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最強の剣の継承者〜その剣、俺が超えてやる  作者: 元始名
第一章 最強へと踏み出した第一歩
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もう一人の襲撃者

SIDEーーレイ


隠れ家から出て、弟子達と別れ、予定通りに僕だけ別行動を取ることとなった。


大通りで左右に分かれ己の役目を全うすべく其々の目的地へ向かい、僕は逆に路地裏にて曲がりに曲がって上手く弟子達が襲撃する予定のルーアス商会を避けてから大通りに出る。


そしてそのまま大通りを沿って王城へ向かって歩き出した。


歩く事十分くらいか、この王都のシンボルである王城が見え始めた。


馬車が二台でも余裕に並列で通れるくらい大きい城門、木材で基本的な形を取りその上で鉄を使って四角を固定し、中も数本の鋼鉄で更に固めたものだ。そんな木材の茶色と鋼鉄の色の城門をより一層目立てさせるかのように城壁は石灰にで白く染め上げている。


城壁に囲まれた城はその中心に向かって不規則な階段のように中心に行けば行くほど高くなり、その中心の建物の頂きは高く、三階建てであったルーアス商会本店よりも倍以上の高さだ。


外見から一般人を寄せ付けない威厳を放ち、人の身より遥かにデカイ城門はたったの二人の兵士が居る。二人だけでは王城の警備としては緩過ぎと誰も思うであるう、しかしこの国の人なら誰もが知っているこの王城は誰が守っている事を、故に緩くでも不足してるとはこの国のものなら誰もそうは思わないだろう。


そんな王城を眺めながら歩く足を止めずに僕は進み、僕の接近を気付いたのだろうか正面にある城門は内側に開き、そこから誰かが出て来た。


「僕が来た所で門を開けるは偶然にしては出来すぎだね。」

偶然じゃないと僕は確信し、中から出て来るものの正体も大体は予想していた。


城門から出て来たやつが完全に門を通過した所で門はまた動き、まだ完全に開かれていない所でまた閉ざされて行って、出て来たやつはそれを意識せずにただ前へ進み、僕の方へ向かって来た。


向こうは僕を注目し僕も向かってくるやつを意識し、お互い歩き寄り、十数メートルしか離れていない所でやつの方から足を止めた。


「止まれ!町中が騒がしいと思って来て見ればまさか王城を狙うとするやつが居るとはな、一様その名を聞こう。」

やつは足を止めると同時に大声を上げ、その言葉通りに僕も足を止めた。


「僕の名を知りたいのなら聞かせてやれない事はない、だが若いの、他人に名を尋ねる前に自ら名乗るのが筋ではないのかな。」

僕は悠々と返事をした。


「若いの?なるほど、長命種かそのハーフか。まぁいい、我が名はヘリウスだ。貴様の名を聞こう。」

やつは、ヘリウスは余裕たっぶりな感じに名乗り上げた。


「ヘリウス聞いた事のある名だ...そうか、お前がかの魔将ヘリウスか。お前となら良い試し切りが出来そうだ。僕はレイだ。」

一瞬ただ聞き覚えのある名だと思っていたが直ぐに思い出し、その噂に聞く通りの実力ならばと思いながら少しワクワクして自分の名を名乗った。


「レイ、か聞き覚えのある名だ...」

ヘリウスは何か思案を巡らせているように黙り込み、眉を皺めた。


これ以上の言葉は必要ないと僕は思い、きっと向こうに居るヘリウスもそう思ってだろう。そんな僕達二人の間にこれ以上に言葉を交わす事無く、ただ沈黙の時が過ぎた。


ドン!!!!


後ろから、恐らく南の関所の方だろう、そこに爆発が起きてその爆音はこっちにも届いた。


本来ヘリウスがその爆発音を聞いて戸惑う筈だと僕は踏んでいたのだが、逆にその爆音が届くとほぼ同時にヘリウスは動き出した。


かなりの腕前を持った剣士のようにヘリウスは踏み込んできてすらすらと地面をぺったりとくっ付けているように近付いて来ながらその両手は腰にぶら下げている剣の柄と鞘を掴む。


長年の鍛練と戦いからの経験でやつのこれからどのように攻撃してくるのかはっきりと判り、久し振りの実力者との戦いを嬉しく感じて僕は笑みを浮かべ、左足を斜め後ろに半歩引き腰を落としてヘリウスを真似たように左腰に付けている デオ・ガルト の柄とその鞘に手を添えた。


