2 勢力争い
第一王妃のお茶会に招かれた。ハープでシューベルトのアベマリアを演奏したらとても誉められた。ハープでは始めての演奏だった。
2 勢力争い
この国の王妃継承問題は複雑だ。普通は第一王妃の第一王子が王位を継承するものだが、生憎第一王子は第ニ王妃が生んだ。第一王妃が生んだのは第一王女と第ニ王子。それでも第ニ王子が優秀なら第ニ王子が王位を継承するのだろうが、第ニ王子は暴虐非道。人を人と思わない行動言動が目立つ。第ニ王子を将来国王に望む声は限りなく小さい。方や第一王子も国王の器ではない。かくしてこの国の行く末は闇に閉ざされている。第三王妃の子ども達は継承問題は蚊帳の外だがだからこそ将来誰の下に付くかが重要だ。
マリエールは第一王妃のお茶会に招かれた。これは第三王妃を第一王妃側に取り込もうという意図だ。第一王妃がマリエールを可愛いと思う気持ちもあって取り込み易い相手だ。
「じゃあ、マリエール、ハープを弾いてくれるかしら。誰か子ども用のハープ持ってきて。」
マリエールのハープの演奏は並の大人顔敗けだ。転生者のマリエールには何曲ものメロディが頭に浮かぶ。シューベルトのアベマリアを演奏した。音域が子ども用のハープで問題なく弾けるから問題ない。第一王妃は拍手した。そこにいる全員がならった。第一王妃は、
「素晴らしい演奏ね。感心したわ。聴いた事ない曲だわ。なんていう曲なの。」
アベマリアとは答えられない。
「即興で奏でました。お耳汚しでしたでしょうか。」
ハープでは弾くのが始めてだったので自信はない。
「そんな事ないわ。今迄聴いた中で最高の演奏だったわ。あなたハープの才能があるわ。」
そんな事言われてもあんまり嬉しくはない。お茶会の準備が整った。
「マリエール、あなた私の子ども達とは良く遊ぶの? 」
一緒に遊ぶのは同じ母親の子ども達が多い。でも母親が違うからと言って全く遊ばないわけではない。
「マイク王子やベディ王女とは良く遊んでもらいます。」
第四王子のマイク王子や第五王女のベディ王女は温厚で付き合い易い。マリエールは誰とでも仲良くできるという才能がある。
「マイクとベディね。あの2人は他の兄弟と年が離れていて遊び相手がいないの。仲良くしてね。」
その後はお菓子を食べて談話した。お菓子の複製も行った。時々訪ねる事を約束してお茶会は終わった。帰りにお土産を貰って部屋に戻った。母親に色々聞かれたけど、大した話しはしていない。
翌日から貧民街に通った。時々大人も混じるけど消える事が多い。マイクやベディはアンドロイドに作って貰ったトランプやカルタをやる仲間だ。他の兄弟も時々混じるけれど。長くは続かない。マリエールの同母の兄のトニーが時々混じるけれど外で遊ぶ事が好きなようで長くは続かない。
マイク王子に聞かれた。
「マリエールは時々貧民街に行ってお菓子配るそうだね。僕もできれば貧民の子ども達にお菓子を配りたいよ。そんな事できないと判っているけどね。マリエールはどうしてできるんだ。」
何処から漏れたのだろう。
「秘密で行ってるので内緒にして下さい。ある程度警備を固めて安全にやっています。」
秘密の行動は難しい。
マイク王子に貧民街でのお菓子配りについた尋ねられた。秘密の行動の漏らす奴はいるんだ。気お付けなければならない。




