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最強の剣の継承者〜その剣、俺が超えてやる  作者: 元始名
第一章 最強へと踏み出した第一歩
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頼み

「この折れた剣を直して欲しいです。」

オレはスミスさんに頼み、折れてる一振りの剣を鞘ごとスミスさんに渡した。


「...見事に真っ二つだな。...オメェさんはこれを直して欲しいと言うのか?」

スミスさんはオレが渡した剣を鞘から引き抜き、その剣を見た後視線をオレの方に向き直して聞いてくる。


「はい!お願い出来ますか?」

オレは真剣にスミスさんに答えた。


「わっぱ...いや、リオンよ、この剣は少なくとも十五年以上に作り出された物だ。老齢とは言わずとも、本来量産の為だけに作り出された剣としての欠陥品が更にこんな風に剣の中央から真っ二つになってるこのもう剣ですらいえない長鉄を直して欲しいとは何のつもりだ?」


スミスさんは正確に剣の性質を言い当て、何故 とオレに聞きに来た。


「はい、スミスさんの言ってた通りにこの剣がオレの手元に来て丁度十五年になるのです。」

流石に凄腕の鍛冶職人 と感心してるオレは正直に話をする。


「ふん!当然だ、わしが剣を見誤るなとある筈もない。」

当然だ とスミスさんは言う。


「この剣は十五年前にオレがある人を殺して手に入ったものです。...あの時オレはこの剣であの人を殺し、そしてあの人の前に誓ったです、彼の代わりに彼の守りたかったものを守る と。だから...」

オレはスミスさんにこの剣の真実を打ち上げた。


そう、スミスさんに渡したその剣はオレが最初に殺したあの渋い人の剣だ。


あの渋い人をオレが殺した後ずっと持ったままで、聖天の谷での修業でもあの剣を使っていた。しかしオレの未熟の所為でその剣は折れてしまった。


確かに今のオレにとって使う分には問題無いが、なんとかして直したかった。


「十五年前!?今二十歳の貴方がまだ五歳の時よ!?その年も人を!?」

クリスは隣で驚いて、声を上げた。しかし、オレは彼女の言葉に返事をしなかった。


「そう言うものか。...ミレイナよりダットへ か。」

スミスさんは剣に彫ってあった模様を触りながら、呟いた。


剣の上に剣の銘か人の名前か判らないものが彫ってあって、聖天の谷で生活してるオレは マギウスさん の記憶のお陰で字の読み書きは出来たんだけどその字は何故か読めなかった。


「そうか。ダット...これがあの人の名前、ですか。」

オレはようやく知ることが出来たあの渋い人の名前を忘れないように自分自身に言い聞かせた。


「リオンよ。」

スミスさんがオレの名を呼ぶ。


「はい。」


「この剣はもう直す事が出来ない、剣の芯が折れてる以上も手の施しようが無いんだ。」

スミスさんから何となく予想した言葉を聞いた。


「では、本当に無理なのですね。」

オレはスミスさんに確認を取る。


「あぁ、残念だが、そうだ。...直すのは無理だが、鍛え直す事は出来る。...しかし、鍛え直すと言う事はつまり...」


「はい、判っています。鍛え直したら、この剣は完全に別のものに変わり、同じ作りを施しても同じものにはもなれない ですよね。」

オレは言い切れなかったスミスさんの代わりに言葉を続いた。


「あぁ、そう言う事だ。だから...すまねぇな、リオン。」

スミスさんはまたしても途中で切り、オレに謝った。


「そんな事言わないください、最初から判ったことですから。...折角ですので、その剣を鍛え直して下さい。」


「良いのか?」

スミスさんは戸惑い、オレに確かめる。


「はい、オレは誓った。その誓いはこの剣が折れる程度で破れるものではありません。例え同じ剣じゃなくなっても、同じ鋼である以上オレはそれを使って誓いを果す。」

オレは自分自身の決心をスミスさんに語った。


「...判った、鍛え直しておく。...オメェさん程の腕があるならただ丈夫で切れ味の良い剣で良いだろう、出来るだけ同じ作りにして同じ字を彫ってやろう。」

スミスさんは鍛え直しの頼みを受けてくれた。


「ありがとうございます、スミスさん。」

多くの言葉はこの気持ちを伝える事が出来ない、だからオレは最も判りやすい言葉で感謝の気持ちをスミスさんに伝えた。


「良いてことよ。剣なら明日には出来上がれるから、その日の夕方かその後の時間で取りに来ると良い。」

スミスさんはさっき見せた少し悲しみの色がある顔を仕舞い、爽快な笑顔を見せた。


「はい、明日の夕方に又来ます。...用件はこれだけです、お邪魔しました。」


「じょっ、待って、リオン。」

オレは来る時間をスミスさんに伝え、鍛冶屋から出て行き、クリスはオレの後を追った。


「またな、リオン。何があったら、またわしん所に来い。」


スミスさんは鍛冶屋の玄関まで来て声を上げて、オレに告げてくる。


オレとクリスはスミスさんの方に向き、軽く頭を下げて、再び歩き出した。

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