一周年特別企画 用語、解説集
「ティラノサウルス、異世界を喰う。」を読んで下さり、ありがとうございます。
初投稿から一年が経ちましたので、これまでの登場人物や用語を簡単にですがまとめてみました。
(注)この先のネタバレも少しだけ含みます。
タイトルについて。
最初は「ティラノサウルス、異世界を歩く」でしたが、ティラノサウルスが異世界の生物を喰いまくる話ですので「ティラノサウルス、異世界を喰う。」に変えました。「異世界を喰う」の最後にある半濁音には、特に意味はありません。
ティラノサウルス(巨大トカゲ)。
本編の主人公。異世界に来た影響で、とにかく強くなりました。さらに、異世界の生物を喰うことで、ますます強くなっています。
最初はコモドオオトカゲを主人公にする予定でしたが、もっと巨大で、もっと力強い生物を暴れさせたくてティラノサウルスに変更しました。他にも鰐を主人公にしようかとも思いましたが、鰐は水辺にしかおらず、獲物を襲う時以外、あまり動かないので没にしました。
ティラノサウルスが異世界からの『外来種』であることに気付いたのは、一匹の魔物と一人の人間だけです。
ナノ。
名前は「小さな暴君」という意味を持つティラノサウルスの仲間の一種「ナノティラヌス」から(ティラノサウルスの幼体だとする説もあります)。
暴君には配下が必要だということと、魔法が使えないティラノサウルスの代わりに魔法が使える存在として登場させました。普通のエルフではなく戦闘能力に特化した特別なエルフです(奴隷商人のリーダーもそれを知っていました)。
フルール=シフォン=ノワール(吸血鬼)。
名前は「黒」を意味する「ノワール」から。他にも黒と対比する綺麗な言葉を付けようと思い、「花」を意味する「フルール」。「絹、織物」を意味する「シフォン」を付けました(シフォンには「雑巾」という意味もあるということを後で知りました。綺麗とは程遠い……)。
最初は人間や魔物の血を吸う黒い霧の魔物でしたが、次第に知性を持ち始め、力を増していきました。今の人間の女性の姿は、大昔血を吸った女性の姿を元にしています。
人類を滅ぼしかけた魔物ですが、ただ単に魔法で人間を攻撃していただけではなく、人間の王を籠絡して、虐殺や戦争を引き起こさせたりもしていました。
封印されている間、「自己」とは何なのかを考え続けていました。
その中で、自分の情報と他者の情報を混ぜ合わせ、新しい命を作り後世に残す「子作り」をしてみたいと思うようになりました。子供を作るなら、自分よりも強い相手と子供を作りたいと考えていた時に、ティラノサウルスによって封印を解かれます。
自分よりも強いティラノサウルスに興味を持ち、試しに彼を吸血鬼化して操ろうとしてみますが、それができないと分かると、ますますティラノサウルスに惹かれ、彼との子供を望むようになりました。
スー。
名前は、全身骨格が発見されている雌のティラノサウルス「スー」から。
キメラ技術によって生まれたティラノサウルスと吸血鬼の子供です。ティラノサウルスの姿でありながら、吸血鬼の能力も有し、さらに吸血鬼も持っていない能力も備えています。触手や翼、棘などを生やすことは出来ますが、ベースとなったティラノサウルスの姿だけは固定されており、変えることが出来ません。
現実の「スー」は雌ですが、この作品のスーに性別はありません。
オルドビス草原。
名前は、恐竜が誕生する一つ前の時代「オルドビス紀」から。様々な魔物が生息していましたが、ティラノサウルスがオルトビス草原のユニコーンを全滅寸前に追いやった事で、オルトビス草原の生態系は崩壊。多くの魔物がオルトビス草原から逃げ出し、それを餌としていた人狼達を始めとする肉食の魔物達は、飢えに苦しむことになります。
人狼。
人間と狼が合わさったような魔物。高い知能と人間を凌駕する身体能力を持っています。
オオロウ。
歴戦の猛者。オルトビス草原から去るか?それとも巨大トカゲと戦うか?という二者択一を迫られ、「巨大トカゲ戦う」道を選びました。
キンロ。
オオロウの弟。兄に全面的な信頼を寄せており、滅多なことでは兄に意見をしません。
