怒りは、世界を書き換えた
よく見ると、さっきまで、
周りで、こちらを銃撃していた人達は、
まるで、オンラインゲームで敵をやっつけた時のように、
細かな光の粒になって、消えていった。
ヤツらの姿が1人も見えなくなった。
ヤツらが乗って来た車や、バイクも無くなっていた。
上空を飛んでいたハズの、ヤツらのヘリでさえ……。
「やりすぎだ……」
「ごめん、わたしもそう思う……」
金髪の人と、晶が、そんな会話をしていた。
「めぐみが、傷つけられたのを見ちゃうと、
我慢が効かなった……」
「そうか……」
そういって金髪の人が、晶を抱きしめるが……
晶は、それを振り切り、明和(中身はめぐみ)に近づいていった。
「今日は、元の体に、戻ってあげて!
あのコ、ちゃんとお別れをしたいみたいなの」
お姉さんが、加地さんと、
明和の事を言っているのだろうと察した。
「うん」
明和(中身はめぐみ)が、そう言うと、
お姉さんが、肩をポンと叩いた。
途端、私の意識は、明石めぐみも、橘明和も、元の体に戻っていた。
加地さんは……
たくさんの弾を受け、完全に虫の息だった。
明和(中身もともかず)は、自分の体で、加地さんを呼ぶ。
「加地さん、加地さん」
加地さんは、ゆっくりと口を開けた。
「良か…た、坊ちゃ…、無事…たで……」
こうして、加地さんは息絶えた。
そして、明和(中身もともかず)は、自分の体で、
加地さんの遺体の上に覆いかぶさり、大きな声で泣いていた。
「ねぇ、お姉ちゃん」
「ん?」
「なんで、こんな事になったの?」
「国家機密を見てしまったのよ」
「それだけで?」
「それだけで、人は死ぬの」
「また狙われるのかなぁ?」
「大丈夫よ。後でクギさしとくし……」
「え?」
「知らなくていいのよ。
いや、知らないほうがいいの」
「怖い事いうなぁ」
「お姉ちゃんに、任せておきなさい」
明和は、まだ加地さんの血で、真っ赤になりながら、
その亡骸を抱いて、泣き続けていた。
その鳴き声だけが、夜の公園に響いていた。
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※※ 次回 7/31 21:00 公開 ※※
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