新生活の始まり
SIDE--ジュリオ
俺は負けた。
開始を告げる石が地面に落ちた。
リオンは動く。リオンの最初の動きに反応し切れず後ろに飛び バリア を発動した。
「君の剣では俺の バリア を破ることは出来ない、どうだ今からでも言い直して魔法は無しで言っていいぞ。」
バリア を切り裂くことのないリオンに俺は言い、しかし彼は動じずに直ぐに又動き出した。
最初の動きに似ているが、何故か今度は反応することが出来た。
「ケイル」
俺は魔法を発動させる、でもリオンに掠りもしない、精確に捉えた筈なのに。
俺は焦る、しかし俺が次々と放つ ケイル が悉く躱され、俺はもっと範囲が広い魔法を発動させることにした。
だが、俺の魔法が発動する前にリオンの剣は俺にその切っ先を向けている。
「自分の、勝ちです。」
リオンは宣言した。そう俺は負けた、あっさりと負けてしまった。しかし、中々愉快な経験をした と俺は思った。
SIDE--リオン
勝負はオレの勝利で幕を閉じ、オレは剣を下ろし鞘に納めた。
「俺の バリア を切り裂くとは、君は魔剣士なのか?」
ジュリオさんは直ぐにオレに聞いてくる。
しかし魔剣士で何だろ?マギウスさん の記憶の中にもそんな物は無かったが。
「いいえ、魔剣士は何なのかを知りませんが、自分は魔法が使えないから剣一筋です。」
「…剣だけでどうやって俺の バリア を切り裂くと言うのだ。」
ジュリオさんは少し不機嫌な顔して、オレを見る。
勝負の終わりと共にオレ達の側にやって来たマリアさんは まぁまぁ と微笑みながらジュリオさんを止める。
「自分の使った技は 緒方一刀流 の物で、ジュリオさん あなたの バリア を切り裂いたのもこの流派の中で奥義に分けられる技です。」
「この技はどんなに堅いものでも切り裂くことが出来るのです。」
オレはジュリオさんに説明をする。
「緒方一刀流 だと⁉︎その流派は俺も良く知っている、だが君が見せた技は全部聞いた事すらない物ばかりだ。
それにその流派を使う者は皆有名だ、その中にリオンなど聞いた事がない!」
ジュリオさんは過激になり、マリアさんは隣でジュリオさんを宥める。
「えっと、それは事情がありまして。その…」
ジュリオさんの話は意外では無かった、マギウスさんの記憶によると確かにあの時には他の門下生が居た、でも皆 裏の技所が表の最終奥義にすら辿り着けない有様だ。
「あら、話辛いなら、無理して話さなくでもいいのよ。これからは同じ家族だから♪」
マリアさんはオレの事情を汲み、無理しなくていいと言ったが、最後に気になる単語があるな。
「あの、同じ家族 でどう言う事でしょうか?」
「うん♪これから同じ家に住むなら、家族ですよ。そう言う事でしょう、あ・な・た♪」
マリアさんは楽しいそうに言う、ジュリオさんは頷き、トールさんは微笑み、お嬢様は何か複雑の目でオレを見るのだ。
はぁ、これから此処に暮らすのか? と思ってしまった。