ギンロ。
オオロウとキンロの弟。キンロと同じく兄をとても信頼しています。人狼を喰ったことがないティラノサウルスに、試しで喰われてしまいます。味は美味しくありませんでした。
ローエン。
年老いた人狼。若い頃は最強の人狼と呼ばれ、恐れられていました。オルトビス草原から去るか?それとも巨大トカゲと戦うか?という二者択一を迫られ、「オルトビス草原から去る」道を選びました。
現在は、自分に付いてきた人狼達と共に、カンブリアの森で暮らしています。
ペルム国。
名前は、恐竜が誕生する一つ前の時代「ペルム紀」から。
政治の腐敗が進んでおり、クーデターが成功したのも国民の間にかなりの不満が溜まっていたからです。ガリウムがクーデターを起こさなくてもいずれ国民による大規模な反乱が起きていました。
中央円卓議会。
五十人で構成されるペルム国最高機関。メンバーの名前は全員恐竜の名前が元になっています。
ガリウム。
名前は、恐竜の「ガリミムス」から。元冒険者で、魔物を狩ることには長けていましたが、政治的な手腕は、ラプタなど他の議員に劣ります。しかし、民衆からの支持は高く、その迫力が他の議員を圧倒するため、議会における発言力は強いです。
デノ=ニクスの話に乗り、クーデターを起こします。しかし、それは全て吸血鬼による策略でした。結局、最後まで吸血鬼に利用されていたことに気付かず、命を落とします。
ティラノサウルスにやられるのは決めていたので、この名前にしました。映画「ジュラシックパーク」を見れば意味が分かるはず!
ラプタ。
名前は、恐竜の「ヴェロキラプトル」から。父親も中央円卓議会のメンバーの二世議員。幼い頃から政治に触れ、『綺麗ごとでは何も変えられない』という考えを持つようになりました。多数の人の命を救う為なら、少数の命を犠牲にすることも仕方がないという考えを持ち、例え危険なものでも利益になる可能性があるのならむやみに排除せずに取り込もうとします。ティラノサウルスが現れるよりも以前から、考え方が真逆のガリウムとはよく対立していました。
ロロフス=パラサ。
名前は、恐竜の「パラサウロロフス」から。数々の魔物を研究し、その成果を世に広めた魔物研究のエキスパート。しかし、未知の生き物であるティラノサウルスの研究は思ったように進まず、他の議員からもそのことを責められ悩んでいました。
頭が少々固く、ティラノサウルスが異世界の生物である事には、吸血鬼に言われるまで気付きませんでした。
デノ=ニクス。
名前の由来は、恐竜の「ディノニクス」から。吸血鬼の支配下にあり、言葉巧みにガリウムを『巨大トカゲ討伐』の道に進ませました。ティラノサウルスを『無限にループする落とし穴に落とす』という方法を考えたのは彼ではなく、吸血鬼です。
武器屋「マクガフィン」。
名前は、物語を進めたり、登場人物の動機付けとなる道具「マクガフィン」から。
創業から十五年。最初は繁盛していましたが、ライバル店増加により客足はピタリと途絶えてしまいました。店長は魔物賭博に明け暮れ、潰れるのも時間の問題。
ヒビキ。
ペルム国に無一文でやって来た若者。ティラノサウルスを斬った剣は元々彼の物でした。
ダンジョン。
一人の人間を蘇らせるためだけに造られた古代遺跡。五十の階層に分かれ、下に行く程難易度は上がります。吸血鬼によって崩壊。
ダンジョン編は少し長くなり過ぎたかなと反省しています。
ドット=エンバ。
名前は、「BAD END」のアナグラムです。ダンジョンを造った男のクローン。彼のオリジナルが蘇らせようとしていたのは自分の奥さんでした。クローンである彼はその意思を受け継ぎ、亡き妻を蘇らそうとしています。
吸血鬼によってダンジョンが崩壊した後は、行方不明となっています。
冒険者チーム「シン」。
メンバーの名前はちょうど七人いたので「七つの大罪」を元にしました。ですが、メンバーの性格は名前とはあまり関係がありません。ティラノサウルスの引き立て役。
プライ。
名前は、「高慢」の意味を持つ[pride」から。人望も厚い「シン」のリーダー。クダンの予言通り、金の像に閉じ込められた彼が外に出ることは永遠にありません。
