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最強の剣の継承者〜その剣、俺が超えてやる  作者: 元始名
第一章 最強へと踏み出した第一歩
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刀と宝玉

SIDE--リオン

オレはあの剣士の男とすれ違い、そこから更に先へと進み、スミスさんの店へ到着した。


「いらっしゃい、てリオンじゃねぇか。刀を取りに来たのだな。」

入って来る客人がオレだと気付き、スミスさんは直ぐオレに確認を取った。


「はい、多分も出来てるだと思って来てみましたが、どうですか、出来は?」

オレはスミスさんの感想を聞いた。


「二振りども会心の出来だ。安心して持っていけ...鞘もオメェさんの注文通りに予め空槽を彫って置いた。」


スミスさんはそう言って中から二振りの鞘に納めたまんまの刀を取り出し、オレに渡した。


「凄まじい存在感を放っていますね、この二振りは。逆に鞘の方は完全に竜玉を考慮して弱めに作ったものですね。流石です、スミスさん。」


オレは刀を鞘から抜かずにそのままで査定し、出来前からスミスさんの技能の高さを痛感した。


「その辺にしてくれ、そこまで褒められたら背中が痒くなって堪らんわい。まぁ、あの小童と違って少しは見る目があるようだなリオン。」


本当に痒くなってようで左手で裏の首筋を擦り、気恥ずかしそうにそう言った。


「こわっぱ?誰の事ですか?」

色んな角度で二振りの刀を観察してるオレはその言葉が気になった。


「まぁ、ちょっとした知り合い…で言えなくは無いやつてな、気にする必要はねぇさ。」


「そうですか?じゃ、スミスさん。」


言いたく無さそうなスミスさんはあやふやの物言いで、オレも 必要無い と思い別の話に移そうと思った。


「うん?どうした?」

オレに名を呼ばれてスミスさんは直ぐに返事した。


「いくらになるのですか、この二振りで?」

オレは二振りの刀を全部片手に持ち、スミスさんに見せるように少し持ち上げた。


「前に必要ねぇと言ったのだが...会いも変わらずあいつと似た頑固さだな。お代は後で良い、まだクリス嬢の鎧が出来ていねぇしな。なんならあれが出来た後、一緒で構わねぇさ。」


スミスさんは始めに 必要無い と言ったが、途中でオレの顔を見たか、考えを改めてくれた。


「そう言えばまだクリスの鎧が有りましたね。じゃ、クリスの鎧が出来次第で一緒に支払う事にしますね。」

スミスさんに言われてオレは忘れかけたクリスの鎧の事を思い出した。


「あぁ、そうしてくれ。それよりもリオン、あれを持って来たのか?」


「あれ?あぁ、あれの事ですね。ちゃんと持っていますよ、これですね。」


オレはスミスさんが言う あれ に少し戸惑い、竜玉の事だと一拍子遅れで思い出し 次元宝庫 から取り出した。


「そうだ、それだ!まだ鎧について打ち合わせしないといけないが、先ずはそれとさっき渡した二本の刀をこっちによこしてくれ。その二振りの最後の仕上げだ。」

オレの掌に有る竜玉を見てスミスさんは少し興奮した。


「仕上げですか?判りました、どうぞ。」


オレは刀と竜玉の両方をスミスさんに渡す。


「おぉ!生きてる内にこんなものを武具にする事になるとは、長生きはするものだな!」

スミスさんは竜玉を手にした途端、まるで新しい玩具を貰った子供のように目を輝かせる。


「それで、どうするのですか、竜玉(それ)?もし斬り崩すだけでいいならオレが…」


「まぁ、焦るな。ちゃんと扱い方について調べてあるから大丈夫だ。そこで見たな。」

オレの質問に自信満々な顔で答え、竜玉と刀を店の少し奥にある石の台の上に移した。


何をするのか を見届けようとオレは黙したままただスミスさんの動きを追い、スミスさんも見せる事に迷いが無く、台の横に置いてあった金色の金槌を取った。


竜玉を狙って、金槌で敲くつもりでいる事がはっきりと判るように振り上げた。


金色の輝きから王金(オリハルコン)製の金槌だと分かるがそれでも竜玉と並べ立てる強度じゃない と少しの不信感を覚えたオレを構わずスミスさんは金槌を振り落とした。


コン


振り落とされた金槌は数分のズレも無く竜玉の表面 その真上を敲き、石を敲いだような音と共にまるで本当に竜玉を砕いたように竜玉の光が溢れ出し、眩い光を店の中を照らした。


