1 貧民街
マリエール第七王女は、街の貧民の子ども達にお菓子を配る。協力者は門番とハロルド商店だ。透明なマリエールのアンドロイドもマリエールを守る。
1 貧民街
王女と言っても第三王妃の子どもで第七王女、監視が強いはずもない。この第七王女のマリエールには不思議な魔法があった。複製とアイテムボックスだ。今日も付け人のロイドと王宮の外にお散歩だ。門番の人に挨拶する。
「門番さん、お疲れ様です。これを食べて休憩して下さい。皆さんの分をありますよ。マリエールは街にお散歩に行ってきます。」
マリエールはロイドと街の商店に行く。着替えるためだ。ハロルド商店は街の雑貨だ。店長のハロルドはマリエールに色々便宜を図ってくれる。勿論マリエールの複製のお陰だが。ハロルドは、
「マリエールは今日はなんか持ってこれたか。」
王女なのに呼び捨てだ。不敬罪ものだ。マリエールはちっとも感じてないけど。
「お母様のジュエリーを複製しました。これなんですけれど高く買い取ってくれますか。」
ハロルドは目を輝かせた。
「流石に王妃様の品だけあるな。小金貨3枚でどうだ。」
マリエールにはあまり金銭の価値は判らない。
「ハロルドさんにお任せしますよ。それより着替えさせてもらいますよ。」
マリエールとロイドは平民の服に着替えた。散歩に出掛けた。貧民街の子ども達の所だ。子ども達にお菓子を配りに行く。
「さぁ、子ども達、お姉さんがお菓子を配りに来ましたよ。」
3歳のマリエールがお姉さんのはずがないが。
マリエールとロイドは子ども達にお菓子を配った。これだけで考えると如何にも危険な行為のようだが、マリエールにはアンドロイド魔法が使える。マリエールの周りには透明なアンドロイド達がいてマリエールを守っている。今日も乱暴な子どもがマリエールに危害を加えようとした。テレパスを使えるアンドロイドはマリエールに危害を加えようとする者を事前に判る。人に知られないように残像を残し収納する。
「何時もありがとう。マリエールお姉さん。」
5歳くらいのその子にはマリエールは明らかに年下なんだが。お菓子をくれる女性は全てお姉さんなのだろう。残像の子どもも含め長閑な雰囲気だ。マリエールは、
「飲み物もあるよ。みんないらっしゃい。」
また列ができる。マリエールは自分で作ってきた紙芝居を読んだ。シンデレラだ。
ハロルド商店によって王宮に帰った。また差し入れをした。門番はハロルド商店と並ぶマリエールの味方だから。
夕食には国王陛下が見えた。マリエールは街の子ども達の話しもした。シンデレラの話しもした。国王陛下にはマリエールは可愛い我が子だ。誰よりも可愛い。夕食を第三王妃と過ごす事が多くなった。第一王妃は少しやきもちを焼く。しかし第一王妃にとってもマリエールは可愛い。第ニ王妃と対立関係にある第一王妃にには第三王妃を仲間に引き入れる事は近々の課題だ。
「ねぃ、マリエール、遊びいらして。マリエールはハープが得意と聞いたわ。私にも聞かせて頂戴。美味しいお菓子も有るわよ。」
第一王妃の欲得勘定した誘いだ。マリエールは母親の顔色を見て返事する。
「喜んでお伺いします。ハープが得意なんて誰が言ったのでしょう。まだ基礎の曲しか弾けませんが、良ければ聴いて下さい。美味しいお菓子も楽しみですわ。」
マリエールはどこでも気楽に出掛ける。
夕食の席に国王もいる。マリエールは街の子ども達やシンデレラの話しをする。第一王妃もマリエールを誘う。