僕から二歩も離れた所で迷わずにヘリウスは更に一歩踏み込み、僕の間合いに入ると同時に僕を彼自身の間合いに入れ、届くと思う瞬間ヘリウスは剣を鞘から一気に引き抜き、抜刀の勢いを生かして右上から左下へ斬りおとす袈裟斬りを前に僕も一瞬遅れに抜刀した。


キン


金属がぶつかり合う音と共にやつの剣と僕の刀が斬り結ぶ。力が拮抗してる中僕はやつの剣がただの一般な剣である事に気付き、本来ならさっきの一合を耐え切るようなものじゃないその剣が刃こぼれ一つついていないのはやはりヘリウスの実力故なのだと僕は思った。


そんな僕の考えを証明するようにヘリウスはそこから更に一歩踏み込んで来て、踏み込みの力を加え腕もより一層力を込め僕の刀を振り払い、間も置けずに左手で拳を握り僕の腹に打ち込んでこようとする。直ぐにヘリウスの左手の動きを気付けた僕は左手を伸ばしてやつの左手が僕に当たる前にその手首を掴んだ。


止められてしまったにも拘らずヘリウスは更に左手に力を入れその上に足腰の力を上乗せした。流石に左手だけでは止める事が出来ないと僕は考え、直ぐに大きく後ろへ飛び退いて距離を取った。


「なるほど、間違いはなさそうだ。流石だ、緒方一刀流四代目師範 レイ・スケルミトーレ。」

追撃をせずにその場で構えを解き、ヘリウスは僕にもきちんと聞える声で言葉を発した。


「......ふふっ。」

僕は返事をせずにただ笑みを浮かべた。


「試し合いはもう十分だろう、これからは本気で行かせて貰う!」


ヘリウスは剣を回しそのまま鞘に納め、空いた左手で背中に付けている弓を掴み、流れた動きで弓を取り外し、そのまま手首を軸心に弓を回し、きっちりと握りる。そして矢もないままそれを僕に向け、矢がない事を構わずに弦を引き絞る。


やつの手が弦に触った瞬間にやつの弓を握っている左手と弦を引き絞ろうとする右手の間線を繋ぐように一筋の光が輝きを見せ、その輝きを当然のように受け入れヘリウスは一気に弦を引き絞る。その単純な動作に連動したように細かった光がその輝きを増し、最初の糸のような光が手頃な太さを持つ矢になった。


今にでも打てる体勢でヘリウスは僕の動きでも警戒しているのだろうか、打つ気配を見せない。それならば と僕は呟き、動き出した。


一歩左上に踏み出した所で案の定、僕が動き出した途端にヘリウスは照準を僕の動きに合わせきっちりと僕を狙い、今にでも打ってきそうな体勢を見せた。やつの射線を回避しようと僕は一層力を入れて地を蹴り素早く右上へ踏み込み、その勢いを生かしてより右上へ走って行こうとする、しかしそれをさせないようにヘリウスは反応し弓を握る手を動かしてその光の矢を僕に向ける。


また狙われたと即座に気付く僕は回避行動を取ろうと今度は左上へと、そう足を踏み出す瞬間にさっきのように一拍子遅れる事無くやつの弓は僕の動きを追い、僕の足が地に着く前にその光の矢が放たれた。


シュッ


空を切り僕の頭を狙って放たれた光の矢は真っ直ぐ飛んで来て、刹那の間で一気に十メートル程の距離を潰した。矢が放たれた瞬間、その狙いが僕の頭である事を僕は気付き、まだ空中に浮いている足に力を入れ無理矢理地面を蹴り、体を加速させる事で矢をかわし、また直ぐに急ブレーキを掛けて足を止めた。


「成る程、さっきのは確かに試し合い程度のものでしかないようだね。魔将ヘリウス着いた二つ名は閃裂だったね、君が相手ならこちらももう少し本気を出すとしよう。」


ヘリウスの実力の片鱗に触れ、僕は感心して声を上げた、しかし向こうは話している僕を待ってるように態々僕が口を閉じ、体の力を抜いて構えを解いた瞬間に光の矢が飛んできた。さっきと変わらない速度で一瞬の内に僕の目先まで来たその矢を僕は切っ先がすっかり地面の方に向けている刀で素早く切り上げて光の矢を切り裂いた。


切り裂かれた光の矢は光る塵となって消散した。

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