相談
SIDE--リオン
オレはさっきのあの人を連れ、ジュリオさんに事情を話し、前の襲撃者と同様監禁してこの国の王に直接引き渡すだそうだ。
時刻は八時になり、この屋敷の中の人達が朝食を取る時間になる。
オレは食堂に向った。
この屋敷の食堂にある少し長いテーブルに食器が運ばれ綺麗に並べられ、みんな席に着いた。
テーブルの一番向こう主人が座る席に当たり前にジュリオさんが座っている、彼の左側に妻のマリアさんが座っていて、右側に娘のお嬢様だ。
何故彼女だけ 名前にさん付け じゃないか と言うと、単純に知らないからだ。他の二人の名前は会話の合間から知った、そしてこの屋敷の人達はジュリオさんとマリアさん以外は彼女のことをお嬢様と呼び、あの二人はクリスと呼んでいて、明らかに愛称だ。
流石にいきなり愛称で呼ぶのはどうがと思い、他の人達同様 お嬢様 と呼ぶことにした。
まぁ、向こうも何も言って来ないし、問題ないだろ。
ぞろぞろと入る使用人達は席に着いた人全員の食事をテーブルに置き、次々と出て行くのだった。
食事は全て同じで、朝の鍛錬でお腹を空かしてるオレだけは先に使用人達に頼み、少し多めにしてもらった。
食事を進み、最初に食べ終わるオレはジュリオさんやマリアさんが食べ終わるのを待っていた。
マナーに沿えて綺麗に食べる三人が食べ終わった所でオレから切り出した。
「ジュリオさん、マリアさん、一日だけですがお世話になりました。自分は親を探しに行かなければ成りませんので、昼食前にここを出て、王都に向います。」
オレは頭を下げ二人に別れを告げる。
「えっ、もう出て行くのかしら。」
お嬢様こと クリスが言った。
「もう出て行くの?折角だから、せめて昼食を済ませてからでも遅くないでしょう。何なら馬車を用意しますから、昼食だけでも食べてからにしましょう。」
「......」
マリアさんはオレにお昼を済ませてからにするように言い、ジュリオさんは黙ったままだ。
「いいえ、御気使いありかとございます。そしてすみません、自分は足に自信があります、馬車に負けるつもりはありませんです。それよりも早く親を見付けたいのです。」
「...探す当てがあるのか?君の様子からして、もう長い間親と離れ離れになっているように感じたが、どうだ?」
黙ったままのジュリオさんは口を開く。
「...いいえ、当てなんでありません。事故の所為であの時の記憶が曖昧で、これと言った当てはありません。ですが王都に行けば何か手掛かりを思い出すかもしれません、だから...でも行かなくでは成りません!」
「...そうか。...ならそんな君に一つ提案がある、どうだ受けるか?」
ジュリオさんは少し考えて言葉を口にした。
「提案、ですが?」
オレは聞き返す。
「あぁ、提案と言うより相談だな。俺やマリアそしてこの屋敷に居るもの全員が君に救われた、そんな君の親探しに協力しないわけには行かない と俺は いや 俺だけじゃないこの屋敷の中君に救われた者達もきっとそう思っている。だから、君が良いと言うのなら、俺が君の親を探す、そして君に一早くに知らせる事が出来るように、君が親を見付けるまでここに暮らす。これでどうだ?」
「いいえ、それではご迷惑を掛かりすぎでは?」
ジュリオさんの提案は凄く魅力的のものだ とオレは思った。
「そんなことは無い。君はそうするようなことしてくれたのだ。」
「でも...」
オレは戸惑う、確かにずっと 聖天の谷 で生活してきたオレよりもこの人の方がやり易く オレより早くオレの親を見つけてくれるかも知れない。でも、流石に...
「まだ俺等に迷惑を掛けてると思うのなら、一つ俺からの頼みを聴いてくれないか?」
悩むオレにジュリオさんは解決案を出した。
「...何でしょう、その頼み」
オレは慎重にその頼みやらを聞いてから決めることにした。
「それはこの提案に賛成しだ と取って良いかな?」
「......」
「まぁいい、クリスから聞いたが、君は朝から剣の鍛錬をしてるのだな。クリスの話しを聞いた俺は君がかなりの剣の使い手だと踏んでいた、だから君に娘のクリスに今はここに居ないが息子のレクスの二人に剣を教えて欲しい。」
ジュリオさんがとんでもないことを言い出した。




