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最強の剣の継承者〜その剣、俺が超えてやる  作者: 元始名
第一章 最強へと踏み出した第一歩
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品定めと買取

SIDEーーリオン


オレはサキナの案内でルーアス商会の一階の奥にある部屋に入った。


その部屋は会客室のようで、オレは少し早いペースで部屋を見回す。


部屋の真ん中に一般のより低くそして少し大き目な四角のテーブルがあり、それを覆い囲むように四方にソファが置かれている。


テーブルの中心に一つの花瓶が置いてあり、その中に綺麗な花があって、部屋中心地良い匂いを漂わせている。


テーブルの下に一枚のカーペットが敷いていて、外見だけでその質の良さが分かる程のものだ。


そしてオレはテーブルからそれを囲むソファの方に視線を向けた。


ドアに近い方のソファは二つども此処の主人達が使うようで一人用のものだ、そして他の二つは三人用で客が使うものだろう とオレはそう予想した。


部屋の中心部から離れて壁沿いに視線を向ける。


ドアのある側や右側に家具などの類は置いておらず、その向こう側の壁際に一つの棚が置いてあり、開け閉めする為の二つのドアにガラスが嵌めてあり、中に茶具などの置いてあるのが見える。


左側の壁際にもう一つの違う形をしてたんすのように引出ししかない棚が置かれていて、その高さはオレの腰より十数センチも高いもので大よそ百二十センチくらいだろう。


その棚の上に鏡が置いてあり、その外形からはいかにも普通な鏡のようなのだが、あれは紛れも無く一つの魔道具なのだ。


これもマギウスさんの記憶から得た知識だがその鏡の魔道具はものの真偽を照らし出せるらしく、その強大とは言えないが凄い機能ではあるから今はどうか知らないが、マギウスさんの時代ではかなり貴重なものだ。


「どうぞお掛けください、リオンさん。」

サキナは片手の爪先をソファの方に向けオレに言う。


「先に品を出さなくて良いのか?」

オレは聞く。


「えぇ、それは少し後です、流石に客人を立たせたままにして置くには行きませんから。」

サキナは笑顔を見せ、その笑顔は作り物ぽっくは無いが本心からのものでもないとオレは感じた。


「そうか、じゃそうさせて貰う。」

オレは真っ直ぐ前へ歩き出し、ドアの向こう側の壁寄りのソファに腰を下ろした。


「...ではどう言った品をわたくし達に売って欲しいのでしょう?テーブルの上の出してくれませんか?」

サキナもテーブルまで足を運び、オレの面と向かえる様にオレの反対側のソファに座った。


「あぁ、どう言った品と言えば魔獣や魔物から剥き取った素材としか言えないな、名称が分からないものもあるし、数も多いこのテーブルの上に全部乗せるのは到底無理だ。」

オレは回答した。


「そうですか?では幾つかのものを貴方自身で選出してテーブルの上に置いてください。」

サキナは冷静に対応して来た。


「...わかった、少し待ってくれ...これと...これに...これだな、この三つだな。」

オレは 次元宝庫 の中に入ってるものをチェックし、そこからオレ自身も愛用してる素材を取り出しテーブルの上に乗せた。その一つはとある魔獣の皮で、もう一つは違う魔獣の骨、そして最後にとある魔物が吐いた糸を玉のように纏めたものなのだ。


「やはり異空間収納の魔道具をお持ちですね。出してる品も見るだけでかなり質なのが判ります...あの、それらを少し手に取り、触らせてはくれませんか?」

サキナさんの顔から笑顔が消え、真剣にオレに聞いた。


「あぁ、問題ない。品定めるには必要だとちゃんと理解して居る、好きに触って良い。」

オレは了承し、オレの了承を得たサキナは速攻にオレが出したものを手に取った。


最初に触ったのは骨の方で、名称は メガドンベアーの骨 だ。


メガドンベアーとは一種の魔獣でオレが緒方一刀流の全てを習得した後に腕試しの為最初に相手した魔獣だ。


魔獣の姿形は動物に酷似していて違う生き物で、メガドンベアーもその例外で無く、外見的に動物の中にある黒熊に似ていながら黒熊よりは二回りもデカい。


その毛皮は少し硬質で岩よりは柔らかいがちゃんと固い部類に入るもので、その毛皮だけでなくその下にある筋肉はその毛皮の数倍もの硬度を誇り、その固さはミスリルに近いのものだ。


そして今サキナの手に取ってる骨の方はその筋肉より更に十数倍も固く、その硬度はオリハルコンと並ぶ程のものだ。


そこまで密度の高い筋肉と骨を持つメガドンベアーのその性質上斬撃や打撃などによる攻撃に対し魔獣の中で一二を争う耐性が持っている、だから討伐など行う際は魔法師を主体とした編成をし、魔法で遠距離から攻撃して討伐成功を確認するまで繰り返すのが常なのだ。


その対処法の所為でメガドンベアーの素材は無傷な形で手に入る事はほぼ不可能で、故に今サキナの手の上にあるその骨の貴重性は言うまでも無い...筈なのだ。


筈て言ったのは、これら全部マギウスさんの記憶から知り得たもので今の時代もそうであるかどうかオレには判らないからだ。


「...こっ、これは!?まさか!?めっ、メガドンベアーの骨、なのですか!?」


サキナはその骨を手に取り、時にはその強度を確かめように骨をまるでノックをするように こんこん と叩き、時にはその骨の傷み具合を確認の為緩やかに手で撫でる。そして結論が得たようにサキナは取り乱し、オレに確認しに来た。


