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困惑

「三郷ちゃん、受け流してるつもりはないんだよ……。 けどね、自分に恋愛するつもりがないのに三郷ちゃんに想ってもらったり、こうして会うのもどうなのかなと思うんだ……」



「私はもっと知ってもらいたい。 それで変わる事ってあると思う。 曽根さんの中で小さいながらに変わる事ってあると思う。 その積み重ねだと思ってる。 もっと一緒にいたいと思うの。 という事で、ジム、私も通っていいですか?」



「え! ……いや……、それはできるならやめて欲しいかな……」



「じゃあ、ここに来る事は許してくださいーー」


 三郷ちゃんに負けそうだ……。



「でも、三郷ちゃんの事、今以上に思えないよ。 予定がある時もあるし。 毎週、暇じゃないかも知れないし……」



「曽根さんの予定、優先してもらっていいです。 私の事を今以上に思えないのは現時点ででしょ? 未来はわからない。 すっごい好きになってるかも知れないよ!」


「私が納得するまで私に付き合って欲しい」



「でもね、時間がもったいないよ。 俺にかける時間を他の人にかけた方がいい」



「今は、友達じゃないんですか? 友達だから会ってもいいでしょ?」


 もう三郷ちゃんに勝てそうにない……。

 とりあえず了解するしかなかった……。


 こんなに真っ直ぐで打たれ強い人は初めてだ……。

 どうしたらいいんだろう……と考えても思いつかない……。


 三郷ちゃんが帰った後、早めにジムへ行った。

 いつもより長めのランニングをして休憩をしていると遠藤さんがやってきた。



「あれ? 今日早いねーー。 ん? 何か疲れてる?」



「今日はいつもより長い時間走ったんですよーー。 しんどいです……」



「それは頑張りましたねーー。 ゆっくり休んでまた次行きましょう! じゃあ、行ってきます!」


 そう言って遠藤さんは元気に去って行った。

 汗をかいてさっぱりしたかったが何だか心が晴れず、今日は早く切り上げる事にした。

 シャワールームに入り汗を流しジムを出た。

 ジムから家までは歩いて10分くらいの距離。

 いつもとは違う道を通り散歩でもしようと何となく歩き始めた。

 マンションの近くにはいろんな店があるが、まだ巡れていない。

 駅もコンビニも近く、少し歩けばスーパーもある。

 ジムも近いし本当に便利なところに越してきたと思うけど、まだまだ知らない店も多く時間を見つけて店を発見するのも楽しみの一つになるのかな。


 散歩しようと歩き始めたがある程度歩いたところで雨が降り始めた。

 俺の好きな雨。

 今は小雨だけど、空を見ると夜ながら厚い雲が周辺に広がっているのがわかった。

 たくさん降る前に家へと帰るルートに変更する。

 小雨の間に家へ帰れたが、帰るとすぐ大雨になった。

 雨が窓を叩く。

 大きな雨の音を聞きながら外を見るのは一番リラックスできる状況。

 今までは実家からの景色だったけど今日からは違う。

 店の明かりや車のライト、ずっと先に見えるビルの明かりまで、空までも広く見える……全く違う景色。


 雨の日の1人の時間は自分にとって大事な時間。

 長い時間外を眺め、雨の音を聞く。

 誰にも邪魔されたくない時間。


 何かあっても忘れられる。

 心が無になれる瞬間がある。

 それくらい、リラックスできる。

 今日もいい時間が過ごせそうだ……。

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