アリス。
名前は、「物欲」の意味を持つ「avarice」から。優秀な魔法使いにして、優秀な遺跡学者。他にも数学や生物学などにも精通しています。自分の得意分野のことになると、とても饒舌になる特徴があります。
ヴィー。
名前は、「嫉妬」の意味を持つ「envy」から。メンバーの中ではトニーと仲が良く、反対にスロウとは喧嘩ばかりしていました。しかし、メンバーの中で最も彼を慕っていました。
ジェラス。
名前は、「嫉妬」の意味を持つ「wrath」から。暗い性格で皆とも馴染めていませんでしたが、そう感じていたのは本人でだけで、他のメンバーは彼のことを大事な仲間だと思っていました。
トニー。
名前は、「暴食」の意味を持つ「gluttony」から。メンバーの中で最速の剣士。頭はあまりよくありませんが、とても素直な性格で皆から好かれています。
ラスト。
名前は、「色欲」の意味を持つ「lust」から。弓使い。普段はクールで、男勝りで、仲間想いの優しいお姉さんでした。アリスとも、とても仲が良かったです。
スロウ。
名前は「怠惰」の意味を持つ「sloth」から。メンバー随一の腕力を持つ最年長の闘士。ジェラスとは喧嘩ばかりしていましたが、一番気に掛けており、リーダーであるプライの良き相談相手でもありました。しかし、スロウ自身がメンバーに悩みを相談することは滅多にありませんでした。最近、体の衰えを感じることが多くなり、そろそろ引退を考えていましたことも誰にも相談できずにいました。
無限落下の落とし穴。
転移魔法の魔法陣がビッシリ書き込まれた巨大な落とし穴。大量の魔力を注がれている限り、半永久的に機能し続けます。欠損もなく完璧な状態で完成したのは、まさに奇跡でした。
ランフォリン。
名前は、翼竜の「ランフォリンクス」から。空中戦を得意とする異色の冒険者チーム。
クーデターの裏で起きていたこと。
ティラノサウルスを斬る武器を手に入れた吸血鬼でしたが、そのためにはまず、ティラノサウルスに近づかなければなりません。
吸血鬼は、多くの人間にティラノサウルスを攻撃させ、その中に混じりティラノサウルスを斬りつけ、また人ごみに紛れ逃げるという方法を取ることにしました。そのためにはまず、できるだけ多くの人間にティラノサウルスを攻撃させる必要がありました。
しかし、『魅了』では掛かる者と掛からない者がいる上に吸血鬼の姿が見えなくなれば、効果が消えてしまいます。『洗脳』の魔法や人間を『吸血鬼化』する方法でも人間を操作することは出来ますが、数千もの人間を『洗脳』したり、『吸血鬼化』させるには魔力や血を膨大に使うことになります。
そこで、吸血鬼が目を付けたのがガリウムでした。人民の支持が高い彼が政権を握り、『巨大トカゲ打倒』を掲げれば、多くの人間が集まると考えたのです。
しかし、ガリウムは強い意志を持っており、『魅了』や『洗脳』魔法に掛かりにくく、かといって『吸血鬼化』さてしまえば、集めた人間の誰かに気付かれる可能性がありました。吸血鬼はガリウムを『吸血鬼化せず』、『魅了』や『洗脳』魔法を使うことなく操ることにしました。
吸血鬼はガリウムを操るために、さらに同じ中央円卓議会メンバーであるデノ=ニクスにも目を付けます。デノ=ニクスはガリウム程意志が強くなかったため、『洗脳』の魔法に簡単に掛かりました。吸血鬼は操り人形と化したデノ=ニクスを使って、ガリウムを政権奪取に誘導し、『巨大トカゲ討伐』の道に走らせました。
吸血鬼自身はその間、新興宗教「変わりゆく時代」を乗っ取り『巨大トカゲ討伐』に参加させ、自分自身も顔を隠して、戦いに参加しました。
こうして、吸血鬼はティラノサウルスを斬り、その血を手に入れることに成功しました。
カンブリアの森。
名前は、恐竜が誕生する遥か前の時代「カンブリア紀」から。様々な魔物が生息し、古代遺跡が眠る森。
超古代文明『アンバガロ』。
名前は、恐竜土偶で有名な「アカンバロ」から。
ムケーレ・モベンベ。
名前は、恐竜型UMA「モケーレ・ムベンベ」から。
最後までお読み下さり、ありがとうございます。




