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江戸は異星人に侵略された
お喜乃は新右衛門に、背中を見せて寝ている。
「お喜乃。何故わしに背を見せて寝るのじゃ」
「士官の話はどうなったのでございますか」
「なぜ、そんな事を聞くのだ」
「茶屋で貴方が真っ昼間から、酒を呑んでいたと噂する者がおりますれば」
「見られてしまったのか。それは情けないのう」
突然背を見せていたお喜乃は振り向き、新右衛門を間近で見つめた。
「はっきりおっしゃいませ。今日は一日、何をしてらしたのですか」
「堀で一日中、釣りをしていた」
正直に言った新右衛門に愛想を尽かし、再びお喜乃は背を向けた。
「怒る事はあるまい。釣りはわしにとって唯一の道楽なのじゃ」
「そんな事をするために、私は琴の手習い塾を運営しておるのではありませぬ」
「すまぬ、お喜乃。酒を呑んでいたのも、士官の約束を反古にされ、憂さ晴らしをしていたのだ」
「この事を父上が知れば、離縁されるは必定。
よく覚えておいて下さい」
「ちと、浮かぬ話じゃが・・・。お喜乃、そなたは幽霊や妖怪の類いを信じるか?」