次第に輝きが治り、回復して行くオレの視界にあの綺麗な蒼の輝きを持つ玉に代わって二つのガラス玉のような大きさが違う透明な玉が映っていた。


「失敗した⁉︎」

スミスさんの腕を疑ってる訳じゃないが、その変貌ぶりにオレは思わず口から言葉が零れた。


「……」

隣で驚いてるオレを全く意識せずにスミスさんは無言なまま台上の二つの玉を注目し、手を伸ばした。


スミスさんが二つの玉の中の小さい方を手に取ったその時初めてオレはこの二つの玉の異常に気付けた。


二つの玉を合わしても前の時より小さい、砕かれたのだから当然かもしれないが、異常な事に砕かれた跡 欠片が何一つ飛び散っていない上に台上にも一欠片も存在していないのだ。


そんな異常をも想定したようにスミスさんは手に取った玉を少し力を入れて握り締め、また開いた。


開いた手の中にあった玉は何故か綺麗に真っ二つに割れた。


「よしゃ!成功だ!」

未だに理解出来ていないオレを差し置いてスミスさんは雄叫びを上げた。


「後はこれをそれに着けるだけだな!」

狂喜とも言えるハイテンションなスミスさんは直ぐ同じ台に置いてあるあの二振りに手を伸ばした。


オレはスミスさんに説明を求めようと思ったが、集中し切っているスミスさんの耳に届かないと思い傍観する事にした。


スミスさんは片方の刀を取り、玉を左手で刀を右手に持ってそのまま真っ二つに分かれた片方の玉を接着剤を使わずに鞘の予め彫った空槽に嵌め込んだ。


玉が嵌め込まれた途端に輝きを取り戻し、その蒼い光は刀全体を覆った。


そして徐々に刀に吸収されるように光は治まり、特別の変化は無くただ嵌め込んでいる玉は翡翠色になっていた。


「よしゃ!成功だ!古文書に書いた通りだ!よしゃ!」

スミスさんは刀の変化を見て成功した事を確認できたように よしゃ よしゃ と連呼した。


「成功したのですか?」


「おぅよ!自分の目で見てみな!」

さっきの現象に理解出来ていないオレにスミスさんはその刀をオレに手渡した。


「これは!?」

スミスさんから刀を受け取り、手で触るだけその刀がさっきまでのやつと完全に異なるものである事が判った。


『さっき刀から感じた殺気すら言えるあの圧倒的存在感が綺麗さっぱり消えている、その欠片すら感じ取れない。それにそれだけじゃない、また別の何かが...』


前に一度しっくり観察した事があって、直ぐにオレはさっきまでの違いがわかり、しかしまだ何かあるような気がして、刀の柄に手を添えた。


ゆっくりとオレは刀を引き抜き、途中までに何の変化も無く、ただ完全に鞘から引き抜けたところで刀の刃の部分に蒼い光が走り、また一瞬の内にその光が消えた。


「凄い、本当に凄い!これ程の刀に仕上げるなんて流石です、スミスさん!」

この刀の凄さを理解したオレは考える前に口から言葉が漏れた。


「わしの力じゃねぇさ、竜玉の力だ。...ほらもう一振りも仕上げたぞ。」

二度目だからか少し冷静に成ってるスミスさんはオレが刀に夢中になってる内にもう一振りを仕上げ、それをもオレに渡そうとした。


「確かに受け取りました、スミスさん。これ程のものとなると暫くはあの二人に渡せないな。」

オレはスミスさんからもう一振りを受け取った。


「まぁ、オメェさんの考えを理解出来ない訳じゃねぇが、わしから言わすと早めに渡すべきさ。オメェさんが選んだものたちならこの二振りを濫用する事は無いだろし、何分物騒な世の中だしな。」

スミスさんはオレに忠告した。


「スミスさんの言いたい事は判っています、ですが......考えて起きます。」

スミスさんの忠告にオレは考え込んだ。


「好きにすればいいさ。それよりも、だ刀も仕上げたし、鎧の方について打ち合わせをしようか。」


「あっ、はい。」

スミスさんが言い出し、まだ考えをまとまらないオレは考えることを後回しにした。



それからのオレとスミスさんはクリスにあげる予定の鎧について打ち合わせをした。基本的に殆どがスミスさん一人でオレに説明してるようなものだが、何分オレがクリスに稽古つけているからその事で様々の意見を問われた。


時間が経つにつれオレとスミスさんの意見が少しずつ寄せていき、午後になってようやく一つに纏まる事が出来、鎧を作る為の材料の事を悩みながらオレはスミスさんの店を後にした。

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