VSジュリオ
オレ達はさっきオレが鍛錬していた場所、庭にやってきた。
ジュリオさんの投げ付けた挑発に 売り言葉に買い言葉 で魔法有りの勝負になった。
オレ達さっき食べた朝食を少し消化させて、ジュリオさんは少し体を動かして体を解していった。
うん、受けたのは良い物の、こんな戦いで 我流 を使ったら直ぐに終ってしまうからな。...じゃ、別の流派を使うか?
うん、おお!そうだ、勝ったらお嬢様に剣を教えるのだから、緒方一刀流 を教えてやれば マギウスさん との約束は果せたということで オレの 我流 に集中することが出来るじゃないか!
良し、そうと決まれば先ずお嬢様に 緒方一刀流がどんな物か見せてやる。
オレとジュリオさんは立ち合い、開始の合図をくれる人だけ立てて、立会人を立てずお互いの判断に任せることにした。
「では、この石が地面に落ちたら開始です。宜しいでしょうか?」
開始の合図をしてくれる人はマニスのおじいちゃんのトールさんだ。トールさんはオレとジュリオさん了承を求め、オレとジュリオさんは頷いた。
トールさんは石を軽く放り投げ、オレとジュリオさんは構えを取る。
石が地面に落ちた。
オレは動く。
オレは剣を鞘に納めたままで左手が鞘を掴み、右手は柄に添える。
オレは足の指と足の裏に力を入れしかし足の先端を大きく上げずに膝を柔らかく使い、上体を保ったまま地面を滑るように走る。
緒方一刀流 縮地
これがこの技の名前だ。
縮地 でオレ達の間の十メートルの間合いを二歩で詰め、ジュリオさんの懐に入る。
右手に力を入れ剣を引き抜き、高速の一閃を放つ。
ジュリオさんはようやく動く。ジュリオさんは後ろに飛び、しかし速度を落としてたとは言えこの間合いで避けられる速度じゃない。
「バリア」
オレの剣が空中にいるジュリオさんを捉え、しかしジュリオさんは防壁を張り、オレの剣と防壁がぶつかり、ジュリオさんは少し後ろに飛んだ。
「君の剣では俺の バリア を破ることは出来ない、どうだ今からでも言い直して魔法は無しで言っていいぞ。」
ジュリオさんは子供ように威張り、勝ち誇ったようにオレに言う。
オレは言葉を話さずに不敵な笑顔を見せる、そして再び動き出す。
オレは剣を緩く握り、縮地を使い間合いを詰める、しかしオレの動きを見てジュリオさんも バリア を解除せずに魔法を打ってくる。
「ケイル」
ジュリオさんの魔法は全てオレの直ぐ横に小さな竜巻を起こし、しかし全部オレに届いていない。
別にジュリオの狙いは悪くない、むしろ精確だ。
それなのに当たらないのはオレの動きの所為だ。
緒方一刀流 の技は全て 縮地 の上に成り立つ。この流派を極めるには 縮地 を極めないと出来ない。
そして今オレが使ってるのは 縮地 を昇華した技
奥義 朧 だ。
人は動きの前にある 予兆 と言う物で動きを先読みする。魔法を使うならそれをしない訳にはいかない。
そして 朧 はそれを利用して、間違った動きを先読みされる。
だから先を読めば読むほどこの動きに翻弄され、狙いが精確であればあるほど当たらない、達人であればあるほどこの技に嵌るのだ。
ジュリオさんは攻撃が当たらない事に焦りが出て、ペースを上げだ。しかしそれら全部オレに掠りしないまま空を切る。
オレは間合いを詰め、そして技を放ち バリア を一閃して、そのまま剣の切っ先をジュリオさんに向ける。
「自分の、勝ちです。」
オレはそう宣言した。




