2/15
怪異事件
昨今、巷では人間が化け物になる事件が頻発していた。“死の実”と呼ばれるものを食べることにより発症し、人間でなくなり化け物に変身する。そしてここが重要なのだが、人間の意識が無くなるため大量殺りくが可能となる。このトンデモもない物が若者を中心に広く普及し始めていた。
背景には、社会環境の悪化、経済の不安定化、安定した収入が見込めない人生に絶望した者が、最後に社会に復讐するために使用することが判ってきた。そのため、増加の一途をたどっている。
化け物になった人間は意識がなくなっているため、全く罪悪感がなく命が尽きるまで殺戮を行う生物になっていた。化け物の姿は、基本的に地球上に生息している動物、植物、昆虫がベースになっており敵を捕食するための武器になる牙や爪、さらに触手などの多彩な
変容が見られることが分かっている。
政府は警察及び自衛隊を出動させ、拳銃や火炎放射により駆除にあたることにした。また、市街地での戦車による砲撃も許可された。その時々には鎮圧させる効果があるのだが、次から次へと化け物が出現するため後手にならざるを得ないのが実情だった。




