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最強の剣の継承者〜その剣、俺が超えてやる  作者: 元始名
序章 谷底から這い上げたもの
32/69

家族とのやり取り

SIDE--リオン


おじょ じゃなかった クリスは何かを考えながら屋敷に戻った。


オレはベンチに座り、休憩を兼ねて これからどうするか を考えた。


しかし考えた結果 昔の記憶が曖昧であるオレは男爵に頼る方が確実 という事に行き着く。


自分自身の親探しを他人に任せたくは無いんだけどな。


「リオン様、お昼食が出来ました。」

一人の侍女が来て、オレにそう伝えた。


「あぁ、わかった。直ぐ行く。」

オレは立ち上がって、侍女に返事する。


侍女は軽く頭を下げて 失礼します と言って屋敷の中に戻る。


オレは木刀を身に付いてる魔道具 次元宝庫 に仕舞い、そして 次元宝庫 からロングコートを取り出して袖を通した。


オレは屋敷の食堂に行った。数回しか来た事のない食堂が不思議と見慣れた感じがする。


もう家族だ と言われたからかな、不思議とこの屋敷が 家 で感じで初めて見た場所も見慣れたような感じがするんだ。


本当、不思議な気分だ。


オレが食堂に入り、ジュリオさん達はもう席に着いておれも空いている席に座った。


みんながオレが来るのを待っていたようで料理は未だ出していない、そしてオレが席に着いたのとほぼ同時に料理が運ばれて来た。



食事を済ませ、また使用人達がやって来て食器を片付けた。


「どうだった、リオン?クリスは?」

ジュリオさんは口を拭き、オレに聞く。


「はい、中々の物をお持ちです。」

オレはジュリオさんが聞きたい事を察し、答えた。


「ちょっとお父様いきなり何を聞こうとしてるの⁉︎リオンも何で当たり前のように答えてるの⁉︎」

クリスが慌て出した、そして何故かオレにも当たって来た。


「うん?何て、稽古を付けてもらっているんだろう、君が剣の方面に関してどうかな と聞いているだけだが。何か不味いのか?」

ジュリオさんはクリスに聞き返す。


「えっ、そ そっちなの?わたしはてっきり…」

クリスは自身が何かを誤解した事に気付いたようで、段々と顔が赤くなって行き、声も小さくなって行く。


「クス♪」

何故かマリアさんが楽しいそうに笑う。


「どうした、マリア?何か良いことでも有ったか?」

ジュリオさんは笑ってるマリアさんに聞いた。


「えぇ、とっても良いことがあったのよ♪ ねぇ、そうでしょう、ク・リ・ス♪」

楽しそうに笑うマリアさんはジュリオさんに答えて、そして何故かクリスに確認するようにクリスの名前を一文字ずつ言った。


クリスに何か良いことでもあったのかな?


当のクリスはマリアさんの言葉に反応したように顔が益々赤くなっていて、耳の根元も赤くなった。


「大丈夫か、クリス?さっきの風邪が酷くなったのか?顔が赤いぞ。」

オレはクリスの具合を心配して、言葉を掛けた。


「大丈夫ですよ、リオン♪ クリスのこれは風邪じゃないから♪」

クリスじゃなくマリアさんが答えた。


何で分かるんだ? と疑問をオレは感じた。


「でも、クリスの顔は赤いし、さっき触った時熱があるのを感じたのですが、風邪じゃなかったら何かの病気ですか?」


「あらあら♪ リオンでばムッツリさんね♪ 一体何処を触ったのかしら♪」

マリアさんは楽しいそうに聞いて来るのに、ジュリオさんは何故か何かを堪えているようだ。…何故だろう?


「ムッツリさん は誰なのかは知りませんが、さっきクリスの顔が赤いから体温を測る為に手でクリスの額に当てただけですが、直ぐにクリスが距離を取ったので一瞬だけだけど。何か不味がったのですか?」


「あら♪そうなの♪それくらいなら大丈夫よ、抱きついたら流石に責任を取って貰うけどね♪」


この人絶対あの時のことを言っている、何故知っているかは分からないが、からかわれているのが分かる。


「大丈夫ですよ、注意しておきます。でも、クリスは本当に大丈夫ですか?」

オレはさり気無く話を逸らす。


「あら♪ 話を逸らしましたね♪ まぁいいでしょう。クリスは大丈夫よ、病気と言えば病気だけど。女の子は色々あるから、大丈夫よ♪」


話を逸らした事は早くもマリアさんにバレた。流石としか言いようがない。


「はい、じゃもう聞くのをやめます。マリアさんがそこまで言うなら本当に大丈夫でしょうから。」


「マリア、クリスは本当に大丈夫なのか?」


オレが聞かなくなったのに、今度はジュリオさんが聞き始めた。


「…えっ、ジュリオ、こんなクリスを見て判らないの?」


「当然だ、判ってたら、こんな事を聞こうとしないのだろう。」


「...はぁ、私はどうしてこんな鈍い人と結婚したんでしょう。今からでもリオンに乗り換えようかしらね♪」


「「「えっ!」」」

オレ達三人は声を上げた。


冗談と一早く気付いたオレだが、ジュリオさんは殺すと言わんばかりの目で睨み、そして何故かこんな冗談に引っかかったクリスも物凄い殺気を込めた目でオレを見る。


「からかうのはそれくらいにしてください。二人もこんな冗談に引っかからないでください。」


「あら♪気付いたの、詰まらないわね、それ程私のことを良く知っているね♪やっぱり本気で乗り換えるのかしらね♪」

マリアさんは止まずに火に油を注ぐような事を言い出した。


その言葉のお陰であの二人の殺気はより大きなものになった。


「マリアさん!」

オレは少し声を上げてマリアさんの名前を呼ぶ。


「な〜に、リオン?もしかして此処で告白をするの♪」

オレが名前を呼んだ事を更に逆手に取り、より一層他の二人の怒りを掻き立てた。


「お願いです!もう勘弁してください、マリアさん!」

このままだと本当に殺されると思うオレはマリアさんに命乞いをした。


「あらまあ♪そこまで言うの?なら今日は勘弁して上げる♪ジュリオ、クリス、もう大丈夫よ。ちょっとした冗談よ♪」

マリアさんに言われ、ようやく落ち着いた二人。


はぁ、命拾いした。…にしても、今日は て、未だ何か いや やめよ、考えだけで寒気がする。


最初から最後まで楽しそうなマリアさんは安堵したオレを見て、より楽しそうな笑顔を見せた。


はぁ、本当にもう勘弁して欲しい。


当然オレの願いはマリアさんに届かなかった。

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