えばシャンプー、これはゲーム上では出て来ません。でも無いと不便でしょう?)
たしかに……。
(私達はそういう人の生活の細かな事までは把握していませんので、リフレシアに教えてもらわないとわからないのです)
……そうですね。
(だから一葉の記憶からリフレシアの知識や能力を使って作り出して欲しいのです)
私が作り出すんですか?
(もちろん一葉の記憶は5歳までですので、構造がわからないものの方が多いはずです)
……はい。
(そういうものは私に言ってくれれば何とかします)
はい?
それってほとんどですよね?
私の記憶を残す理由になりますか?
(………………)
……残す理由にしたいんですね。
わかりました、そういう事にしておきます。
神様と私の会話(念話?)を黙って聞いていた天使様が、会話は終わりと判断したのか口を開きました。
「リフレシアちゃん〜私に名前をつけて〜」
(!)
「名前、ですか?」
「そう〜天使は名前がないの〜でも〜これからここで生活するのに〜名前いるから〜」
(!!!)
「そうなんですね。でも私でいいので…」
「リフレシアちゃんが〜いいの〜」
被せ気味のお返事です。
う〜ん……ほとんど学校に行った事無いから神様関連の知識が無いのですが。
「……アリア、はどうですか?」
聖女マリア様の名前を、少し変えた簡単なものだけどどうかな?
「……アリア。聖女マリアからね〜とってもいいわ〜」
(ズルいです……)
神様の拗ねた声が聞こえた気がしますが(なんで?)天使様は気に入ってくれたみたいです。
天使様の笑顔が五割増しです。
「ありがとう〜リフレシアちゃん〜」
「いえいえ、気に入ってもらえて良かったです」
クスクス笑う天使様。
「これからよろしくお願いします、リフレシアお嬢様。後、私は侍女ですので敬語はお止め下さいね?」
いきなり変わった口調に驚きましたが、天使様改めアリアの言う通りです。
でも……ちゃんとした話し方出来たんですね……等と思ったところでくぁ、と欠伸が出ます。
(とりあえずこの世界で、生活出来るだけの知識は持てたと思います)
……は、い。
(夜も遅い、リフレシアはもう休んで下さい。生活していくうちに出てくる不都合は、その都度一緒に解決していきましょう)
……すぅ、すぅ。
神様の言葉を最後まで聞けずに、私は眠りに落ちていく。
(……今度こそ…きっと絶ち……てみせ………)
神様が溢す様に呟いた、私の人生を左右する言葉は深い眠りが邪魔をして、私には届きませんでした。
天使様の名前にやっと辿り着きました。
『アリア』と言う響きが大好きです。
最初から決まっていたので出せて嬉しいです!
天使様改めアリアはかなり有能です。
リフレシアの為に神様に選ばれたアリアですがいつの間にか神 様と同じくらいリフレシア(一葉)ラブになっていました。
今やお互いライバル視しているので小さなバトルは日常茶飯事です。
……今回でアリアが若干リードしたのでは?
(残念超絶イケメン)神様、頑張って!