「あぁ、正確にはメガドンベアーの大腿骨だ。」

オレは答える。


「だいっ、てあなたほ、本気でこれをうちにう、売るつもりなのですか?これを武器や防具にしたら最強クラスのものが出来上がるのですよ!?」

取り乱しと言うより興奮しているサキナはまるでオレが正気じゃないように再確認をした。


「最初はそう言うつもりも無くはないが、生憎今はこの一本しか手元に無いからな。防具は言うまでも無く武器にしても数が足りないのだ。まぁ、それより他のものも査定してくれ値段はその後でそれらを足した総額だけを教えてくれ。」

オレは説明しながらサキナに他の二つの査定を催促した。


「しっ、失礼しました、続けます...まさか...これは...じゃひょうとしてこっちは...あっ、貴方は本当に正気ですか?」


サキナは何とか冷静を取り戻し、他の二つの査定に入った。彼女が残る二つについて査定して行き、それに連れその顔に確信した色があるのをオレは気付き、値段の報告を待とうと思えばとんでもない言葉か飛んできた。


「えっと、済まないが、少し聞き間違えたようだが、もう一度言ってくれ。」

オレは自身の聞き間違いたろうと思った。


「正気ですか と聞いています。」

サキナはもう一度その言葉を口にした。


「なんでそんな事を聞く?オレは至って正常で正気だ。」

オレは不愉快に眉を皺めた。


「メガドンベアーの大腿骨にミリオンスパイダーが吐いた糸で出来た毛糸、そしてこのスライムカメレオンの皮、こんなものを買い取って欲しいなんて言い出して正気である筈がないわ!」

サキナはオレを怒鳴る。感情的になってるが品定めは確実でそれらがどう言うものかきちんと言い当てて居る。


「だからなんでそうなる、これでもきちんとオレ自身の持ってるものの中からそれなりに貴重だと思ったものを出してるつもりだ。それどうして 正気じゃない なんて事になる?」

オレは更に機嫌を悪くしてサキナに聞き返す。


「これらがまだそれなりでしかない?」

サキナは 信じられない と言わんばかりな顔で囁き、それがきっちりとオレの耳に届いた。


「あぁ、それなりにだ。でだ、買い取ってくれるのか、そうじゃないのかはっきり答えでくれ。それの買い取るなら値段も答えてくれ、もしこれで足りなかったらオレは直ぐに別の手立てを立たなければならないしな。」

オレは真面目にサキナの囁いた言葉に返事し、彼女に決断を催促する。


「...急用があるのですか?」

サキナは決断を出さずに逆にオレに質問した。


「急用と言う程焦る必要のものではないが、オレは今週の内に何とか十分な金を手に入れたいのだ。だから、あんたが査定した結果を教えてくれ。」

オレは悪くなる一方の機嫌を無理に押し殺し、サキナに聞いた。


「そう、ですか?では、お伝えします、査定の結果を。」

サキナは最初に見せた商売人の顔に戻り、査定の結果をオレに伝え始めた。


「お、おぉ。」

一瞬の変わり様にオレは少し驚いた。


「貴方が持ってきたものの中 メガドンベアーの大腿骨 は紛れも無い本物でその強度は同質量のオリハルコン以上だと推定し、同質量のオリハルコンの値段で買い取って貰います、そしてスライムカメレオンの皮とミリオンスパイダーの糸で出来た毛糸、その二つは全く傷んでない上その質も上々。これらの要素を顧慮し、三つの品を合わせ総額金貨三千枚になります。」

サキナは次々にオレが出した三つの品の状態を知らせるよう詳しく話し、値段を教えてくれた。


「金っ、三千!?」

オレは完全にその値段に驚いた。聞いた事の無い大金なのだ、マギウスさんの代では城を一つ余裕に買える程のな。


「はい、金貨三千枚です。それで買取についてですが...」

サキナはなんだが歯切れが悪くなり、言葉が後に続かない。


「なにか問題でもあるのか?」

オレは聞く。


「はい、これ程の大金はこの ルーアス商会 でも何の準備も無く一度で支払えるものでは有りません。...ですから、その、よろしければ一日のお時間をくれませんか?その間にお金を用意しますから。」

サキナはオレの問に答え、要求を出した。


「一日くらいなら特に問題はないが...オレが言うのもなんだが、そっちこそそんな高い値段で買い取って良いのか?」

オレは聞き返す。


「高くは有りません、今流通してるもの比べればそれらの品は数段も上でわたくしはむしろ低くないかと心配しています。」

サキナは説明する。


「まぁ、それでもそっちはきちんとそれらがどう言うものなのかを見極める目が有るから、その判断を信じることにする。...それでだ、まだ他のものもあるが...見るか?」

オレはさっきのサキナの反応を思い出し、見せるのを少し躓きながらそう聞いた。


「それは...遠慮して置きます、これ以上のものか有る と想像するだけで一杯一杯なのですから。」

サキナは少し考え、そして答えた。


「そう、だな。じゃこの三つだげでそっちに買い取って貰い、明日の午後にオレがもう一度来て、その時に品と金を交換するような形で、それで良いよな。」

オレはサキナに確認を取ろうとする。


「はい、それで構いません。では、また明日てことでよろしいのですね?」


「あぁ、明日の午後にな。」


そうやってオレとサキナは別れの挨拶を交わし、彼女はオレを玄関口まで送り、オレはルーアス商会を後にした。

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